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「中途半端な低リスク」は不要!現金と株式100%でシンプルに構えよう

 投資経験も長く、資産も40代で「老後の危険水域」を超えて、2,200万円まで積み上げているというのはとても立派、とまずは賞賛したいです。お若いうちから資産形成に取り組まれていたのでしょう。その結果が実っていますね!

 ただ、お子さんが9歳と12歳。塾通いや受験など、教育費のピークを迎える夫婦にとって、今のポートフォリオには危うい側面があります。それは「バランス」です。

 実は、運用資産2,200万円に対して預金500万円というのは少なすぎるように感じます。これから、お子さんの塾代や進学費用で数百万単位の金が次々と飛んでいきます。預金は1,000万、運用は2,000万といった具合に、現金のクッションを厚くするのが理想的と言えます。

 そして「リスクは低く抑えたい」という考え方に囚われすぎるのも考えもの。

 安全神話を信じてバランス型を目指し、債券などを混ぜて過度に運用自体のリスクをいじるのは、結果的に投資効率が悪くなると考えます。

「現金」と「株式に投資するファンド」の組み合わせにポートフォリオのバランスを整えていってはどうでしょうか?

 現金と、株式に投資するアクティブファンドを半分ずつ持てば、それだけでリスクは半分になり、十分に低リスクでコントロールできます。これが最もシンプルで強力なリスク管理だと考えます。

 また、奥さまが正社員になり世帯年収が増えるなら、その増えた分は全て貯蓄と投資に回してもよいと思います。

 教育費が必要になった時、相場が高ければファンドを気持ちよく取り崩し、相場が悪ければ厚めに持った預金から出す選択肢を持てるようになります。

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「低リスク」が信条だと言いながら個別株を持つのは、かなり矛盾が生じていますが、お気づきでしょうか?

 個別株は投信に比べてリスク(損失可能性)は高くなるはずですから、楽しみとして保有するのであればOKですが、本当にリスクを抑えたいのだとしたら、プロが適切に分散させた長期投資型のアクティブファンド、それも分配金なしの再投資型に一本化したほうが合理的と言えます。

中野晴啓(なかのはるひろ)氏

中野晴啓(なかのはるひろ)氏 写真
1963年生まれ。明治大学商学部を卒業後、クレディセゾン(旧・西武クレジット)に入社し、セゾングループの金融子会社で資金運用業務や債券ポートフォリオ運用、投資顧問事業の立ち上げ、海外資産運用コンサルティングに従事。
2006年にセゾン投信株式会社を設立し、2007年4月から代表取締役社長に就任、2020年6月からは代表取締役会長CEOを務める。長期投資型ファンドの運用や、直販型・低コストの投資信託を日本で普及させ、販売手数料無料・信託報酬低額の投資信託を提供し、日本の投資信託市場に一石を投じる。
2023年6月にセゾン投信を退任後、同年9月になかのアセットマネジメント株式会社を設立し、代表取締役社長として活動を開始。2024年4月には「なかの日本成長ファンド」「なかの世界成長ファンド」の運用を開始。
公益財団法人セゾン文化財団理事、NPO法人元気な日本をつくる会理事、投資信託協会副会長(2021~2023年)、金融審議会市場ワーキング・グループ委員なども歴任。長期投資や資産形成の普及活動に注力している。
 『投資の女神は弱者に微笑む』 表紙
投資の女神は弱者に微笑む』/著者:中野晴啓/2026年01月27日発売/JTBパブリッシング/1,650円(税込)
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