先週は、ナスダック指数がアメリカ株式を引っ張る-日経平均も戻りを試す
2/22(月)の予測では、2月18日(木)にNYダウにろあ買が出現し、翌日も続伸となってS&Pが上放れの形となったことで、NYダウは1月19日の10,729ドルの高値を抜けるか抜けないかは別として、この近辺ぐらいまでの上昇は十分に考えられるとしました。それに対して日経平均にも2月22日(月)にろあ買が出現したものの底打ちをしない形となっており、日経平均の戻りの程度はNYダウ次第としました。結局はこの週はECでギリシャの財政問題が再燃しアメリカの経済指標も悪化したものがでたことで為替が方向感のない動きとなってNYダウと日経平均の動きはチグハグとなりました。
3月1日(月)の予測では、この週の前半の3月2日(火)に日経平均が安値をつけて反発すれば日柄がピッタリとあってSQに向けて日経平均独自の上昇が想定されましたが、為替が円安基調となり、アメリカ株式も堅調なところから2月26日(金)の△24円の10,126円から3月3日(水)の△31円の10,253円まで4日連続の小幅上昇となりました。前週から日経平均の戻りはNYダウ次第であり、日経平均がもたついてもNYダウが戻りを試せば遅れても日経平均も後を追っていくというパターンになるとしました。しかし、3月3日(水)のメッセージでナスダックの上昇が柴田罫線で2回連続の買法則出現となったことで、さらに1段高となって昨年末高値の1月11日の2,326Pを試してくるため、NYダウもナスダックに引っ張られる形となり、NYダウよりもナスダックに注目としました。週末の3月5日(金)の日経平均は前日のアメリカ株式の上昇の他に日銀の追加の金融緩和の検討ニュースやギリシャの財政赤字削減策がECB総裁によって歓迎されたことで、ドル買い、ユーロ買いとなって円が売られ、日経平均は主力の輸出関連株中心に買われて△223円の10,368円の大幅上昇となりました。引け後のアメリカ市場では2月の雇用統計が市場予想を上回ったことで、ナスダックは昨年来高値を更新して2008年9月以来の△34Pの2,326Pとなり、NYダウは△122ドルの10,566ドルとなりました。為替もドル買いが進んで1ドル=90.34円で終わりシカゴ先物も大証比△170円の10,540円となっていました。
アメリカ株式がさらに上昇すれば日経平均は10,800円水準でピークの可能性
日経平均は、底打ちからの反発でなく、さらに薄商いの中での戻りであるため、きっかけ次第では急落というリスクがあることを念頭においてNYダウの上昇(その後はナスダックの上昇)の程度によって日経平均も戻りを試していくことになることを考えていなければならないとしました。ここで起きる可能性のある急落とはファンダメンタルズの悪化とかいうもののためではなく、需給関係による下ブレということなので、そうなれば短期で大きくとれる絶好の買い場となります。薄商いの中の上昇は指数の上昇のため外資系証券の先物買いや先物売りが中心となっており、ちょっとした材料で投げが出て急落したり、逆に買い戻しで急騰したりします。先週末の日経平均の△223円の10,368円という上昇は、日銀の追加の金融緩和の検討という予想外の材料で短期の買い戻しが起こった結果だといえます。さらに引け後のアメリカ市場で2月の雇用統計が予想より改善されたことでアメリカ株式が急騰し為替も1円以上の円安の90.34円で終わっていますので、3月8日(月)は売り方の「踏み上げ相場」となって大きく上昇することからスタートすることになります。この「踏み上げ相場」がどこまで続くのかとなりますがアメリカ株式も目先のピークに近づいており、日経平均も短期の踏み上げが終わると少し水準訂正があったあと要注意となってきます。戻りの1つ目のメドは柴田罫線でも1つ目の関門として10,581円があり、その上は昨年の8月31日の10,767円の高値となります。一目均衡表では3月5日時点で10,539円と10,798円があります。10,800円前後であれば手仕舞い優先と考えたほうがよいでしょう。
今週はアメリカ株式がもう一段の上昇となるかどうか
結局、本日は買い戻しから△169円の寄り付きとなり、10,567円をつけたあとは買い一巡となって10,500円台でのもみあい終値は△216円の10,585円でした。上述した柴田罫線の1つ目の関門であり、又1月15日の10,982円から2月9日の9,932円までの下げ幅の61.8%戻しが10,581円ですので、ここを4円ほど上回って引けました。次は10,800円が次の上値ポイントとなります。そうなるかどうかは今晩からのアメリカ株式次第となります。NYダウ、ナスダックは週足の移動平均線(13週線や26週線)はまだ全然くずれていませんが、日経平均の方はそうはなっておらず、中途半端になっています。そのためNYダウ、ナスダックの上昇がもう少し続くようですと日経平均も引っ張られて10,800円ぐらいの可能性があるということです。
