今日のクイズ:高配当利回り株の選び方
<クイズ>予想配当利回り6.5%の小型株(A社)と、4.2%の大型株(B社)、買うならどっち? 以下のデータと、株価チャートを見て、考えてください。
<A社とB社:株価・配当利回り・株式時価総額>

<A社株価チャート>

<B社株価チャート>

【参考】 【予想配当利回り】=【1株当たり配当金】÷【株価】
1株当たり配当金が増えると(増配)、配当利回りは上がります。
1株当たり配当金が減ると(減配)、配当利回りは下がります。
1株当たり配当金が変わらなくても、株価が下がると配当利回りは上がります。
1株当たり配当金が変わらなくても、株価が上がると配当利回りは下がります。
トランプ関税で急落、日本株は買い場と判断
トランプ関税ショックで、世界的に株が暴落しました。日本株は割安で、長期的に良い買い場という判断は変わりません。2028年までに日経平均株価が5万円まで上昇するという予想もまったく変わりません(その根拠は別の機会に説明します)。
ショック安はまだ終わっていない可能性がありますが、この下落局面で、時間分散しながら割安な日本株を買い増ししていくことが、長期の資産形成に寄与すると考えています。まず、高配当利回り株から投資していったら良いと思います。
株の配当利回りは確定利回りではない
予想配当利回りは高ければ高いほど、良いわけではありません。株の配当利回りは、確定利回りではないからです。業績が悪化して、減配(配当金が減らされること)になると、配当利回りが下がり、株価も下がるリスクがあります。
従って、高配当利回り株を選ぶ時は、なるべく、減配リスクの低い銘柄を選ぶようにすべきです。
正解は…
正解は、B社です。時価総額が5兆円を超える超大型株で、財務はそこそこ良好、収益力もまずまずと考えられます。株価チャートは安定しており、短期的な懸念材料はないだろうと推測されます。
一方、A社は、減配リスクが高いので、投資は避けるべきです。
A社のように時価総額が小さく(1,000億円未満)、予想利回りがすごく高い(6%以上)銘柄は、減配リスク(配当金が減らされるリスク)が高いこともあります。株価チャートを見ると、チャートは崩れ始めており、投資家が急いで売っているように思われます。
A社の予想配当利回りが高いのは、株価が下がったためです。1株当たり予想配当金が変わらないまま、株価が下がったので、見かけ上の、配当利回りが高くなっていると思われます。
<A社の株価と予想配当利回りの推移>

A社は今後、減配になって利回りが下がり、株価がさらに大きく下がる可能性もあるので要注意です。
時価総額の大きい高配当利回り株
投資の参考銘柄として、時価総額の大きい高配当利回り株のリストをお見せします。4月7日時点で、時価総額の大きい銘柄で構成されるTOPIX(東証株価指数)コア30から選んだ配当利回り上位10銘柄は、以下の通りです。
<TOPIXコア30採用銘柄のうち、配当利回り上位10社:2025年4月7日時点(みずほFGを除く)>

注:ソフトバンク、三井住友FGの1株当たり配当金は株式分割を考慮して修正、楽天証券と資本関係のあるみずほFGはリストから除外
個別銘柄投資にチャレンジしたい方に
最後に、個別株投資にチャレンジしたい方に、私の著書を紹介します。ダイヤモンド社より、株価チャートの読み方をトレーニングする「株トレ」(黄色の本)と、決算書の見方など学ぶ「株トレ ファンダメンタルズ編」(水色の本)が出版されています。どちらも一問一答形式で株式投資の基礎を学ぶ内容です。
「2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ」
「2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ ファンダメンタルズ編」
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