8月株主優待 人気ランキング

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生金額※1
1 8267 イオン 買い物返金カードなど 348,700
2 3048 ビックカメラ 買い物券 151,600
3 3387 クリエイト・レストランツ・
ホールディングス
食事券 112,000
4 9861 吉野家ホールディングス 飲食券 308,200
5 7453 良品計画 買い物割引カード 267,000
6 3543 コメダホールディングス 自社電子マネー 271,600
7 8233 高島屋 買い物割引カード 293,000
8 3382 セブン&アイ・ホールディングス 買い物券 199,500
9 7513 コジマ 買い物券 93,800
10 3222 ユナイテッド・スーパーマーケット・
ホールディングス
買い物割引券 85,100
※1優待発生金額 =2024年7月4日終値の株価 × 優待発生最低株数で計算した金額です。

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このランキングは楽天証券で優待を保有されているお客さまの人数が2024年7月1日時点で多い順番です。
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8月の株主優待銘柄は101銘柄!

 2024年8月優待は、権利付き最終日が8月28日(水)、権利落ち日が8月29日(木)、権利確定日が8月30日(金)で、土日を挟まないスケジュールです。

 8月28日(水)までに優待株を買って、翌日の29日(木)まで持ち越せば、株主優待の権利が贈呈されます。

 8月優待株は7月から数がぐっと増えて101銘柄。

※楽天証券 株主優待検索より

 8月末は、2月期決算が多い外食・小売企業の中間期末にあたるため、8月優待株は非常に使い勝手のいい食事券・買い物券優待の宝庫です。外食・小売系企業の場合、個人投資家は大切な「お客さま」でもあるため、8月優待の大半は継続保有期間の縛りもなく、お得な8月・2月末の年2回優待が多いのも大きな魅力です。

 しかも、物価高の時代、外食・小売企業は商品・サービスの値上げで業績が上向きになることが多いため、株価も絶好調。

 今後もインバウンド(訪日外国人)需要や個人消費の拡大が続けば、ますます好業績や株価の上昇に期待できそうな点も8月優待株の特徴といえるでしょう。

 8月優待には人気トップ10以外にも魅力的な外食系優待株がたくさんあります。

 以下に紹介するのは、8月・2月末の年2回優待で、優待取得に継続保有条件がないものばかり。スペースの関係上、8月・2月末に100株保有していたら年2回贈呈される優待内容のみをカッコ内に紹介します。

  • 「カレーハウスCoCo壱番屋」の壱番屋(店舗、持ち帰り弁当、指定商品の配送などに利用できる飲食優待券1,000円分)
  • 「磯丸水産」「鳥良商店」などの居酒屋を運営するSFPホールディングス(4,000円分の飲食券)
  • 「長崎ちゃんぽん リンガーハット」を運営するリンガーハット(1,650円分の食事券)
  • 中華料理チェーン「大阪王将」を展開するイートアンドホールディングス(8月末に2,000円分の大阪王将公式通販クーポン券、2月末に3,000円相当の自社商品や食事券などから1点選択)
  • 居酒屋「芋蔵」「吟醸マグロ」などを東海中心に展開するジェイグループホールディングス(2,000円分の食事券)
  • 居酒屋「庄や」「日本海庄や」の大庄(3,000円分の飲食券)
  • 「熱烈中華食堂日高屋」運営のハイデイ日高(1,000円分の優待券またはおこめ券1kg)
  • 首都圏中心に鶏料理「てけてけ」、ハンバーガーショップ「the3rd Burger」を展開するユナイテッド&コレクティブ(5,000円分の食事券)

株価も絶好調な8月の外食・小売系優待株

 8月優待株に多い外食・小売企業はコロナ禍の業績不振から見事脱却し、商品値上げと個人消費拡大の相乗効果でここ最近、業績を伸ばしています。

 株式を上場して以来、株価が史上最高値(「上場来高値」と呼びます)を最近、更新したばかりの銘柄も多く、優待取得や株主配当目的で長期保有していたら値上がりして大きな含み益も出ている「一石三鳥」の優待株も多くなっています。

