9883 富士エレクトロニクス 東証1部

四季報春号では、2013年2月期は民生用パワー半導体の新規取り扱いがプラスに。災害影響も終息し、FAや計測器など主力の産業機器向け拡大。自動車用やデジカメ等の民生用も総じて上向く。増資負担一巡。利益反発。

長期のチャートをみると、リーマンショック後の急落で、2008年10月28日の619円で底打ちし、上昇トレンド(A)を形成して現在に至っています。この上昇トレンドの中で、2011年2月9日の1,719円まで上昇し、もみあっているところで3月11日の大地震が発生し、3月15日の885円まで急落しました。ここから4月15日の1,501円まで自律反発するものの、急激な円高を受けて短期の下降トレンド(B)を形成し、11月25日の958円で底打ちとなりました。この958円を安値に反発して下降トレンド(B)を上に抜き、2月23日に1,281円まで上昇して3月1日の1,116円まで押し目を入れ、反発しているところです。短期的には1,400円台が目標と考えられます。

富士エレクトロニクス

6363 酉島製作所 東証1部

四季報春号によると、海外が中東中心にハイテクポンプなど好調も一部期ずれ発生。為替差損。13年3月期は、中東案件の受注依然高水準。国内民需もエコポンプ上期貢献で復調。復興需要は下期以降。円高逆風で海外関連広大で緩和も伸び悩む。

チャートは、2010年1月6日の2,205円の戻り高値からの下降トレンド(A)となっています。この中で下げ角度を(1)→(2)→(3)と緩やかにし、2011年の大震災での急落で3月15日に912円をつけたあとは、5月2日の1,303円、8月1日の1,299円とダブル天井の形となって下向き先細三角形の下げ方(B)となりました。この下向き先細三角形の中で、9月26日の965円、11月25日の926円、1月16日の952円と三点底となって先細三角形を緩やかに上放れした形となっています。三点底(逆三尊天井)が確定するのは、昨年10月28日の1,148円を終値で上に抜けてからであり、更に本格的な上昇となるのは、5月2日の1,303円を突破してからと考えられます。現株価は安値圏にありますので、円安基調もあって1,500~1,600円が期待できると思われます。

酉島製作所

8031 三井物産 東証1部

3月9日の四季報速報では、鉄鉱石が価格高満喫。原油・石炭などエネルギーも想定以上。関係会社株減損こなし、最高純益。13年3月期は穀物軸に続伸。オートリース改善。が、石炭など資源価格が反動安。純益小幅減。

2008年9月のリーマンショックの暴落で、11月21日の656円で底打ちとなり、ここから上昇トレンド(A)を形成しました。この上昇トレンド(A)の中で、2010年4月12日の1,665円まで上昇したあと、急落となって上昇トレンド(A)を下に切り、7月6日の995円まで下落しました。ここから反発して2011年2月17日の1,558円まで上昇し、高値圏でもみあっているところに3月11日の大地震が発生し、3月15日の1,112円まで急落。7月26日の1,487円まで反発するものの、再下落となって10月4日の1,005円まで下落しました。この1,005円が2010年7月6日の995円に対するダブル底の形となって反発し、短期の上昇トレンド(C)を形成して3月19日の1,439円まで上昇したところです。

2月14日の日銀の金融緩和をきっかけに大型株買いで日経平均が上昇してきました。日経平均・トピックスが目先上値のフシに接近してきていますが、主力大型株の三井物産も上値のフシに到達してきています。2010年4月12日の1,665円の高値から2011年2月17日の1,558円を結ぶ下降ライン(B)に到達したところであり、1,459円には上値抵抗ラインがあります。そのまま上昇して昨年7月26日の1,487円を突破できれば、2011年2月17日の1,558円を試す動きとなり、その場合は日経平均も10,400円台を試すことになると思われます。

三井物産

6367 ダイキン工業 東証1部

3月7日の四季報速報によると、主柱の空調が欧州で想定超えの減速。タイ洪水部品遅延響く。増益幅縮小。13年3月期も欧州は底ばい。が、中国はインバーター化の流れに乗り成長持続。復興需要徐々に発現し、国内高水準。化学堅調。増益。3月9日の「オリンパスの粉飾決算事件」に関与していた人物がダイキン工業と関係があるというニュースで急落。ダイキン工業は否定。

チャートは、2010年7月28日の3,320円の戻り高値のあと、8月25日の2,806円まで押し目を入れて反発するものの、7月28日の3,320円の高値から下降トレンド(A)を形成し、現在はこの中にあります。この下降トレンド(A)の中で、下値の下げ角度が(1)→(2)→(3)と緩やかになって昨年10月5日の2,024円、今年1月11日の1,984円で底打ちし、2月29日には2,462円をつけて昨年10月31日の2,420円を上に抜きました。しかし、3月9日の「オリンパスの粉飾決算事件」に関連があるとのニュースで3月12日の2,128円まで急落しました。真偽の程はわかりませんが、3月12日の2,128円を終値で切るようですと、何か問題があるとして損切り前提の投資と考えられます。業績的には2013年は好調ですので、2月29日の2,462円を超えてくるものと思われます。

ダイキン工業

7756 日本電産コパル 東証1部

四季報春号によると、タイ洪水で下期カメラ部品失速。円高追い討ち営業減益。13年3月期は納入先カメラメーカー増産に合わせ回復。スマホ用モーター好調。生産合理化一段推し進めレアアース高こなす。タイ洪水特損消え、持ち直す。

チャートの動きは、2010年4月27日の1,620円から10月29日の1,160円まで調整し、12月13日の1,489円の戻り高値をつけたあと、2011年1月26日に1,328円で売転換が出現し、その後、3月11日の大地震発生で3月17日の756円まで急落しました。3月31日の1,018円まで自律反発したあとは756~1,018円のボックス圏(A)の中の動きとなっていました。このボックス圏の中で、7月1日の996円を高値、9月7日の779円を安値とする三角保ち合い(B)を形成していましたが、11月8日の791円を安値に反発し、三角保ち合いを上放れて3月23日には1,040円まで上昇し、昨年3月31日の1,018円のボックスの上限を突破しました。このまま日経平均が堅調であれば、1,200円水準までは真空地帯ですので1,160~1,200円が目標と考えられます。

日本電産コパル