筆者が設けている売買ルールとは?
本コラムを長年ご覧いただいている読者の方はご存じのとおり、筆者は売買において独自のルールを設けています。
その中でも根本的なルールとして「保有株が25日移動平均線を割り込んだら売却する」というものがあります。
これは、25日移動平均線を株価が割り込んだ場合、その後下降トレンドが進展して株価が大きく下落する可能性が高いからだと考えられます。実際、直近では、ソフトバンクグループ(9984)が25日移動平均線を割り込んだ後も株価の下落が続き、1カ月足らずで高値から約40%、下落しています。
このとき、25日移動平均線割れで売却しておけば、2万3,000円近辺で売却することができたわけです。
なお、まだ株価が本当の意味での天井を付けていない場合は、調整が終了後再び上昇に転じますから、その場合は25日移動平均線を超えたら買い直しを検討することになります。
25日線ルールが実行しづらい場合もある
ただこの売買ルール、株価の推移がなだらかであれば問題なく実行できるのですが、時に寄り付きから大きく窓を開けて下落したり、逆に大きく窓を開けて上昇したりして、25日移動平均線からかなり乖離(かいり)した状態でその日の取引がスタートすることがあります。
そうなると、一気に売買ルールを守ることが難しくなり、「さすがにちょっと様子を見ようか…」という気持ちになってしまいます。
例えば東京エレクトロン(8035)は、11月18日に25日移動平均線を割り込みました。これを受けて、逆指値をあらかじめ設定していれば18日中に、そうでなくても19日の寄り付きで保有株を売却するという判断になります。
ところが翌20日は寄り付きから株価が急騰し、一気に25日移動平均線を超えてきました。この状況で、19日に売却したばかりの株を買い直すかどうかの判断に迫られます。
寄り付きからの急騰時に筆者が考えることは
筆者であればここで次のようなことを考えます。
〇買い直しの対象となる個別銘柄、あるいは日経平均株価が寄り付きから急騰していないか?
→急騰していた場合、上昇のエネルギーを短期間で使い果たしてしまうため、翌日以降株価が下落する可能性が通常より高まります(高値づかみのリスクがあるためです)。
〇直近での株価の上昇の大きさ
→短期間でかなり株価が上昇している場合は、たとえここで買い直したとしてもこれ以上株価が大きく上がらない可能性も高くなると考えられます。
なお、空売りをしていた場合については、たとえ朝から急騰していたとしても買い戻し(損切り)を行います。新規で買うかどうかと、空売りを買い戻すかどうかの判断基準は異なるからです。
空売りの場合、買い戻さずにスルーした後、さらに株価が大きく上昇したら大きな損失につながってしまうため、ルールは厳守する必要があります。しかし、買いの場合は買わなかった結果、その後に株価が急騰しても利益を得る機会は失うものの、実現損が生じることはありません。
買った後寄り付きから急落した場合は?
筆者は、
[1]20日は東京エレクトロンも日経平均も、寄り付きから大きく上昇して始まったこと
[2]2カ月で2倍近くに株価が急騰していること
を考え、この日寄り付きでの新規買いは見送ることとしました。
そして翌21日、今度は寄り付きから株価が急落、東京エレクトロン株もあっという間に25日移動平均線を大きく下回ってしまいました。
なお、筆者はこの21日の動きを見越して20日の買いを見送ったわけではなく、あくまで結果論で助かっただけです。
もちろん、20日の上昇の後、さらに株価が上昇する可能性もあるわけですが、筆者は「その可能性を捨ててでも買わない」という選択をしたまでです。
では、もし20日の上昇で新規買いや買い直しをした後、21日の下落で25日移動平均線を大きく下回った場合、どのように考えればよいのでしょうか。
買いの場合は見送りも選択肢にありましたが、保有株の売却の場合は、基本的に売却ルールに抵触しているならば見送りは許されません。どんなに朝から大きく下がっていても25日移動平均線を割り込んだらいったん売却すべきです。
これを徹底しないと、売却せず見送った結果さらに大きく株価が下がったとき、含み損を抱えた塩漬け株で身動きができなくなったり、投げ売りによる大きな損失を被ったりする可能性があるからです。
買うにせよ、見送るにせよ、その後の株価がどうなっても大きな損失につながらないようなルールを設定し、それを必ず守るようにしましょう。
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