2024年7-9月期に調整後営業損益が黒字化、多様性と効率化で持続的成長へ

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09626

ビ哩ビ哩

(ビリビリ)

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162.40HKD
(11/15現在)

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 中国の動画プラットフォーム、ビリビリの2024年7-9月期の売上高は前年同期比26%増の73億元と、市場予想を2%上回った。モバイルゲーム収入が84%増、オンライン広告収入が28%増と好調。粗利益率は全体で34.9%に達し、調整後営業利益は2億7,200万元(前年同期は7億5,500万元の赤字)と初の黒字化を達成した。調整後営業利益率は3.7%となる。BOCIは収益化チャネルの多様性と効率化が持続的な収益成長を後押しするとの見方。目標株価を引き下げながらも、同社が新たに発表した「向こう2年で最大2億米ドルの自社株買い」計画に言及し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 BOCIは持続的成長局面を迎えた同社が、収益化効率の改善とともに、コンテンツ、消費シナリオ、インフラ、ツール、テクノロジーなど若年層に関わる多様なチャネルを駆使し、商業化価値を確実に顕在化していくとみている。ただ、同社のゲーム、広告、付加価値サービス事業にとっては、国内経済の不確実性と市場競争の激化が逆風。BOCIは最新のリサーチ結果に基づき、旗艦ゲーム「三国:謀定天下」に関する予想値を小幅に引き下げ、モバイルゲーム全体の2024-26年の収入見通しを2-3%減額修正した。また、オンライン広告収入とストリーミング収入も1-2%減額修正。同社全体の予想売上高を1-2%引き下げた。粗利益率に関しては従来予想をほぼ据え置きながらも、ROI(投資収益率)重視の投資に絡む予想営業費用を引き上げ、2025年、2026年の調整後純利益見通しを19億元、27億元に設定している。

 2024年7-9月期の売上高は前年同期比26%増の73億元と、引き続き加速傾向。市場予想を2%上回る半面、モバイルゲームに足を取られ、BOCIの予想を2%下回った。MAUとDAU(月間および1日当たりのアクティブユーザー数)は32%増の3億4,800万人、4%増の1億700万人で、D/M比は31%に改善。1日当たり平均利用時間は6分増え、過去最高の106分に達した。モバイルゲーム収入は84%増の18億元。ほかにオンライン広告収入が26%増の21億元。高質な収益源の寄与で、粗利益率は34.9%と、前年同期比で9.9ポイント、前四半期では4.9ポイント改善し、初の調整後営業損益の黒字化につなげた。

 BOCIは2024年の予想売上高を小幅に下方修正した上で、主力4事業の2024年予想PSR(株価売上高倍率)2.5倍を当てはめ、香港上場株とADR(米預託証券)の目標株価をそろって引き下げた。新たな目標株価は2025年、2026年予想PER(株価収益率、調整後利益ベース)で33倍、23倍に当たる数字となり、2025年のPEGレシオ(利益成長率を加味した株価指標、予想PERを1株当たり利益成長率で割って算出)では0.8倍となる。

 レーティング面の潜在リスク要因として、BOCIはマクロ経済の予想以上の減速やマネタイズの非効率性、クリエイターやユーザーのエンゲージメント低下、コンテンツの供給と質の低下、ゲーム、広告、ストリーミングや税制に絡む規制強化を挙げた。