12年6月中間決算は予想の範囲内、通年の予想成約額は800億HKドルを維持

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00688 中国海外発展ꀀ(チャイナ・オーバーシーズ・ランド・アンド・インベストメント)  18.08 HKD
(08/13現在)
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中国海外発展の2012年6月中間決算は、売上高が前年同期比10%増の253億HKドル、コア利益が同9.3%増の63億6000万HKドルだった。コア利益はBOCIの通年予想の44%と、昨年と同様の展開。負債比率32%は予想の範囲内だったが、新規の開発用地取得額および利益率が予想を上回った。BOCIは同社の1株当たり純資産(NAV)を3%引き上げ18.06HKドルとし、目標株価をNAVから10%ディスカウント水準の16.25HKドルに上方修正。株価の先行きについては中立の見方を維持している。

12年上期の不動産成約額は650億HKドル。同社は1-7月の成約額が752億6000万HKドルに達したことから、12年通年の成約目標額を800億HKドルから1000億HKドルに引き上げた。同時に12年の販売可能資産を1250億HKドルから1400億HKドルに修正している。しかしながら、上期成約額から関連会社や合弁の貢献を除いたグループ本体の成約額は500億HKドルとみられ、通年予想の62.5%にとどまる。BOCIはグループの成約額は通年で820億HKドル程度と見積もり、通年予想を800億HKドルに据え置いている。

また、成約額には申し込みのみで契約に至っていないものも含まれており、現金回収率は比較的低水準にある。経営陣によれば、契約ベースと申し込みベースの成約額の差は、住宅購入制限措置や不動産セクターに対する金融引き締め策により拡大傾向にあるという。同社は上期の成約額のうち310億HKドルを回収。グループ成約額の現金回収率は62%にとどまっている。

同社の12年上期負債比率は32.1%と堅調な財務状況を維持。中国不動産セクターは未だ最悪期を脱していないとみて、同社は財務管理を厳格化。過剰投資を防ぐため、投資を営業キャッシュフローの範囲内にとどめ、純負債比率を40%以下に抑制している。12年は通年で250億HKドルを用地購入に充当する方針だが、現在までの取得は6区画99億元。今後用地取得を加速し、年間目標額を達成する方針を明らかにしている。

12年上期の粗利益率は40.9%。当期は40%を超えたものの、長期的には利益率が徐々に下がり業界平均に近づくとみて、経営陣は粗利益率の目標値を30%以上に設定。BOCIは同社の12-14年予想粗利益率をそれぞれ39.1%、37.7%、35.6%としている。