今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは144.90円
↓下値メドは143.60円
中国株:トップ40グローバルファンドの中国株式保有率が過去10年で最低水準に
日本のインフレ:インバウンドのせいで、ホテル宿泊費が前年比20%アップ
米中関係:G7が、EV、太陽光発電、半導体などの中国の「過剰生産能力」に懸念表明。
FRB:アトランタ連銀総「コロナ流行後の経済は金利上昇の感応度が低い」
欧州インフレ:インフレ見通し2024年末3.25%、2025年末 2.25%
前日の市況
8月27日(水曜)のドル/円相場は前日比0.57円の「円安」。だった。ジャクソンホール会議でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が9月会合の利下げを明言したことを受けて、先週末から週明けにかけてドル売りが目立った。
しかし、利下げが確実だとしても、そのスピードと規模は、今夜のエヌビディアの決算発表と来週末の米雇用統計の結果次第で大きく変わる可能性が高い。そのため、この日は「行き過ぎた期待感」の調整でドルが買い戻された。
2024年172営業日目は144.51円からスタート。東京時間夕方には前日の高値(144.65円)を超えて145円台に乗せると、145.18円まで上昇してこの日の高値をつけた。
しかし、海外市場では今夜の決算発表に備えて再びドル売りが優勢となると、明け方には144円台を通り抜け143.92円まで下落してこの日の安値をつけた。ただ前日の安値(143.44円)には届かなかった。終値は143.92円。24時間のレンジ幅は1.26円。
個人投資家 最新売買動向:
下のドーナツグラフは、楽天FX口座における個人投資家の最新の売買比率(売りと買いの数量の割合)で、外側のドーナツは「建玉(保有ポジション)」、内側のドーナツは「注文(オーダー)」の比率を示している。
8月28日のドル/円のオープンポジションは、売り持ち「40%」に対して、買い持ちは「60%」。
依然としてドル買いポジションが多い状況。
1週間前の8月21日と比べても、その間にジャクソンホール会議という大イベントが挟まっていたにもかかわらず、ポジション比率はほとんど変化がない。
オーダー状況は、売りオーダー「59%」に対して、買いオーダーは「41%」で、売りが多い。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
人は大抵の場合、自分の自尊心を満たすために行動する
Don't You Want Me
円のキャリートレードは、黒田日銀がアベノミクスという大義名分のもとで円から金利を奪ってしまったことで増殖を続け最盛期にはその残高は約1兆ドル規模にまで膨れ上がった。
新型コロナの世界流行でFRBが緊急利下げに踏み切った時に米国との金利差は一時的に縮小した(日銀は利下げしなかった)が、2021年以降のFRBの利上げサイクルに転じたことで再び拡大に転じた。2024年前半も日米金利差は縮小することなく、ドル/円が38年ぶりとなる161円台まで円安が進むなかで、円キャリートレードに対する需要は続いた。しかし、積み上げられたポジションの大きさは、同時にキャリートレードを解消するときのリスクの大きさにもなる。
キャリートレードは為替が安定してボラティリティ(値動き)が小さいことが重要な要素である。キャリートレーダーは金利差の変化に敏感だが、金利差の絶対水準よりも、その変化(拡大か縮小か)に対して強く反応する傾向がある。
1998年10月に、米ヘッジファンドLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻をきっかけとしてキャリートレードが急激に解消された時は、ドル/円は一日で10円の円高に振れ、さらにその後4日間で20円近く円高が進んだ。今回の場合は、金融システムに重大な問題が発生したわけではなく、株式市場も短期間で回復したため、大幅な円高につながることは避けられたようだ。
最近の資料によると投機筋は、円クロスを含む円ショートポジションの80%をすでに手仕舞いし、ドル/円のロングポジションも1/3まで縮小した模様だ。ポジション解消に伴う急激な円高リスクは低下したようだ。
FRB利下げサイクルにおけるキャリートレードの平均収益率は、平常時の半分程度に低下するというデータがある。FRBと日銀の金融政策の方向を考えるなら、キャリートレードが以前のような人気を取り戻すのは、しばらく先のことになるだろう。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
コーンチャート分析
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