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(指標)日経平均
先週は、日柄としては、3月2日(火)に日経平均が安値をつけて反発に転じれば目先底打ちからの上昇となってSQに向けて高くなるとしました。そのまま上昇すれば日経平均は独自の動きはできず、NYダウ次第でどこまで戻るかというところでした。しかし、3月3日(水)のメッセージでナスダックが柴田罫線で2回連続の買法則が出現したことで、昨年来高値更新を試す動きとなる可能性が高く、NYダウよりもナスダックに注目としました。結局、日経平均は3月3日(水)まで4日連続の小幅の続伸のあとアメリカ株式の一服で3月4日(木)に▲107円の10,145円まで下落しました。アメリカ株式の反発と予想外の日銀の金融緩和の検討のニュースで為替が一気に88円から89円の円安となったことで週末(3月5日)は△223円の10,368円で引けました。そして、この日の引け後のアメリカ市場では、ナスダックは△34Pも2,326Pとなって昨年来高値更新と同時に2008年9月以来の高値となりました。NYダウも△122ドルの10,566ドルでした。本日(3月8日)はアメリカ株高と為替のさらに一段の円安である90円台となったことで、先物主導の買い戻しから全面高となり△169円の10,538円で寄り付いたあと、高値圏でのもみあいとなり△216円の10,585円で終わりました。1つ目の上値のフシである10,581円を少し上に抜けました。あとは今晩からのアメリカ市場次第となり、もう一段上げがあれば10,800円水準で今回のピークの可能性が高くなります。つまり、1月15日の10,982円に対する2番天井の形といえます。
(指標)NYダウ
2月18日(木)に10,392ドルでろあ買出現となったものの、ギリシャの財政問題と経済指標の悪化からもみあいの動きとなっていました。目先は1万ドルを切らなければ戻りを試すことになるとし、今週はあまり下げずに早目に戻りを試していけるかどうかに注目としました。週明けの3月1日(月)はM&Aや2月のISM製造業景況指数の雇用情勢を示す指数が5年ぶりの高水準となったことで△78ドルの10,403ドルとなりました。半導体の回復からナスダックが△35Pの2,273Pと大幅上昇となり、NYダウを引っ張る形でした。そのため今回の戻りはナスダックに注目というメッセージを3月3日(水)に書きました。そのあと一服となって3月4日(木)はトルシェECB総裁がギリシャの財政赤字削減を歓迎すると発表したことや新規失業保険申請件数が予想の範囲内であったことでNYダウは△47ドルの10,444ドルとなって昨年末の終値をこえてきました。3月5日(金)の注目の雇用統計は減少幅が予想より改善し、失業率も改善されたことでナスダックは△34Pの2,326Pと2008年9月以来の高値となり、NYダウも△122ドルの10,566ドルの大幅続伸となりました。1月19日の10,729ドルに対するダブル天井(もしくは2番天井)の動きとなりそうです。
(指標)ドル/円
先週始めの分析では、現在は88円~92円のボックス圏の中での保ち合い状況となっており、88円を試したあとは再度円安基調となってくるとしました。前週の2月25日(木)に89.131円でろあ売が出現し週の終値は88.856円でしたが、3月1日(月)はいったん89.096円と89円を回復しました、その後は、再び88円を試す動きとなって3月4日(木)に88.131円まで下落して終値は89.077円となり、週末はアメリカの雇用統計の改善を受けてドル買い・円売りが進行し90.575円まであって終値は90.320円でした。88円~92円のボックスの下限の88.131円までいって週末は90.575円までありましたが、今週はこのボックスの上限をどこまで試せるかということになります。次の上値ポイントは90.971円でその上は2月19日の終値91.57円となります。戻りを試せば再び円高基調となってきます。あくまでも2009年4月6日の101.43円からの下降トレンド(A)、2009年8月7日の97.759円からの下降トレンドの中にあるということを確認しておくことが必要です。
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