 例えば、イオンモールなどの商業施設などでレストランを展開するランキング3位のクリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)は2023年9月に上場来高値を更新。2022年には年間で前年末比26.0%、2023年も年間で20.2%と大きく上昇。2024年は0.6%(2024年7月1日終値時点、以下同)高と横ばいで推移しています。

 格安のイタリア料理チェーン・サイゼリヤ(7581)も2023年11月に6,320円の上場来高値をつけ、2023年の年間上昇率は前年末比68.2%に達しました。2024年に入ってからも前年末比10.5%上昇しています。

 今後も日本の中央銀行にあたる日本銀行が目指す「賃金と物価の好循環による物価目標2%」というインフレ(物価上昇)率が日本国内に定着すれば、物価上昇と活発な個人消費を背景にした業績拡大・株価の続伸に期待できるでしょう。

 ただし、こうした外食・小売企業の株価躍進も2024年に入って鈍化傾向にあるのも事実です。

 そのため、お目当ての優待株を取得して長期保有する場合は高値つかみに気をつけ、投資する企業の業績をきちんとチェックすることが大切になります。

 優待券を利用する際などに、その企業の店舗が混雑しているか、実際に観察するのもいいでしょう。また、その企業が毎月発表している「月次情報」を見るクセをつけましょう。

 毎月の既存店売上高や客数、客単価などが前年同月比でプラス成長し続けている場合は、株価の上昇トレンドが続く可能性も高いでしょう。

 逆に既存店売上高などが前年同月比でマイナスに転じるようだと、高値圏にある株価が急落する恐れもあるので注意しましょう。

 日常生活の中から、業績が好調そうで株価が上昇しそうな企業を探し出すのが株式投資で成功する秘訣(ひけつ)です。

 外食・小売系企業の多い8月優待株は、個人投資家が肌感覚で有望企業を見つける株式投資の基本を学ぶ上でも貴重な投資対象といえます。

 ちなみに8月優待人気1位のイオン(8267)の今期2025年2月期の予想配当利回りは1.17%。株価上昇もあって8月優待株は配当利回りがそれほど高くない銘柄も多いですが、魅力的な優待と株価の上昇トレンドはそれを補って余りあります。

1位:イオン(8267)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:3,487円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.03%
優待発生株数:100株以上
優待内容::100株以上で3%、500株以上で4%、1,000株以上で5%、3,000株以上で7%の優待カード(オーナーズカード)。2月のみ、1,000株以上で2,000円分、2,000株以上で4,000円分、3,000株以上で6,000円分、5,000株以上で1万円分の自社ギフトカード
その他条件:新規株主に対して案内書を送付し、カード発行。半期100万円を限度とする買い物金額に対し、保有株数に応じた割合で返金。2月のみ、3年以上継続保有した株主のみに贈呈
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 8月優待株の人気第1位は国内流通最大手のイオン。

 8月・2月末に100株保有で「イオン」「マックスバリュ」「まいばすけっと」などイオン系列の店舗での買い物代金の3%が半年ごとにキャッシュバック(もしくはWAONポイントとして還元)される「株主優待カード(オーナーズカード)」が贈呈されます。

「イオン」「マックスバリュ」で催されている毎月20日、30日の「お客さま感謝デーの5%割引特典」と3%還元優待は併用可能で、実質8%割引になるので家計は大助かり。

 その他、イオンイーハートのレストランチェーン「四六時中」の食事代金10%割引、イオンシネマの映画鑑賞料金が大人1,000円になる(同施設でのSサイズのホップコーンまたはドリンク引換券の贈呈は2024年3月以降、廃止)など、イオン系列で食事や買い物をする人にとっては「家計の頼れる味方」といえる大人気優待です。

