昨日(7月31日)の動向

東京市場では、米ドル/円は円買いがやや優勢だったものの、海外市場で重要イベントを控えていたためもう一段下値を追う展開とはならず、値動きは限定的となりました。一方、豪ドルは連日の続落。来週8月6日の豪準備銀行(RBA)決定会合での追加利下げ観測が強まるなか、昨日のスティーブンスRBA総裁による豪ドル安容認発言を嫌気した豪ドル売りが継続。豪ドル/円は一時、昨年12月26日以来の安値となる87.84円レベルまで下落しました。海外市場では、米ADP全国雇用者数、米GDP速報値がいずれも市場の事前予想を上回る好結果となったことを受け、米ドル買いが一時優勢となり、米ドル/円は97.80円レベルから98.51円まで上昇。注目されていたFOMCの声明では、低インフレへの懸念が示されたことで、発表直後に米ドル売りが強まり、米ドル/円は97.72円レベルまで下落。ただフォワードガイダンス(低金利政策の時間軸強化)の変更もなく、失業率基準も6.5%に据え置きとなったため、再び98.40円レベルまで上昇するなど、神経質な動きとなりました。

7月31日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 98.013 98.516 97.578 97.9
ユーロ/円 129.994 130.787 129.33 130.229
豪ドル/円 88.857 89.046 87.786 87.978

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

ユーロ/円 1時間チャート

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2013年8月1日)の展望

【米ドル/円】

昨日注目を集めたFOMCは、金融緩和の継続を示唆したものの、フォワードガイダンスに変更もなく方向感の出にくい展開となりました。市場の焦点は、明日の雇用統計・失業率に移っているため本日はポジション調整を中心とした値動きとなりそうです。ただ、今週に入り、98円台半ばから97円台半ばでの狭いレンジでの取引となっており、このレンジ圏を上下どちらにブレイクするかが焦点となりそうです。なお本日は新規失業保険申請件数やISM製造業景況指数の発表が控えています。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 98.50 99.00 97.50 97.00

【ユーロ/円】

本日は欧州圏の重要指標やイベントなどが多く控えていることから、内容次第で大きく動く可能性があります。本日に発表を控えるECBドラギ総裁の記者会見では、LTRO(ECBが民間銀行の資金の過不足を調節する公開市場操作の一つ。)を含めたECBのバランスシートの規模に話が及ぶ可能性もあり注目を集めています。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 130.70 132.60 129.30 129.00

【豪ドル/円】

来週8月6日にオーストラリア準備銀行(RBA)による政策金利の発表が控えています。先のスティーブンRBA総裁の発言により、市場では利下げの見方が優勢となっており、本日も引き続き上値は重い展開が予想されます。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 88.80 89.60 87.50 86.70
  • 上記各5分足チャートは、当日 2013年8月1日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2013年8月1日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 16:55 独:製造業PMI 50.3 50.3
★★ 17:00 欧:製造業PMI 50.1 50.1
★★ 17:30 英:製造業PMI 52.8 52.5
★★ 20:00 英:英中銀MPC・政策金利発表 0.5% 0.5%
★★★ 20:45 欧:ECB政策金利発表 0.5% 0.5%
★★★ 21:30 欧:ECBドラギ総裁記者会見 - -
★★ 21:30 新規失業保険申請件数 34.3万件 34.3万件
★★ 23:00 米:6月建設支出 0.4% 0.5%
★★★ 23:00 米:ISM製造業景況指数 52.0 50.9
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します