今週前半の「円安・円高のメド」/ 今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは147.40円
↓下値メドは146.00円
AI:AIシステムは基本的に「カーブフィッティング」モデルである
インフレ判断基準:消費者は、インフレを価格変動ではなく、価格水準で考える傾向がある
AI:米国が台湾と中国以外に新しい半導体工場を模索。地政学リスクの高まりで
欧州インフレ:ラガルド総裁「インフレは2025年下半期に目標値まで低下すると予想」
利下げ:FRBの政策そのものより、「なぜ」利下げするか、あるいはなぜしないのかが重要
前日の市況
8月29日(木曜)のドル/円相場は、前日比0.39円の「円安」だった。米国市場はレーバーデーで休場。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長がジャクソンホール会議で利下げを宣言したことで、8月末のマーケットではドルが売られた。しかし、今月の米利下げが確実になったとはいえ、そのスピードと規模(利下げ幅)はまだ流動的で、米雇用統計やCPI(消費者物価指数)の結果次第で大きく変わる可能性がある。米国の第2四半期GDP(国内総生産:改定値)は予想を超える強さだったこともあり、週明けのマーケットは織り込み過ぎてしまった「利下げ&ドル安」を調整する動きが目立った。
2024年176営業日目は146.06円からスタートして、 東京時間昼過ぎに145.78円まで下げてこの日の安値をつけた。しかし、その後はドル買いが優勢となって、夜遅くには一時147円台に乗せ、この日の高値147.17円をつけた。ドル/円は8月28日の144.22円が直近の安値で、3営業日で約3円の円安となった。終値は4営業日上昇して146.88円。24時間のレンジ幅は1.39円。
週前半の「円安・円高のメド」
円安のメドは、
149.37円
149.34円
148.05円
147.34円
147.17円
円高のメドは、
145.78円
144.64円
144.22円
143.67円
143.44円 先週安値
短期:円安。中間点超え、次は高値との50%の147.90円
8月15日から9月2日までのドル/円のレンジは、143.44円から149.38円。
レンジ幅は5.94円。
高値と安値の50%(中間点)は、146.41円。現在のレートは、中間点よりも「円安」。
安値と中間点の50%は144.93円。現在のレートはこの水準よりも「円安」。
高値と中間点の50%は147.90円。現在のレートはこの水準よりも「円高」。
中期:円安に転換。8月–9月の中間点146.29円を超える
8月1日から9月2日までのドル/円のレンジは、141.68円から150.89円。
レンジ幅は9.21円。
高値と安値の50%(中間点)は、146.29円。現在のレートは、中間点よりも「円安」。
安値と中間点の50%は143.98円。現在のレートはこの水準よりも「円安」。
高値と中間点の50%は148.59円。現在のレートはこの水準よりも「円高」。
2024年主要指標終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
今日できても、翌日、一歩を踏み出せるかどうかが、勝敗を分けることになる
I Think We're Alone Now
FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は8月23日、ジャクソンホールでのシンポジウムで「金融政策を調整する時が来た」と宣言した。米国のインフレ率が著しく低下し、持続的に2%に戻るとの確信が強まるなかで、米利下げに備えるよう世界の金融市場に注意を与えたのである。
また、パウエル議長は米労働市場に関して「さらなる減速は歓迎しない」と述べた。これはFRBが金融政策の重点をインフレから労働市場へと移すことを示唆するものである。FRBがインフレ率2.0%の達成に固執せず、米経済の力強い成長を支援することは、株式市場にとって安心材料であり、大きな支援材料となるであろう。
FRBの利下げは今年残り3回(9月、11月、12月)の会合でそれぞれ0.25%、場合によっては9月に0.5%の「大幅」利下げを行うと予想されている。パウエル議長のスピーチは、金利引き下げという意味ではハト派的であったが、不安な様子はなく、0.5%の大幅利下げが必要であるとも述べていない。
米国の4-6月(第2四半期)の米GDP(実質国内総生産)改定値は、良好な消費支出が予想以上に支えられて、前期比+3.0%に上昇修正となった。この時のFOMC(米連邦公開市場委員会)は、政策金利を予想するドットチャートで利下げ予想を0.75%から0.25%に縮小するほど、米国経済は力強いと6月の会合で評価していた。その後景気は勢いを失ったとはいえ、まだ十分にFRBの許容範囲内であり、パウエル議長も「全体として堅調なペースで成長を続けている」と述べている。
金利市場は今年12月までの利下げを1.0%と予想しているが、おそらくFRBが政策を適切なスタンスに再調整するのに必要なのは0.5%だけであろう。ただFRBは市場の動揺を避け、成長カーブを先回りするために、0.75%の利上げを実施する可能性が高いと思われる。
今回の利下げは、緩和目的ではなく、成長ペースに合わせて、引締めすぎた政策を調整するのが狙いである。今年のFRBは「利下げしすぎて」しまう可能性が高いようだが、それは来年の利下げを減らすことで調整されるであろう。米国経済は減速しているとしても、悪化しているわけではない。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
タイムゾーン 分析
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