今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは146.85円
↓下値メドは144.70円
米債投資:中央銀行の純資産の変動が外国資産の価値変動によって生じるというのは、明らかに外国人への「富の移転」であり、自国にとっては損失を意味する
パリオリンピック:交通費や宿泊費の高騰が欧州のインフレ率に影響。
EU経済:コロナ支援終了と財政規律の復活が、欧州経済成長の「向かい風」に
NZ経済:リセッション抜け出す
豪利下げ:RBAの利上げサイクルは終了。利下げは来年2月、2025年末政策金利3.35%
前日の市況
8月20日(火曜)のドル/円相場は前日比1.35円の「円高」だった。
米労働省が今週公表する雇用統計の改定値において、雇用者増加数の過去分が大幅に「下方修正」される可能性がある。FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げをためらっている間に、米労働市場が悪化したとの懸念が生じている。2年前のFRBは引締め政策遅れでインフレの暴走を許し、FRBは急激で大幅な利上げに追い込まれた。今度はそれが逆の形(利上げ)で起きるリスクがある。大幅利下げを予想したドル売りが強まった。
ユーロ/ドルが対ドルで1.11ドル台まで上昇して年初来高値をつけるなど、全般的なドル売りが続くなかで2024年167営業日目のドル/円は146.55円からスタートした。
東京時間夕方に147円台にのせ、この日の高値となる147.34円を付ける場面があったが、上値は重く勢いは続かなかった。海外市場では再びドル売りが強まり、明け方には146円を下抜け、昨日の安値(145.19円)と同水準の145.20円まで下落してこの日の安値をつけた。終値は145.29円。24時間のレンジ幅は2.14円。
週前半の「円安・円高のメド」146円台が分岐点
円安のメドは、
150.89円
149.78円
149.37円
149.34円
148.05円
147.34円
円高のメドは、
145.20円
145.19円
144.25円
143.61円
141.68円
140.24円
ドル/円:短期
短期:中立
8月1日から8月20日までのドル/円のレンジは、141.68円から150.89円。
レンジ幅は9.21円。
高値と安値の50%(中間点)は、146.29円。現在のレートは、この水準よりも円高。
安値と中間点の50%は143.98円。現在のレートは、この水準よりも「円安」。
高値と中間点の50%は148.59円。
ドル/円:中期
中期:円高
7月1日から8月20日までのドル/円のレンジは、141.68円から161.95円。
レンジ幅は20.27円。
高値と安値の50%(中間点)は、151.82円。現在の水準は、中間点よりも「円高」。
安値と中間点の50%は146.75円。現在のレートは、この水準よりも「円高」。
ドル/円:2024年
長期:円高
2024年のドル/円のレンジは140.79円から161.95円。レンジ幅は21.16円。
高値と安値の50%(中間点)は、151.37円。現在の水準は、中間点よりも「円高」。
安値と中間点の50%は146.08円。現在の水準は、この水準よりも「円高」。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
人生の大きな目的は知識の向こうにある行動である
Eat The Rich
FRB(米連邦準備制度理事会)はわずか1年でインフレ率を9%から3%に下げることに成功した。しかし、ここからFRBの目標とする2%まで下げる「ラストマイル」は、今までの倍の時間がかかるだろうといわれている。中央銀行は、インフレ率の下げ止まりを理由に、なかなか利下げに踏み切れずにきた。途中で引締め状態をやめてしまうと、インフレが再発することを恐れていたからだ。
ところが、インフレのラストマイルはとぼとぼ歩きではなく「全力疾走」になる可能性が高まっている。一時の耐久財インフレは今ではデフレに切り替わっている。米国では大型液晶TVの値段が急落した。NZでは、RBNZ(NZ準備銀行)が、国内インフレ率が想定以上のペースで下落していることを懸念している。スウェーデンの中央銀行は、年内にあと0.75%の利下げを検討している。
米労働省が14日発表した7月のCPI(消費者物価指数)は、前月比0.2%上昇し、6月の0.1%低下から反転した。運輸サービスと宿泊費の上昇がインフレ率を押し上げたが、これは先月に大幅低下したことの反動で、予想の範囲だった。注意したいのは、OER(所有者居住相当家賃)が0.36%上昇したことだ。上昇幅は数年間のペースを大きく下回っているものの、先月の0.28%上昇よりはかなり速い。OERが下落しなければ、FRBがインフレ率を2%に戻せる可能性は難しいと言われている。
CPIの前年比は2.9%上昇し、伸びは前月の3.0%から鈍化した。前年比上昇率は2021年3月以来(約3年半ぶりに)、初めて3%を下回った。食品とエネルギー成分を除くコアCPIは前月比0.2%上昇した。6月は0.1%上昇だった。前年比では3.2%上昇と、伸びは前月の3.3%から縮小し、21年4月以来の低水準となった。
7月CPIは、 構成内容の一部には下げ止まりも見られ、決定打に欠けたが、全体としてはインフレ率鈍化を示す「良い」内容だったといえる。しかし、9月FOMC(米連邦公開市場委員会)までには雇用統計と消費者物価指数はもう1ラウンドある。また、統計的理由から、10月以降のCPIは反転上昇する可能性があることはFRBも認識しているので、注意が必要だ。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
コーンチャート分析
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