図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

NY連銀総裁のハト派発言でゴールドに買い戻し(2017年4月3日(月)掲載分より)

ドル高・メタル安トレンドであった先週の大部分が、金曜日のNY連銀総裁の発言で週の終わりに大きく変わりました。ダドリー総裁は今年はあと2回の利上げが妥当とし、景気が過熱していないことを踏まえれば急ぐ必要はないとしました。これによりゴールドは安値の1,239ドルから1,249ドルまで上昇して一週間が終わりました。しばらくは1,240-1,260ドルのレンジでの推移となり、来週金曜日の米雇用統計を待つ形になりそうです。また今週は米国政府の負債と予算の折衝が始まります。もし政治家たちが政府負債の上限を上げることができなければ早ければ4/28にも米国連邦政府はその機能がシャットダウンする可能性があります。このリスクは高まりつつあり、ドルに対しては売り圧力となり、ゴールドにとっては買い材料になるでしょう。いずれにしても増え続ける負債は、米国の信用力を低下(ダウングレード)させ、ドル安、ゴールド高につながるものと思います。

CFTC Commitment of Traders Report as of 28 Mar 2017(2017年4月3日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

420トンから499トン、投資家ロングは79トンの増加となりました。価格は1,241ドルから1,257ドルへ上昇。

株戻し、ドル戻し、ゴールド下げ、円建て変わらず(2017年3月31日(木)掲載分より)

株価の回復がドルの買い戻し、そしてゴールドの売り戻しとなっており、ゴールドには売り圧力となりました。ドルインデックスは100を超えて急進、ドル円は110.90から111.83とほぼ1円の円安となりました。ゴールドは1,251ドルから1,242ドルとこれもほぼ10ドル近く下げ、結果として円建てはほぼ動かずとなりました。あまり動きそうにないですね。特に円建ては。

材料なく小動き今晩の経済指標待ち(2017年3月30日(木)掲載分より)

このところ落ち着いた動きが続いています。昨日はなんらあたらしいニュースもなく、動きも限定されました。今日も特に目立った材料はなさそうで静かそうです。今晩は21:30に米新規失業保険申請件数と2016年第4四半期GDPの発表があるので、それで動きが出そうですね。

そしてシルバーの堅調差が際立っています。18ドルを超えて、金銀比価も68台とまた一歩シルバーの割安感を払拭する動きです。

逆にプラチナは低迷。ゴールドとの値差はほぼ300ドルにまで広がっています。

株・ドルが戻し、ゴールド売られる(2017年3月29日(水)掲載分より)

昨日は米国株が大きくリバウンド、それによってドル上昇、ゴールド下落と、これまで数日間の動きの巻き戻しとなりました。そのため円建てではほとんど動かず。

金銀比価(2017年3月29日(水)掲載分より)

注目すべきはシルバーは下げなかったこと。この結果金銀比価は下落、70:1を割り込み、68.8:1となっています。過去5年の動きをみると平均は66、最高(もっともシルバーが割安)は89、最低は50です。つまりシルバーがゴールドの89分の1、50分の1ということです。2015年のゴールドの鉱山生産量は3,158トン、シルバーは27,579トン。(GFMS調べ)単純に生産量比較するとシルバーはゴールドの8.7倍に過ぎません。希少価値で考えると金銀比価はひどいときはその10倍の評価(ゴールドが高く、シルバーが安く)になっているということになります。シルバーはやっぱり不当に安く評価されてる?さすがにゴールドの70分の1や80分の1になるとそう感じてしまいます。まあシルバーが不当に評価されていないのではなく、ゴールドの評価がそれほど高い(高すぎる?)ということなんでしょうが。まあ、こんな風に考える大富豪が何十年か一度現れます。(僕ではありません!笑)1970年テキサスの石油王ハント兄弟とサウジの王子がシルバーの割安さに目をつけ、5ドルから55ドルまで買い上げたこと、そして1998年にはあのウォーレンバフェットが同じく割安と見える銀を買占め4ドルから8ドルへ(ハント事件と比べるとたいしたことないですが)上昇した過去があります。またいつか同じことが起きてもおかしくありません。まあ気長に宝くじのように安いシルバーを買っとくということもありかなと思います。ただ30年くらいそういう人の出現を待つ必要があるかもしれませんが。笑。

広がるゴールド・プラチナスプレッド(2017年3月29日(水)掲載分より)

ゴールドとプラチナの値差がさらに広がっています。ドル建てで300ドル近く。円建てでは1,040円。このところずっと書いていますが、まだゴールドが上がる可能性のほうが高く、このスプレッドは広がる可能性が大きいと考えます。今はまだプラチナ売り・ゴールド買いの方が有利でしょう。

株式市場軟調でゴールド一時1,260ドル超え(2017年3月28日(火)掲載分より)

金曜日のオバマケア撤回の影響を受けて、ゴールドは大きく上昇して今週は始まりました。ドルと株は下落。ゴールドは一時1,260ドルを超え、世界の株式市場も軒並み売りが嵩みました。NY Dowも一時は大きく下げていましたが、引けにかけて戻し、45ドル下げで終わり、ゴールドも1,255ドルで引けました。11月の大統領選挙終了以来続いてきた「Trump Rally」も終了との見方が強くなっています。彼が約束している「pro-business campaign」が果たして実際に実現可能なのか、大きなクエスチョンマークとなってきており、今後のアメリカの政治の行方が注目されます。党内での調整もできないとなれば、Whitehouseの政策実行力に懐疑的な見方が出てきて当然ですね。これからどんどんそういった問題が出てくるのではないでしょうか。Stay long goldですね。

パラジウムは800ドルを維持することができず、割り込んでいます。やはり800ドルは相当重たいのでしょうか。今回はロジウムがまだ上昇基調をくずしておらず、パラジウムも違うと思うのですが。とりあえずの利食いに押されていますが再び上昇するのではないでしょうか。

世界最大のゴールドコインが盗まれる!(2017年3月28日(火)掲載分より)

なんと今週月曜日の早朝に100kgもある世界最大(直径50cm!)のカナダの「The Big Maple Leaf」コインがベルリンの博物館から盗まれたそうです。まるで映画のような話ですね。泥棒は博物館の裏の線路からはしごで窓を割って進入。盗まれたのは他のものはなく、この巨大なコインだけだったようです。