昨日(8月28日)の動向

昨日の外為市場では、シリア情勢緊迫化を背景にリスクオフの円買いが進行した後、今度は「有事のドル買い」の動きがみられました。
一部では今回のシリア問題で原油相場が急騰し、米景気に一定の悪影響を及ぼす可能性が懸念されているもよう。9月の米量的緩和早期縮小のシナリオも後退したことから米ドルに資金が回帰しているとの声も聞かれました。米ドル/円は東京市場朝方に一時96.80レベルまで下落。ただ、その後は米ドルを買い戻す動きが優勢となり、米ドル/円は97円台半ばレベルまで上昇。海外市場においても断続的に米ドルが持ち込まれ、97円台後半レベルまで上昇しました。

 

8月28日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 97.008 97.838 96.814 97.632
ユーロ/円 129.912 130.552 129.651 130.222
豪ドル/円 87.15 87.502 86.463 87.302

 

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

ユーロ/円 1時間チャート

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2013年8月29日)の展望

【米ドル/円】

米ドル/円は5月22日の高値103.70レベルと7月8日の高値101.50レベルを結んだ三角保ち合いの上限99.00レベルを上抜けることができずに反落。一方、下値では6月13日の安値93.80レベルと8月8日の安値95.80レベルを結んだ三角保ち合いの下限96.50レベルでサポートされ反発。米ドル/円は三角保ち合い圏のほぼ中心値に位置する97.70付近での値動きとなっています。今後、この三角保ち合いは徐々に収束しており、今後この持ち合い圏を上下どちらに放れるかを見極める場面にあるようです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 98.00 99.15 96.50 95.85

【ユーロ/円】

ユーロ/円は昨日、米ドル/円での米ドル買い・円売りとユーロ/米ドルでのユーロ売り・米ドル買い双方に挟まれ、動きが取れない状態となりました。ユーロ/円は上限132.80レベルと下限127.80レベルと約5円のレンジに収まる動きとなっており、レンジの中心に位置する130.00レベルで膠着しています。今後はシリア情勢など見極めつつ、上下どちらに動くかを注視しての取引となりそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 131.20 132.10 129.40 128.00

【豪ドル/円】

豪ドル/円もショートカバーが散見され8月7日の安値86.40レベルで一旦下げ止まり、反発する動きとなっています。下値では安値86.40レベルが豪ドルのサポートとして機能するかが焦点となりそうです。一方、上値では節目の88円台にしっかりと定着することができるかが焦点となりそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 88.70 89.57 86.40 84.10
  • 上記各5分足チャートは、当日 2013年8月29日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2013年8月29日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★★ 16:55 独・失業者数 ▲5千人 ▲7千人
★★ 21:00 独・CPI速報値 0.1% 0.5%
★★ 21:30 米・新規失業保険申請件数 33.1万件 33.6万件
★★ 21:30 米・GDP改定値 2.2% 1.7%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します