今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは153.90円
↓下値メドは152.80円
日銀:インフレ放置は、日本の家庭から金を巻き上げ日本政府と日本企業に渡すこと
中国AI:中国のAI開発は官主導。AIによる回答に対する制限と、学習データへのアクセス規制が課題
スウィフト効果:テイラースウィフトのコンサートによるホテル料金値上がりで、英インフレが上昇
米利上げ:FRBの今後の金融政策は「ホワイトハウスの予算案次第」。来年利上げも
米中関係:バンス副大統領候補「中国は米国最大の脅威」
前日の市況
10月29日(火曜)のドル/円相場の終値は153.37円。前日終値比0.09円の「円安」だった。
週後半のイベントを前に強い方向感のないレンジ取引となった。
2024年217営業日目は153.29円からスタートした。東京時間昼過ぎにこの日の安値となる152.75円まで下落したがこの水準では買いが強く、前日の安値(152.40円)に届く前に反発した。夜遅くには米長期金利の上昇に伴い、前日の高値(153.87円)にほぼ並ぶ153.86円まで円安に動いた。しかしその後はこの日発表された米国の求人件数が予想より少なかったことで153円前半まで売られた。24時間のレンジ幅は1.11円。
FRB(米連邦準備制度理事会)が「金利は景気抑制水準まで高くなった」と考えているならば、米国景気見通しがこれほど強いのはどうしてなのか。あるいは、FRBとしては充分に利上げしたつもりだったが、中立金利が以前より上昇したために、以前考えていたほど引き締め状態になっていない可能性もある。いずれにしても、米国景気がまだ過熱状態にあるのならば、利下げよりも「利上げするべきだ」という議論がでてくるだろう。
米国経済の好調の背景は、個人消費の強さだ。ドジャースとヤンキースのワールドシリーズの最終戦のチケット代は高騰して最低1枚20万円もするが、それでも売れている。雇用の安定や求人の多さなどが、将来の生活に対する不安をやわらげ、貯蓄よりも支出を増やすという行動となって表れているのだ。
しかし、実際は支出が前倒しされているだけのことだ。2025年には、その反動で急速な消費の落ち込みが発生するリスクがある。来年第1四半期には、雇用市場の就業者数がマイナスになる可能性が高いといわれている。積極的な消費行動は今年が最後かもしれない。
個人投資家 最新売買動向:
下のドーナツグラフは、楽天FX口座における個人投資家の最新の売買比率(売りと買いの数量の割合)で、外側のドーナツは「建玉(保有ポジション)」、内側のドーナツは「注文(オーダー)」の比率を示している。
10月29日時点の楽天FXで取引していただいている個人投資家のドル/円のオープン(未決済)ポジションは、ドルショート49%に対して、ドルロング51%と、ネットではドルショート/円ロングがやや多い状況となっている。
オープンポジションの価格分布をみると現在の水準(153.40円)を中心として152.80円から円安方向はドルロング/円ショート(赤色のバー)が、ドルショート/円ロング(青色バー)に比べて多くなっている。
27日に行われた衆議院選挙では、自民・公明連立の議席数は215議席にとどまり、2009年以来の与党過半数(今回は233議席)割れとなった。政権維持のために連立の拡大を模索する石破首相は、連立相手の財政拡大や減税の要求を呑む可能性が高く、これを好ましい動きと捉えた株式市場は上昇した。しかしFX市場では、日銀の追加利上げが遠のいたことや、財政健全化の後退による日本国債格下げのリスクを懸念して円安を予想している個人投資家が多いようだ。
楽天FXの個人投資家ポジション 価格分布
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
心の底からやりたいと思わないなら、やめておけ - ヘミングウェイ
Rock You Like A Hurricane
米国の雇用市場は、本当に減速しているのだろうか?9月の米雇用統計によると、NFP(非農業部門の新規雇用者数)は25万4,000人増加し、予想(13.0万人増)を大きく上回った。さらに8月のNFPは14.2万人増から15.9万人増へ修正された。失業率は4.1%に低下し、前月の4.2%から改善した。平均時給は前月比で0.4%、前年比で4.0%増加し、賃金の伸びも予想(0.3%、3.7%)を上回っている。
広範囲の業種で雇用が増え、雇用者増加数の6カ月平均は17.7万人になった。米国経済の成長トレンドと合致した増加数は、15.0万人といわれているから、雇用市場の新型コロナ後の過熱状態が依然として続いていることになる。従業員を繋ぎ止めるために賃金引き上げで平均労働賃金は再び上昇傾向を示している。最新の賃金データは、FRBの目標値を上回るインフレ率3%の環境を示している。
今回の雇用統計の結果が示しているのは、米国の労働市場は相変わらず堅調だということだ。リセッションのリスクは低下したが、インフレのリスクは低下していない。それどころか再上昇のサインが点滅し始めた。これは、FRBが、景気後退回避とインフレ低下を理由に実施した9月大幅利下げに対して疑問を投げかけるものである。
FRBは今後も25ベーシスポイント(0.25%)の利下げが続くと予想しているが、今回の雇用統計と前月の上方修正により、少なくとも年内の0.50%の大幅利下げの可能性はなくなったと考えられる。
今回の雇用統計は、大型ハリケーン「ミルトン」や米東海岸の港湾ストライキの影響で悪化する可能性が高い。しかし、ウォラーFRB理事は「FRBは雇用統計の一時的なブレに過剰反応するべきではない」と述べている。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
コーンチャート分析
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