先週は、NYダウに再び注意とし3日連続安となって日経平均も一時10,027円まで下落

先週は、為替からみると円安日柄が続いており、これが続く間は日経平均も戻りを試すことができるとし、ただし、戻りを試す場面あってもNYダウの動きに再び注意としました。そのNYダウは10,230ドル~10,500ドル台(正確には12月4日のザラ場高値10,516ドル)のもみあいの中で日足で売りの形ができており、これがいつでてくるかどうかで再び注意としました。12月14日(月)にはアブダビがドバイ政府へ100億ドルの支援をすることになり、これを好感してNYダウは10,514ドルまであって終値では10,501ドルとなって年初来高値更新(2008年10月1日以来の10,500ドル台)となりました。しかし、12月4日のザラ場での最高値10,516ドルをぬくことができず、翌日から3日連続の下落となって12月17日(木)は▲132ドルの10,308ドルとなったことで翌日(12月18日)の日経平均は前場は10,027円まで下げました。後場には日銀がデフレに対して容認しない姿勢を示したことで下げ幅を縮小して▲21円の10,142円の大引けとなりました。為替も90円台の円安となって輸出関連株が下値をサポートしましたが、商品市況の下落で資源関連株が売られ、足を引っ張っています。

今週は、NYダウに加え為替も要注意、先週末の日経平均の日足は要注意

今月末までは、為替の円安日柄が続きNYダウが高値圏でもみあっている間は、日経平均は戻りを試すことができるため、戻りあればいったんの手仕舞いをとしました。結果がどうであれ長い休みがある場合は、いったんの手仕舞いが基本であることを絶えずアドバイスしています。NYダウに関していえば、10,230ドル~10,500ドルの間のもみあいの中で先週の12月14日(月)に10,514ドルまであって10,501ドルの年初来高値更新となり、ザラ場では12月4日(金)の10,516ドル、12月14日(月)の10,514ドルとダブル天井の形となって、大きく下落となる可能性がますます高まってきます。(これを回復するには何か好材料がでて終値で10,516ドルを上にぬけた場合ですが可能性は少ないとみています)。先週末は△20ドルの10,328ドルの反発となっていますが、今週の12月21日(月)も連続の陽線となるとますます売りの形となってきます。

為替についていえば、FRBが金融緩和策の多くを来年の2月に終了することを打ち出したことで景気刺激策の解除に向けた第一歩とみられて金利上昇期待が広がっており、日米金利差からドル買い円売りになる見方が多いようですが90円台では輸出関連の円買い・ドル売りがあり円安は続かないとの見方もあります。柴田罫線からみると90円台から上値は重いところですが先週末の12月18日(金)の海外市場では1ドル=90.91円まであって終値は90.42円となっています。12月4日(金)に90.76円をつけているため、ここを試してダブル天井のような形となっていますので、この水準がほぼいいところで場合によってはこれまでの円安日柄もいったん終わる可能性もあります。(行き過ぎがあってあと2~3日の円安日柄が続いて91円ぐらいもあるかもしれません)

日経平均をみると、先週末の寄り付き10,110円、高値10,157円、安値10,027円、終値10,142円の日足は長い下ヒゲの短い陽線となっており、このような日足の形はすぐにか、あとでかは別にして、この下ヒゲを実体で埋めてくる形ですのでその場合は1万円を切ってくる可能性が高くなります。その時に12月10日の9,834円を終値で切ってくると売法則が出現しますので12月1日に空けた窓である9,643円を埋める動きがでてきます。

本日は薄商いの中、為替が90円台にあることから輸出関連株が買われましたが、上値重く△41円の10,183円で引けました。NYダウが10,231ドルを割れた時、日経平均も下落へ。

(指標)日経平均

先週の予測としては、前週末(12月11日)に△245円の10,107円となって、オプションSQ値の9,982円を上回って引けたので経験則では、堅調な動きが想定されるとし、ただしNYダウには再び要注意としました。終値で12月7日の10,204円をこえるとまずは10,362円を試す動きを想定しました。日経平均は為替が円安方向にあることから12月16日(水)は10,222円まであって終値は△93円の10,177円となり、12月17日(木)も前場は10,260円までありましたが、後場はマイナスに転じ▲13円となって10,204円をこえることができませんでした。そして、引け後のアメリカ市場では、NYダウは3日続落となってこの日は▲132ドルの10,308ドルで引けたことで週末(12月18日)は日本は前場は10,027円まで下げましたが大引けにかけては日銀のデフレ阻止発言を好感し下げ幅を縮小して▲21円の10,142円となりました。この日(12月18日)の日足は寄り付き10,110円、安値10,027円、終値10,142円と下ヒゲの長い短い陽線となっており、この形はあとで実体で下ヒゲを埋めてくる形ですから要注意となります。その時、12月10日の9,834円を守れなければ12月2日に窓をあけた9,643円を埋める動きとなる可能性が高いといえます。

日経平均

(指標)NYダウ

11月27日(金)の安値10,231ドルを守って反発し、その後は10,230ドル~10,500ドルのボックス相場の動きとなっていますが、先週は再びNYダウの動きに注意としました。チャート上のボックス相場の動きとしては10,516ドルを終値で上にぬけるともう少し上昇が続くが、終値で11月27日(金)の10,231ドルを切ると1万ドル割れ必至としています。どちらにいくかは、このボックス圏の中の動きで日足や半日足を分析すると売りの形ができており、下へ行く確率が高いとみて今週は要注意としました。

12月14日(月)は10,514ドルまであって終値10,501ドルと終値ベースでは高値更新しましたが、その後は3日続落となって12月7日(木)は▲132ドルの10,308ドルとなりました。

12月4日の10,516ドルに対して12月14日に10,514ドルのダブル天井のような形となっており、11月27日の10,231ドルを切ることによってダブル天井が確定すると同時にろあ売という売法則が出現することになり、1万ドル割れ必至となってきます。これまでのNYダウの大きな調整としては3月9日の6,440ドルから6月11日の8,877ドルまでの一段上げに対して7月18日の8,057ドルまでの下落(9%強)となっており、今回は7月18日の8,057ドルから12月4日の10,516ドルまでの二段上げの上昇に対して、同じくらいの調整となれば1万ドルを割れて11月2日の9,678ドルを試す動きも想定されるところです。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、まだ円安日柄が続いており戻しても90円台ぐらいのもので87円~90円台のもみあいが続くとしました。但し、月末にかけてはボックスを下放れて円高が進む可能性もあるとしています。結局、先週は12月14日(月)の88.319円を安値にジリジリとドル高・円安の流れとなり、週末は90.883円まであって終値では90.43円となりました。日銀の金融政策決定会合でのデフレを容認しない姿勢を示したことによる円売りとユーロ圏諸国の財政健全性に対する懸念からユーロ売り・ドル買いのためですが、これによって12月4日の90.76円、12月18日の90.91円とダブル天井のような形となっており、数日間でいったんの円高となっていく可能性があります。

ドル/円