1955(昭和30)年8月7日

ソニーがトランジスタラジオを発売

 1955年8月7日、東京通信工業(現・ソニー株式会社)が、世界で初めてトランジスタラジオを発売しました。片手に収まる小型ラジオとして爆発的に売れ、技術立国・日本の地位が確立するきっかけとなりました。

 それまでは、ラジオの電気回路には真空管が使われていました。真空管は、電子の制御が比較的容易だ、という利点がありましたが、消費電力が多いのが難点でした。

 そこで東京通信工業は、実用化されて間もない半導体素子であるトランジスタを使ったラジオを開発します。トランジスタは小型で消費電力も少なく、低電圧の乾電池で動くため、ラジオが一気に小型化。ラジオの価格も急速に下がり、世界的なヒット商品に育ちました。
東京通信工業は、トランジスタラジオに「SONY」のブランド名を入れました。1958年1月に社名を「ソニー株式会社」に変え、同年12月には東証一部上場を果たしたのです。

 トランジスタラジオの「屋外で聞く」というコンセプトは、ソニー株式会社が後に開発する「ウォークマン」にも活用されます。

 

1955年8月7日の日経平均株価終値は

369円06銭

※1955年8月7日は日曜のため、前営業日の終値。