AIクラウドエンジニアリング分野の圧倒的リーダー、インフラ需要拡大が商機に
現地コード | 銘柄名 |
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00552 |
中国通信服務 (チャイナ・コムサービス) |
株価 | 情報種類 |
4.47HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国電信集団傘下の通信支援サービス会社である中国通信服務は、中国のIDC(インターネット・データセンター)およびAiDC(AIデータセンター)分野の圧倒的なリーダーであり、AIクラウドインフラの建設需要の高まりが追い風となっている。通信インフラサービス(TIS)部門の非クラウド業務に関しては、通信キャリアの設備投資の削減や地方政府主導のITプロジェクトの減速が響いているものの、BOCIはAI関連事業の成長余力を指摘。中国国内の膨大なAIインフラ建設事業はまだ初期段階にあり、国産GPU(画像処理装置)も市場に投入されたばかりの段階にあるとした。2024-25年の利益見通しのアップデートに伴い、1年フォワードPER(株価収益率)に基づく目標株価を小幅に引き下げながらも、約5.8%の予想配当利回りは依然、魅力的な水準にあるとの見方。同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
中国通信服務の主要顧客である三大通信キャリアは設備投資全体を抑制しつつも、AI関連投資を強化する方針。三大キャリアのAIクラウド向け設備投資計画は、2024年に前年比16%増の1,135億元であり、うちチャイナ・モバイル(00941)とチャイナ・テレコム(00728)はそれぞれ21%、20%増額する方針。半面、非クラウド部門の設備投資は平均12%削減する計画となっている。
2024年6月中間期のTISサービス全体の売上高について、BOCIは前年同期比2%増の384億元に減速するとみている。チャイナ・テレコムとチャイナ・モバイルによるGPUおよびサーバの入札においても、AIクラウド投資の積極的な拡大方針が確認されたが、その半面、非クラウド向け設備投資の落ち込みが痛手。また、通信キャリア以外を顧客とするTISビジネスでは、地方政府主導型のプロジェクトの減速が響く見通しという。一方、中間期の粗利益率は10.7%と、前年同期並みを維持する見込み。EBIT(利払い・税引き前利益)マージンは、企業向けプロジェクトの営業・マーケティング用の増大により、小幅に低下するとみられる。
BOCIはマクロ経済情勢や通信キャリアの非クラウド向け設備投資の減速、さらには地方政府主導のITプロジェクトの減速を考慮。TISビジネスの減速見通しを反映させる形で、2024-25年の予想純利益を2.6%、3.1%減額修正した。
これに伴い、人民元為替レートを更新した上でフォワードPER8.1倍(変更なし)をあてはめ、目標株価を小幅に下方修正したが、年初来の株価の大幅高にもかかわらず、2024年予想配当利回りが依然5.8%の水準にあると指摘。控えめな利益・配当見通しに基づく予想配当利回りにもかかわらず、かなりの高水準にあるとして、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、マクロ経済面の逆風により、企業や地方政府のIT支出が鈍化する可能性を挙げている。
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