図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス
パラジウム爆発!(2017年6月12日(月)掲載分より)
やはりパラジウムでした。リースレートが日ごとに上昇、(フォーワードレートは現物よりも安くなるbackwardationという状態、つまり現物があまりに不足しているがために、現物の価格だけが高くなるという状況がどんどん進んでいきました。バックワーデンションには理論的な限界はありません。ないものは買えないので、現物価格の上昇には限りがないのです。現物の貸し借りのマーケットも当然ながら貸しがない状況となり、必要な人間はもう買うしかない、いくら払っても、ということになります。それが金曜日の夜に大きく値上がりし930ドル近くまで暴騰することとなりました。とりあえずそこで一発目の打ち上げ花火が終わり、一週間のひけは885ドルで終わりました。絶えきれなくなったショートカバーが入ったのだと思います。これで垢抜けすればよいのですが、実際の現物不足がある程度解決されなければまだまだ、パラジウムの不安定な状況は続きそうです。
ずっとパラジウムが最も上昇の可能性が高いとこのレポートでもここ数年にわたって書いてきていますが、やはり絶対的な需給での供給不足がたまりたまってこういう形で現れたのだと思います。
パラジウムのフォワードとリースレート理論値
CFTC Commitment of Traders Report as of 06 Jun 2017(2017年6月12日(月)掲載分より)
右軸:投資家ポジション(トン)
左軸:ドル建てゴールド価格
投資家ロングポジションは586トンから702トンへ。大幅に増加。ちょうど価格が1,990ドル台まではねた瞬間に当たります。
パラジウムが危機的状況へ(2017年6月9日(金)掲載分より)
利食いが続いているようです。特に目立った材料はありませんでしたが、このところのドル売り、ゴールド買いで溜まったゴールドのロングポジションの利食い・FOMC前のポジション調整ドル買い、ゴールド売りの動きが続いています。ゴールドは1,270ドル台まで下落しました。
パラジウムだけは全く違う動き。リースレートの急騰も続いています。ほとんどもはや市場には、短期のレンダーは出てこない状況で、買うより仕方がない状況です。最新のフォーワードレートはまだ出ていませんが、NymexのEFPはマイナス10を越えており、まさにスクイーズのような状態になっています。このままいくとどこかで爆発してもっと急騰、ということになりかねないですね。危うい状況です。多くのトレーダーがLoco Zurich / Loco Londonのメタルアカウントから現物を紐付けて引いているということです。現物がない状況。誰かが意図的にがめっているのか、それとも何年も続いてきた供給不足状態がとうとうこういう形で具体的に表面化してきたのか。他のメタルが下がってもこうなってしまうと全く関係内ですね。一昨日の下げでようやく一服かと思いましたが、その分もすぐに買い戻されてしまいました。
久しぶりの反落、ポジション調整?(2017年6月8日(木)掲載分より)
さすがに利食い売りも出たのか、昨日はNYで下げました。原油も下げて、ドルは若干戻しました。今日木曜日はUKの選挙、ECBの政策金利発表、元FBI長官の議会証言とマーケットを動かす潜在性がある出来事がたくさんあります。そして来週のFOMCも控えて、ポジション調整というところでしょうか。
ゴールドETFの残高は着実に増えています。昨日は最大のSPDRが14トン増えたようです。今年に入ってからはずっと増え続けており、やはり投資家の不安がここに現れているのかなと思います。
パラジウム(2017年6月8日(木)掲載分より)
リースレートは一ヶ月でほぼ6%というレベルです。NymexのEFPも-8.5/-6.5の大きなディスカウント。Forward rateは一ヶ月でマイナス4.75%です。現物不足が序実にこのレートに表れています。現物より先物が安い=現物が逼迫している、ということですね。投機家が乗っかっている部分も大きいのかもしれませんが、この状況だとそうそう簡単に下がりそうになりですね。要注意。
パラジウムのフォワードとリースレート理論値
今日のビットコイン(2017年6月8日(木)掲載分より)
ちょっとは冷静なマーケットになってきた?今日は反落で2,700ドルを割り込みました。
Au 1300手前、Pdリースレート急騰(2017年6月7日(水)掲載分より)
昨日、コンファレンスがランチで終わり、その後にオフィスに行ってみたらゴールドが1,290ドルまで上がっていました。ニューヨークでは高値は1,296ドルまであり、あっという間に1,300ドルが近づいてきています。「下がるリスクよりも上がるリスク」ということを数週間前にどこかで書いたか言ったかしたのですが、やはり上げの方にマーケットは動いてきました。今週木曜日には英国の総選挙、ECBのミーティングそして前FBI長官James Comey氏の議会証言があり、中東カタールを巡る騒動もあり、「リスクオフ」の対象である、ゴールド、日本円、米国債に資金がどんどん流入してきている状態ですね。ゴールドと円の相関は高まる一方です。ゴールドは7週間ぶりの高値、そして米ドルは6週間ぶりの安値となっています。世界の不安の重要な要因であるのが米国の大統領である以上、ドルはもはや安全資産ではないということですね。ドルの下落トレンドはもう3ヶ月も続いています。
プラチナはまた上昇。昨日の会議で、PGMの話をしてきたのですが、プラチナは900ドル割れで底値を確認、とりあえずの下値のめどはつけたと見ています。
パラジウムの上昇が止まりません。ほかのメタルとの違いがそのリースレート、フォーワードレートに如実に出ています。現物がないのでLoco London/ Loco Zurichのアカウントから現物を引くという動きが出てきており、そのためにborrowingが激しく入っています。(すみません、ちょっと専門的です。)その結果パラジウムだけメタルの金利に当たるリースレートが急騰しており、一ヶ月物はもう6%というレベルまで上がっています。つまり現物がない、買うしかない、という循環になっており、どこかで現物がまとまった量出てくるまで、このスパイラルは続きます。
今日のビットコイン(2017年6月7日(水)掲載分より)
昨日じわじわと上がってきてますと書いたら、あっさりと昨日のうちにまた新高値更新。ほんとどこまでいくのだろ。
ゴールド6週間ぶりの高値(2017年6月6日(火)掲載分より)
ゴールドはじわじわと1,300ドルに近づいてきました。昨日は約6週間ぶりの高値である1,283ドルまでニューヨークでつけました。英国でのテロの続発、中東では5カ国のカタールとの断行、と地政学的な不安は増えるばかりで、やはりゴールドはしっかりです。インドではゴールドに新たに付加されるGSTが予想(5%)を下回る3%になり、これもゴールドにとっては追い風。FOMCでの0.25%の金利上げは織り込み済み、逆にもし上げない場合は、サプライズ要因でこれもゴールドにとっては強気。やはり近々1,300ドルトライでしょうか?
今日のビットコイン(2017年6月6日(火)掲載分より)
やはりじわじわと上昇中。
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