 イオンは前期2024年2月期に最高売上高と最高経常益を達成し、今期2025年2月期は初の売上高10兆円到達を見込むなど業績は絶好調。

 物価高が続く今、イオンのPB(プライベートブランド)商品購入で少しでも家計の出費を減らそうという消費者の需要が好業績の支えになっています。

 株価も2024年2月27日に3,697円の上場来高値を更新して、現在も高値圏でさらなる上昇に向けて力を蓄えている状況。株価の長期的上昇を狙う意味でもぜひ長期保有したい銘柄候補といえるでしょう。

2位:ビックカメラ(3048)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:1,516円(2024年7月4日終値)
配当利回り:0.98%
優待発生株数:100株以上
優待内容:8月のみ、100株以上で1枚、500株以上で2枚、1,000株以上で5枚、1万株以上で25枚の買い物優待券(1,000円分)。2月のみ、100株以上で2枚、500株以上で3枚、1,000株以上で5枚、1万株以上で25枚の買い物優待券(1,000円分)
その他条件:8月のみ、1年以上2年未満継続保有(株主名簿に連続3回以上5回未満記載)の株主には1枚、2年以上(連続5回以上記載)は2枚追加
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 第2位は日用雑貨も扱う家電量販店を展開するビックカメラ。

 100株保有で8月末に1,000円分、2月末に2,000円分の買い物券が贈呈されます。8月末株主に対しては1年以上2年未満の継続保有でプラス1,000円分、2年以上継続保有でプラス2,000円分の保有期間に応じた追加優待もあります。

 優待買い物券はビックカメラや傘下のソフマップ、コジマの店舗やインターネット通販「ビックカメラ.com」「ソフマップ・ドットコム」などで利用可能です。

 ビックカメラの今期2024年8月期はインバウンド需要の拡大で都心のビックカメラ店舗が絶好調の他、値引き規制前の携帯電話の駆け込み特需もあって、最終利益が前期比約3倍まで躍進する見通しです。

 株価も2024年に入ってから前年末比15.3%も上昇しており、2018年4月につけた上場来高値1,942円まであと400円前後に迫っています。

 もう一段の株価上昇には新たな材料が必要かもしれないため、長期保有を目指すなら株価の上昇が少し落ち着いてからの押し目買いを狙うのが妥当かもしれません。

3位:クリエイト・レストランツHD(3387)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:1,120円(2024年7月4日終値)
配当利回り:0.63%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で2,000円分、200株以上で4,000円分、400株以上で6,000円分、600株以上で8,000円分、1,000株以上で1万円分、3,000株以上で1万6,000円分、6,000株以上で2万4,000円分、9,000株以上で3万円分の優待食事券
その他条件:1年以上継続保有の場合、400株以上3,000株未満は2,000円分、3,000株以上6,000株未満は4,000円分、6,000株以上9,000株未満は6,000円分、9,000株以上は8,000円分を追加
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 第3位は商業施設や都心でレストランや居酒屋など、多数の飲食店ブランドを展開するクリエイト・レストランツHD。

 8月・2月末に100株保有で2,000円分の優待券が贈呈されます。

 優待券は、同社が運営する「かごの屋」「しゃぶ菜」「サンジェルマン」「デザート王国」の他、同社が親会社であるSFPHD運営の「磯丸水産」や「鳥良商店」など居酒屋でも利用でき、使えるチェーン店や店舗数が非常に多いのが魅力です。

 400株(投資金額約44万8,000円)を1年以上継続保有すると、通常の優待券6,000円分に加えて2,000円分(合計8,000円分×年2回)が贈呈される継続保有株主優遇制度もあります。

 同社はコロナ明けの外食需要復活で居酒屋を中心に既存店売上が好調で、今期2025年2月期は過去最高売上、最高益の更新が見込まれています。

 2024年1月には国内の農畜産物の販売・消費拡大や飲食店舗のサービス向上を図るため、JA全農と業務提携契約を結んでおり、新たな成長源になりそうです。

 2023年9月に上場来高値1,234円をつけた後も株価は高値圏で推移しており、同社の店舗をよく利用するなら、株価続伸を狙って購入するチャンスといえるかもしれません。

