THE S&P 500 MARKET: 2024年10月

 10月30日時点において、市場ではすべてが順調に進んでおり、楽勝とは言わないまでも利益は出ていました。S&P500指数は6カ月連続の上昇(10月30日時点で累計15.45%上昇)、また年初来で9回目の月間での上昇(同年初来で21.88%上昇と47回の史上最高値の更新)の間際まで来ていました。ところが、実際にはそうはなりませんでした。ハロウィーンが市場を怖がらせようとしたのでしょうか。実際に、10月は恐ろしい月であり、下落率が過去最悪の25営業日のうち32%が10月に起こっています。また、ハロウィーンは「スケープゴート」を生み出し(投資委員会の仕事において、スケープゴートを見つけることは極めて重要です)、マグニフィセント・セブンはグループとして10月31日に急落しました。いや、それも少し違います。10月30日時点でS&P500指数の月初来のトータルリターンはプラス0.96%でしたが、マグニフィセント・セブンを除くとマイナス0.38%でした。つまり、10月30日時点でマグニフィセント・セブンは市場を牽引しており、31日のS&P500指数の1.86%下落を含めても、指数の足かせになったわけではなく、単に10月前半の上昇分が失われたにすぎません。10月のS&P500指数のトータルリターンは、マグニフィセント・セブンを含めるとマイナス0.91%、7銘柄を除いてもマイナス0.90%と、ほとんど差はありません。それどころか、同指数の年初来リターンのうち48%が7銘柄によるものです。市場では、ここで利益を確定して2カ月間の休暇に入るのが最善のように思われますが(そのまま市場に戻らない方がもっと良いかもしれません)、勝つためには市場にとどまる必要があります。そのため、われわれは市場に残り、投資を続けますが、非課税資産や繰延税金資産のことを考えると、ポートフォリオを清算して短期金融商品に投資し、保険として価格の高いオプションを活用するのが良い結果につながる可能性があります。

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