1964(昭和39)年8月21日
売血廃止、輸血は全量を献血で確保
1964(昭和39)年8月21日、献血による輸血用血液の確保が閣議決定されました。血液提供者と輸血を受ける患者の健康を守るためです。
この前年の1963年、輸血用血液のうち献血は約2%。残りは血液を提供した人が対価としてお金をもらう「売血」でした。
売血を繰り返す人は低所得者層が多く、貧血状態でもお金のために血を売る人は少なくありませんでした。感染症の診断技術が未発達だったため、輸血を受けた患者が肝炎など重い感染症にかかるケースも増え、売血制度が問題視されていました。
決定的だったのが、親日家として知られた米国のライシャワー駐日大使の傷害事件です。1964年3月にナイフで刺され重傷を負ったのですが、この時の手術の際に受けた輸血が原因で肝炎にかかったのです。
以後、売血廃止の世論が盛り上がり、1968年には売血による輸血用血液の製造が終わりました。現在、輸血用血液の調達は献血に訪れる人たちの善意が支えています。
1964年8月21日の日経平均株価終値は
1,294円63銭
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