朝から株価が大幅安に!いったいどうすればよい?

 9月27日(金)、自民党総裁選が行われました。日本株マーケットが開いていた15時までは、高市早苗さんの当選が濃厚と思われていたため、日経平均株価も大きく上昇していました。

 しかし日本株マーケットがクローズした15時過ぎに、石破茂さん当選が報じられると、日経平均先物は大きく下落し27日の日経平均株価の終値から2,000円以上の下落となってしまいました。

 それを受け、週明け9月30日(月)の日本株も朝方から大きく下落して始まりました。

 日本株市場が閉場してから、翌営業日の朝に再び開場するまでの間に何か大きなネガティブな出来事が起きると、翌営業日の日本株は寄り付きから大幅安となってしまいます。

 今回の自民党総裁選後に日経平均先物が急落したときも、いったい週明けにどれだけ株価が下がるのか、と頭を抱えてしまう個人投資家が多かったのではないでしょうか?

寄り付きから大幅安になったときに取り得る選択肢は三つ

 残念ながら、株式投資を長年行っていれば、このような「寄り付きから株価が大幅安で始まる」状況に遭遇することは何度もあります。

 ですから、この状況そのものを回避することはできないと考えてください。

 では、何もせず手をこまねいていればよいかと言えば、そうとも言えません。やはり事前に自分自身でルールを設定して、株価が大きく下がったときはどうするかをあらかじめ決めておくことが必要です。

 株価が朝から大きく下がりそうなときにどうするかといえば、大きく言えば「何もしない」「持っていない株を買う」「持っている株を売る」の三つです。これらを一つずつ見ていきましょう。

選択肢1:株価が寄り付きから下がっても何もしない

 まず「何もしない」という選択肢があります。

 もしインデックスファンドの長期分散積立投資など、そもそも投資手法として株価が上がろうが下がろうが気にせず淡々と積み立てを続ける、というのであれば、朝から株価が大きく下がっても何も動かないということになるでしょう。

 個別株投資においても、長期投資のスタンスの方であれば何もしないで持ち株を保有し続ける、という考え方もあります。ただこの場合、株価下落を我慢して受け入れた結果、株価の下落が止まらず、最終的には多額の含み損を抱えた塩漬け株をつくってしまう恐れがあります。

 個別株投資での「持ちっぱなし」は、この塩漬け株リスクに十分注意するようにしてください。筆者は塩漬け株を絶対につくりたくないので、この選択肢は採用しません。

選択肢2:持っていない株を買う

 次に「持っていない株を買う」という選択肢があります。朝から株価が安く始まるのであれば、持っていなかった株を安く買うことができますので、その面ではプラスにとらえることができます。

 筆者も、株価が大きく上昇してしまって買えなかった株を、株価の急落時に買うことがあります。

 ただこの時、どのような株を買うか、そして買った後の行動も重要になります。筆者は上昇トレンド銘柄の押し目買いを行い、かつ買った後も、設定した損切り価格まで下がったら売却します。これにより大きな損失を未然に防いでいます。

 一方、下降トレンドの銘柄を買う逆張りは行いません。逆張りで買うということは「安い」と思って買うわけですから損切りはしない方が多いでしょう。でも、買った後株価が下がり続けたら、結局は塩漬け株をつくってしまいます。

 持っていない株を安く買うのは良いと思いますが、買った後さらに下がってしまったらどうするか、も合わせて考えておくようにしましょう。

選択肢3:保有している株を売却

 最後に、すでに保有している株を売却するという選択肢です。確かに、寄り付きから株価が大きく下がった場合、想定外に安く売らざるを得ないことになります。

 でも、そこで売却せずに保有を続けた結果、株価がさらに大きく下がってしまったら結局は塩漬け株になってしまいます。

 従って筆者は、あらかじめ定めている売却ルールに沿って、たとえ朝から株価が大きく下がったとしても基本的には保有株は売却します。その上で下げ止まって反発に転じたら買い直すこともあります。

 朝から急落するときは、寄り付き近辺で底打ちすることも多いですから、午前中いっぱいとか、1日何もせずに様子を見る、というのも一法です。ただ、マーケット環境が悪いと、1日様子を見た結果、さらに安いところで売らざるを得ない、ということにもなりかねない点には注意しましょう。

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