今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは146.10円
↓下値メドは143.30円
金融政策:中央銀行のデータ依存という「振り返り政策」の問題点は、政策金利が過去ではなく将来のインフレに影響を及ぼすことである
GDP:フレックス制による生産性の向上や副業による追加的な収入源などは、GDPでは捉えにくい
政治経済:政治家にとっては、経済に実際に起きていることよりも有権者が経済についてどう感じていることの方が重要である
NZ利下げ:RBNZの最初の利下げは11月。その後急速な利下げサイクルへ
プラチナ:ロシアの輸出減で世界的供給不足。2023年は60万オンス不足。
前日の市況
8月6日(火曜)のドル/円相場は、前日比0.24円の「円安」だった。
2024年158営業日目は144.09円からスタート。東京時間朝に143.61円まで下落してこの日の安値をつけたが、その後は日経平均株価の急反発と共に買い戻しが優勢になった。昼前に145円台を通り抜けて146.37円まで上昇してこの日の高値をつけた。
その後も荒れた動きが続いたが、海外市場ではドル売りが勝り144.00円近辺まで押し戻された。終値は144.42円。24時間のレンジ幅は2.76円。
楽天証券がドル/円相場の先行きについてアンケート調査を実施したところ、個人投資家1,745人のうち67%の1,168人が、8月のドル/円は「円高/ドル安」に動くと予想していることがわかった。前月は22%だった。円安見通しを持つ個人投資家の割合から円高見通しの割合を引いて求めたDIは、マイナス34になった。円高予想が円安予想を上回ったのは昨年12月以来。
ユーロ/円は、個人投資家1,311人のうち66%の861人が、8月は「円高/ユーロ安」に動くと予想していることがわかった。前月は25%だった。円安見通しから円高見通しを引いたDIは、マイナス32になった。前月はプラス50だった。対ユーロで円高予想が円安予想を上回ったのは昨年12月以来。
豪ドル/円は、個人投資家1,184人のうち65%の768人が、8月は「円高/豪ドル安」に動くと予想していることがわかった。前月は25%だった。マイナス30になった。前月はプラス50だった。対豪ドルで円高予想が円安予想を上回ったのは昨年12月以来。
2024年 主要指標終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
努力が必ず報われるとは限らない。しかし、努力なしには何も得られない
Maybe I’m Amazed
7月の雇用統計は弱かったが、マーケットが悲観するほど悪くはなかった。雇用統計が示唆しているのは、新型コロナ後の米国経済の異常な成長が落ち着き、トレンド並みに戻ったということだ。
就業者が予想を大きく下回ったのは、悪天候が大きな理由だった。増加数は減っているが、リストラの不安が広がっているわけではない。失業率はサーム・ルールに該当するが、米国はリセッションではないとサーム氏本人が述べている。移民急増や労働形態など、新型コロナ後の雇用市場の構造変化がルールの有効性を減じている。
マーケットの一部はFRB(米連邦準備制度理事会)の緊急利下げを予想しているが、過去においてFRBが雇用市場を理由に利下げしたのは、雇用者が2カ月連続でマイナスになった時だ。また現在の状況が、FRBが緊急会合を開いた911やリーマンショックや新型コロナ流行時と同じほど深刻かといえば、決してそうではない。
BLS(米労働省労働統計局)が8月2日に発表した雇用統計によると、7月のNFP(非農業部門雇用者)は11.4万人増となり、事前予想の17.5万人増を大きく下回った。7月は悪天候の影響で、同月としては過去最多となる43.6万人が出勤できなかったことが影響した。また、6月の雇用者数は20.6万人から17.9万人に下方修正された。
失業率は4.3%に上昇した。前月の4.1%からの増加で、予想の4.1%も上回った。サーム・ルール(Sahm Rule)によると、失業率の3カ月移動平均が過去12カ月の最低値から0.5%ポイント超上昇した場合、景気後退に陥る可能性が高いとされている。失業率の直近3カ月の平均は4.1%で、過去12カ月の最低値は2023年8月の3.6%。その差は0.5ポイントになってサーム・ルールに当てはまる。
平均時給は前年同月比で3.6%増となり、前月の3.8%増から鈍化した。また、前月比では0.2%増で、市場予想の0.3%増を下回った。
雇用統計の「大幅悪化」を受けて、金利市場はFRBの年内1.25%利下げ(0.50%×2回、0.25%×1回)まで織り込み始めた。しかし、NFP3カ月平均増加数の17.0万人というのは、(月平均20万人以下が適当とする)FRBにとってはむしろ心地よい数字であり、大規模利下げを正当化する水準ではない。
グールズビー・シカゴ連銀総裁は「FRBは1回の数字に過剰反応することはしない」と述べ、マーケットの先走りに警告を発している。
今週の注目経済指標
コーンチャート分析
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