7762 シチズンホールディングス 東証1部

2011年3月期は時計事業の好調や電子部品事業の回復で経常増益だが、急激な円高で通期を下方修正。下期1ドル=80円を想定しているためで、円安に振れると上方修正も。チャートをみると、2008年12月19日の301円、2009年2月24日の298円でダブル底となって上昇トレンド(A)を形成し、この中で今年4月15日の697円でピークとなりました。ここから急激な円高を受けて二段下げとなって上昇トレンド(A)を下に切り、9月1日に429円で当面の底打ちとなって反発し上昇トレンド(C)を形成しています。現在は、この上昇トレンド(C)の中で10月29日の456円からの上昇となっており、600円を目指す押し目買いの形と考えられます。

シチズンホールディングス

5541 大平洋金属 東証1部

11月10日の決算で、2011年3月期の連結経常利益が前期比41%増の188億として、従来予想の190億から小幅に下方修正となっています。円高やフェロニッケル製品需要の先行き不透明感から利益確定売り優先となっています。チャートをみると、2008年10月28日の291円を底値に、2009年3月4日の343円を二番底に大幅上昇となり、2009年6月12日の889円まで上昇しました。その後、2009年8月14日の876円を戻り高値に2009年11月27日の541円まで下落し、ここから今年4月6日の847円まで上昇して7月22日の563円まで反落しました。2009年6月12日の889円のピークからのチャートの形をみてみると、大きな三角保ち合い(A)の中で、今年になって4月6日の847円を高値とし、7月22日の563円を安値とする小さな三角保ち合い(B)を形成しており、この中で12月2日に659円で買転換出現となっています。11月30日の633円を切らなければ、700円水準までの戻りは期待できると思われます。

大平洋金属

4063 信越化学工業 東証1部

10月28日発表の2010年4-9月期決算をきっかけに、クレディ・スイス証券など大手証券の一部が相次いで投資判断や目標株価を引き下げたことで11月1日の3,970円まで売られました。また、会社側が2011年3月通期予想を据え置いたことも業績への不透明さを意識させて安値圏でのもみあいとなっています。しかし、11月12日の四季報速報では、11年3月期は主力の塩ビが下期復調で会社予想が上振れする可能性を示しました。中国を中心とするアジア需要が好調で拡大路線が続いています。

チャートをみると、2009年7月10日の4,200円を安値とし、2009年9月21日の6,010円を高値とする三角保ち合い(A)を下放れし、今年5月27日に4,435円まで下落していったん6月21日の4,915円まで反発するものの、急激な円高を受けて下降トレンド(B)となり、8月25日に3,810円の年初来安値をつけました。ここからいったん10月15日の4,545円まで反発したところで、10月28日の決算発表を嫌気し11月1日の3,970円まで下げ、ここで8月25日の3,810円に対する二番底の形となってもみあい、左上を直角とする下値切り上げ形の直角三角形の保ち合い(C)となっています。チャートの形としては、この直角三角形の保ち合いの中で、日足でザラ場11月22日の4,235円、11月26日の4,235円とダブル天井を作っていたところを12月3日に4,265円とフシを払った形であり、この4,265円を終値で抜けてくると保ち合いの上放れと同時に買転換出現となります。

信越化学工業

3109 シキボウ 東証1部

10月26日の決算発表で、2011年3月期の連結最終損益が従来予想の8億の黒字からゼロになりそうだと発表。事業再編に伴いニット製造子会社(マーメイドニット)を解散して、特別損失を計上したため。期末配当予想も0~2円(前期は2円)。

チャートをみると、下値は緩やかな上昇トレンド(A)の中で、2009年8月19日の284円を高値に下降トレンド(B)となっており、この中で2009年12月24日の156円の戻り高値からの調整で今年8月12日の102円、10月29日の102円とダブル底をつけて反発し、11月18日に114円で買転換となっています。業績は10月26日の発表のように下方修正となりましたが、10月29日の102円で下げ止まり、11月17日には中国本土から帰国した女性が毒性の強い鳥インフルエンザに感染していることを確認したと発表されたことで、抗ウイルス繊維を手掛けるシキボウに思惑買いが入りました。柴田罫線では、ダブル底からの買転換ですので押し目買いの形と思われます。

シキボウ

8155 三益半導体工業 東証1部

10月5日の四季報速報では、会社側の下期(10年12月~11年5月期)については、前年同期比2ケタ減の大幅減収を想定していますが、会社の見方は慎重として増益幅拡大とみています。半導体市場で主要メーカーが増産を計画しており、ウエハ加工賃の伸びが期待できるとしています。

チャートをみると、1年近い1,000~1,455円のボックス相場を下放れし、先月の11月2日に720円の年初来安値更新となりました。ここから急反発となってもみあい、12月8日には860円で買転換出現となりました。信越化学からウエハ加工を受託しており、信越化学が上昇に転じれば戻りを試すことになると考えられます。

三益半導体工業