7752 リコー 東証1部

2008年8月11日の1,896円を高値に9月のリーマンショックを受けて暴落となり、2008年10月28日の770円で底打ちとなりました。その後、大きな上下動を伴いながら下値、上値を切り上げる上昇トレンド(A)を形成してきました。この上昇トレンド(A)の中で、2009年6月10日の1,400円、7月13日の1,089円を基点に非常に緩やかな上昇トレンド(B)を形成していましたが、2010年2月15日の1,231円を安値に3月8日の1,307円の買転換出現で急伸となって上昇トレンド(B)を上に抜け、4月26日の1,647円まで上昇し、ここで当面のピークとなりました。5月12日の1,485円で売転換が出現し、欧州の財政懸念からユーロが急落し円高が進んで、欧州の売上比率が高いリコーは収益悪化懸念で売られ、上昇トレンド(A)を下に切って7月6日には1,097円まで下落しました。ここを安値にもみあっていましたが、8月2日(月)に4-6月期の決算発表で純利益が前年同期比8.1倍、4-9月期は6.9倍の125億になりそうだと発表しました。これを受けて△36円の1,233円の買転換出現となりました。チャートをみると、上昇トレンド(A)をいったん切っており、欧州の財政問題からユーロ安は続くことが考えられ戻りは限定的で1,300円台からは上値は重いと考えられます。7月30日の1,181円の安値を切ってくると再び下値を探る展開となります。

リコー

9202 全日本空輸 東証1部

8月2日(月)の日経新聞で、全日空が海外の航空会社やファンドと共同出資で格安航空会社の設立方針を決めたということで△7円の300円となりました。7月30日発表の2010年4-6月期連結決算は最終損益が▲52億円(前年同期▲292億円)と改善。11年3月期の業績予想は変更なしとなっています。長期のチャートをみると、2006年1月10日の509円の高値から2006年6月8日の392円まで下落したあと三角保ち合い(A)を形成し、この中で2007年2月26日の489円の高値から下落となって三角保ち合いを下放れし下降トレンド(B)を形成しています。この下降トレンド(B)の中で、下げ幅が拡大している三段下げとなって2009年11月27日の218円で底打ちとなりました。
一段下げ 2007年3月26の489円 → 2008年1月22の385円
二段下げ 2008年3月5の452円 → 2008年10月10の316円
三段下げ 2009年3月24の410円 → 2009年11月27の218円
この2009年11月27日の底値から2010年1月12日の304円まで上昇したあと2月12日の255円まで下落し、その後は300円水準を上値に下値を切り上げる形となっています。7月21日に1月12日と4月22日の高値304円をザラ場では上に抜きましたが、終値で抜くことができていません。307円を上に抜いても下降トレンド(B)の中にあり、せいぜい310円台を上値に、当面は下値を200円水準とするボックス相場となりそうです。

全日本空輸

2802 味の素 東証1部

7月30日発表の2010年4-6月期の連結決算は有価証券評価損を特別損失に計上したことで純利益は前年同期比▲37%の67億円。ただし、11年3月期通期の連結業績見通しは変更なし。チャートをみると、2007年1月5日の1,640円の高値から下降トレンド(A)を形成し、サブプライム問題と2008年9月のリーマンショックを受けて2008年10月28日の722円までの暴落となりました。そこから2008年12月8日の1,034円まで反発したあと、やや角度の緩やかな下降トレンド(B)へ移行し、その中で2009年3月12日の625円で底打ちとなりました。その後、ここから上昇トレンド(C)となって下降トレンド(B)を上に抜けたものの、2009年8月31日の969円、2010年3月26日の940円と二山形成後、4月6日に888円で売転換となり2009年11月27日の776円の安値を切って5月27日の755円まで下落しました。ここからの反発となって7月23日に買転換が出現しました。この買転換は昨年11月27日の776円をいったん切っていますので戻り売りとなる可能性高く、戻り終われば再び下落してくることになります。当面900円を超えることは難しい形と思われます。

味の素

6910 日立メディコ 東証1部

2007年1月5日の1,315円の高値からサブプライム問題を受けて暴落となり、2008年4月14日の640円で底打ちとなりました。ここから2008年10月27日の697円、2009年4月23日の684円と三点底となったあと、2008年7月30日の915円、2008年11月25日の923円の二山を突破して2009年6月5日に1,145円の高値をつけました。この高値圏でもみあって2009年7月6日の1,180円と高値更新後、これが二点天井となって2009年7月13日の1,002円で売転換が出現し2009年8月21日の840円まで下落しました。ここから2009年8月31日の909円まで反発したあと、下向きの末広がり三角形(B)の下げ方となりました。この中で2010年7月5日に670円の安値をつけてもみあい、7月30日に704円で買転換出現となっています。8月2日発表の決算報告で今期4-6月期はほぼ計画通りで通期予想据え置きとなっています。だたし海外の回復が見えない懸念があります。まだ2009年7月6日の1,180円からの下降トレンド(A)と下向き末広がり三角形(B)の中にあり、7月5日の安値670円は2008年10月27日の697円、2009年4月23日の684円をすでに切っており、戻りのあとは2008年4月14日の640円を試しに行く可能性があります。

日立メディコ

8058 三菱商事 東証1部

7月30日の発表で4-6月期の連結決算は、純利益が前年同期比2倍の1,404億の大幅増益となりました。売上高は△19%の4兆7,347億円で2011年3月通期の業績予想は変更しませんでした。チャートを見ると、2008年5月20日の3,950円を高値に(1)→(2)→(3)と急角度の下落となり2008年11月21日の923円で底打ちとなりました。ここから2009年1月7日の1,438円と反発したあと三角保ち合いをつくり、いったん下放れして2009年3月4日の1,080円で二番底の形をつくって急上昇し2009年6月12日に2,035円まで上昇しました。ここから2009年7月13日の1,552円まで押し目を入れたあと上昇トレンド(B)を形成してきました。今年になってこの中で、今年1月15日の2,542円を当面のピークとし、2月8日の2,081円まで下落したあと4月12日の2,500円まで戻るものの、ここが二番天井となって5月6日に2,123円で売転換となって上昇トレンド(B)を下に切り、さらに直近の安値である2月8日の2,081円も下に切って5月25日に1,906円の安値をつけました。ここから5月28日の2,100円まで反発したあと下降トレンド(C)を形成し、この中で7月22日に1,802円と年初来安値を更新しました。ここで緩やかな戻りに入って7月28日に1,916円で短期の買転換となり、8月3日に1,983円まで上昇するものの急激な円高から上昇一服となっています。下降トレンド(C)を抜けると2,100円台くらいはありそうですが、上昇トレンド(B)の中で二山形成して下放れとなっていますので、当面戻り売りが続くことが考えられます。円高進行で日経平均が大きく下落すればつれ安となって7月22日の1,802円を切ってくる可能性があります。その場合の下値ポイントは2009年10月5日の1,725円、その下は2009年7月13日の1,552円となります。

三菱商事