8306 三菱UFJフィナンシャルグループ 東証1部

四季報春号では、資金利益が軟調、与信費用は低下。証券事業の採算改善や消費者金融の黒字化が効く。13年3月期は海外残高増でも資金利益拡大は厳しい。与信費用が平常化で増加も。負ののれん益なく、利益反落。3月31日の日経新聞は「2012年3月気の最終利益が過去最高の1兆円規模に達する可能性がある」と伝えた。従来予想は9,000億円。足元の株価上昇により保有株の減損処理を計上しなくて済む公算大。また、米モルガン・スタンレーの保有株を普通株に転換した際に発生した利益が収益を押し上げる。

チャートは、2009年8月4日の619円の戻り高値からの下降トレンドの中で2011年9月6日の322円で一番底となり、底値圏でのボックス相場(B)を形成。この中で、11月25日の318円の二番底をつけて今年1月20日に350円で買転換となり、3月19日の448円まで上昇。この水準でもみあって3月27日に442円の二番天井となって3月30日に412円で短期の売転換出現となりました。4月2日は、3月31日の日経新聞の記事を好感して△14の426円となっていますが、3月19日の448円を終値で超えない限り、調整が続くと思われます。

三菱UFJフィナンシャルグループ

8111 ゴールドウイン 東証1部

四季報春号によると、B&N社買収で下期上乗せ。旗艦ブランド好調。秋冬物が想定超え。資産除去債務特損消え増配。13年3月期はB&W社フル寄与だが利益拡大貢献小さい。旗艦ブランドの堅調続く。返品値引きの販売ロス縮減。韓国需要増で持分益増。

2009年2月20日の102円でリーマンショック後の底打ちとなり、ここから二度の三角保ち合い(A)・(B)を経て2011年10月5日の240円を安値に急騰し、今年3月9日の562円、3月19日の557円、3月26日の547円と三尊天井を作り、3月30日に510円で売転換となって下放れの形となっています。3月21日の493円を切っていますので、より確実な下放れです。柴田罫線の形からは空売りするところですが、業績好調で信用倍率が0.6倍ですので、リスクを取れる人向けとなります。

ゴールドウイン

8141 新光商事 東証1部

四季報春号によると、ルネサンス商権拡大が寄与。遊技機関連に一部期ずれ懸念。産機用も期末停滞するが、会社利益に上振れ余地。13年3月期は商権拡大一巡し、FAなど産期向け若干増程度。遊技機用も横ばい見込むが納入先増産向け車載牽引。増員負担も一服。車載に強い特長アピールし、米IT製品の商権拡大担う。付加価値向上へ。組み立て製品の取り扱い拡大にも注力。

2010年4月26日の1,049円の戻り高値から急落し、上昇トレンド(A)を切って11月1日の543円まで下げました。ここから戻りに入って2011年2月15日の776円まで反発し、もみあっているところで3月11日の大地震が発生して3月15日の522円まで急落し、3月31日の729円まで戻して短期の下降トレンド(B)を形成。この下降トレンド(B)の中で、6月7日の586円、8月24日の584円、11月21日の585円と三点底(逆三尊天井)となって反発し、1月20日に633円で買転換が出現して2月24日の740円まで上昇。上昇トレンドライン(A)が上値抵抗ラインとなってこの水準でもみあい、3月8日の746円、3月27日の734円と小さな三尊天井を形成して4月2日に706円で売転換となっています。

新光商事

9020 東日本旅客鉄道 東証1部

3月1日の四季報速報によると、新幹線復興需要で鉄道順調。SCや駅ナカ小売など全般に想定超。震災特損減少。13年3月期は鉄道、駅ナカ小売の震災反動増の効果大。ルミネ有楽町通年寄与。償却・動力費増こなし続伸。東京駅八重洲口で賃貸ビル2期完成。同丸の内口でホテル開業など12年夏秋に集中。

2010年4月7日の6,750円を高値に11月17日の4,790円まで下落し、ここからの戻りで2011年3月4日の5,900円をつけてもみあっているところで、3月11日の大地震が発生して3月15日の3,915円まで急落しました。ここから3月23日の4,945円まで自律反発したあと、5,000円水準を上値の抵抗ラインとして下値を切り上げる直角三角形の保ち合いとなり、今年1月24日の4,635円を安値に反発して1月31日の4,935円で買転換が出現し、上放れしました。3月9日の5,500円まで上昇したあとは高値圏での小さなボックス相場(C)となっていましたが、3月30日に5,210円で売転換出現となりました。形としては、調整が少し長引きそうです。

東日本旅客鉄道

6976 太陽誘電 東証1部

3月5日の四季報先取りによると、2012年3月期はPC・薄型テレビ用等失速。円高進行も痛手。構造改革特損。最終赤字拡大。減配。13年3月期はスマホ用コンデンサー好調持続。人員削減などリストラ効果発現し、黒字浮上。為替差損縮小。税軽い。円高対策として、海外生産比率を12年度中に55%から70%に引き上げる。

チャートは、昨年2月17日の1,429円を高値に、東日本大震災や急激な円高を受けて急落し、10月5日の4,84円で底打ち。安値圏で下値を切り上げる直角三角形の保ち合いとなり、12月29日の556円を安値に反発して今年1月17日に655円で買転換が出現し、上放れしました。3月19日の932円まで上昇し、ここでもみあって3月28日の927円でダブル天井のような形となり、4月4日に859円で売転換となって下値模索となっています。

太陽誘電