昨日(2015年10月23日)の動向
金曜日の米ドル/円は大きく上昇しました。東京時間の午後に、安倍首相の経済ブレーンである本田内閣官房参与が「今すぐ追加金融緩和をする必要はない」と発言したことから、日銀追加緩和の可能性が遠のいたとして120.20円近辺まで売られました。しかし、中国人民銀行が1年物貸出基準金利と預金基準金利の両方を引き下げるとの発表があると、日銀も今週追加緩和に追い込まれるとの思惑で上昇に転じ、8月31日以来の高値となる121.473円まで買われました。終値は前日比プラス0.799円の121.468円でした。
ユーロ/ドルは、ECBが引き起こした強力なユーロ売りが続くなか、3日続落となりました。欧州時間始後に1.1140ドル近辺まで反発する局面もありましたが、勢いは続かず、NY時間には8月11日以来の安値となる1.0995ドルまで売り込まれました。ユーロ円は、米ドル/円上昇とユーロ/ドル下落に挟まれて大きな動きが出ないまま、前日比マイナス-0.28円の133.769円で引けました。
豪ドル/円は、米ドル/円と豪ドル/ドルが共に上昇したことから大きく値を伸ばし、88.104円の当日高値をつけました。中国が利下げを発表した後はやや勢いが鈍りましたが、終値は前日比プラス0.726円の87.67円でした。一方豪ドル/ドルは横ばい。先週の高値圏である0.7300ドル目前まで迫っていましたが、中国人民銀行の金利引き下げ発表後に急落、0.7200ドル割れまで押し戻されました。終値は前日比プラス13.6ポイントの0.72178ドルでした。
2015年10月23日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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米ドル/円 | 120.671 | 121.473 | 120.223 | 121.468 |
ユーロ/円 | 134.043 | 134.261 | 133.369 | 133.769 |
豪ドル/円 | 86.947 | 88.104 | 86.911 | 87.670 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2015年10月26日)の展望
【米ドル/円】
米国利上げをとりまく環境はますます厳しくなっているようです。ECBはマイナス預金金利拡大を含めた追加緩和に追い込まれ、そして人民銀行も利下げに踏み切りました。
欧州と中国がデフレリスクに苦しむなかで、米国だけが利上げできるのかという疑問が出ています。今週のFOMCがどのような決断をするのか注目です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 123.00 | 125.30 | 120.55 | 118.05 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
本日発表のドイツ10月IFO企業景況感指数は悪化予想となっています。現状指数、期待指数も下がる見込みです。ドイツの10月PMI速報値は、製造業部門が悪化していました。中国景気後退やVW問題がドイツ景気に暗い影を落としているようです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 136.40 | 137.45 | 133.15 | 132.20 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
中国の追加緩和発表直後は、政策は豪経済にとってプラスだとして豪ドルは買われました。しかし、表に出ている数字以上に中国経済は悪化しているのとの不安が持ち上がると、逆に豪ドルは売られることになりました。今週も豪ドルは中国株価に連動する動きになると考えます。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 88.60 | 89.15 | 86.00 | 82.80 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2015年10月26日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2015年10月26日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★★ | 18:00 | (独) 10月IFO企業景況感指数 | 107.7 | 108.5 |
★★★ | 23:00 | (米) 9月新築住宅販売件数(前月比) | -0.4% | 5.7% |
★★ | 翌 06:45 | (NZ) 9月貿易収支 | -8.25億NZD | -10.35億NZD |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します
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