4位:吉野家HD(9861)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:3,082円(2024年7月4日終値)
配当利回り:0.58%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で4枚、200株以上で10枚、1,000株以上で12枚、2,000株以上で24枚の飲食券(500円分)
その他条件:200株以上の株主は飲食券を自社の定めた期限までに返送した場合、保有株数に応じた自社グループ会社商品詰め合わせセットと交換可
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 第4位は牛丼の「吉野家」や「はなまるうどん」を展開する吉野家ホールディングス。

 8月・2月末に100株保有で、2,000円分の優待券がもらえます。200株(投資金額約61万6,400円)保有だと株数の増加率以上の5,000円分の優待券がもらえ、優待商品セットとの引き換えも可能になります。

 利用できる店舗の多くは「吉野家」ですが、東京だけでも使えるお店が294店もあります。

 同社は牛肉などの原材料費高騰を価格転嫁で補ったことで業績が好転。株価もそれを好感して2023年11月に上場来高値3,585円をつけるなど、インフレ時代の優良株として海外投資家の保有比率も上がっています。

 今期2025年2月期も国内や米国・台湾など海外の売上が順調に伸びる見通しですが、牛肉価格の高騰が響いて増収減益予想になっています。

 株価はいったん下落したものの、3,000円前後で下げ止まっており、上昇力はさほど衰えていません。

 2024年4月にはラーメンの麺・スープなどを製造する京都の宝産業を完全子会社化すると発表。すでに「とんこつ鶏ガラ醤油 ばり馬」「丸鶏醤油ラーメン とりの助」などラーメンチェーンを展開するウィズリンク社を傘下に入れているだけに、今後はラーメン事業が成長源になりそうです。

 株主優待券でお得に牛丼やうどんを食べながら、吉野家HDの今後の成長を見守りたい人はきっと多いはずです。

5位:良品計画(7453)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:2,670円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.48%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で買い物優待カード(7%割引)
その他条件:
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 第5位は国内外で「無印良品」を展開する良品計画。

 8月・2月末に100株以上保有で全国の「無印良品」や「IDEE」「Café MUJI」「MUJI Diner」などでの買い物・飲食が7%割引になる優待カード(シェアホルダーカード)が贈呈されます。今回の8月末優待から割引率が従来の5%から7%に引き上げられたことは無印良品ファンにとって朗報です。

 同社はコロナ禍に欧州事業が不振に陥り、株価も1,000円を割り込むなど低迷していましたが、スキンケア・日用品の販売好調や値上げ効果で完全復活。

 前期2023年8月期は過去最高の売上高を記録し、今期2024年8月期も国内、海外での積極的な新規出店で過去最高売上高の更新が予想されています。過去最高益の更新も視野に入っており、株価も2020年3月安値969円から現状2,650円前後と3倍近い水準まで劇的に回復しました。

 上昇が急ピッチで多少の揺り戻しはあるかもしれませんが、円安進行で海外収益の拡大も見込めるので、株価が少し下落したところは格好の押し目買いのチャンスといえるかもしれません。

 予想配当利回りも1.51%と8月優待株の中では少し高めです。

6位:コメダHD(3543)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:2,716円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.96%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で1,000円分の自社電子マネー
その他条件:一部除外店舗あり。2月末時点の株主で3年以上継続保有(株主名簿に同一株主番号で連続7回以上記載)かつ300株以上保有の場合1,000円増
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 第6位は「珈琲所コメダ珈琲店」を運営するコメダホールディングス。

 8月・2月末に100株以上保有で一律、株主優待用のプリペイドカード「KOMECA」に1,000円分の優待金額がチャージされます。

 また、2月末に300株(投資金額約81万4,800円)以上を3年以上継続保有すると1,000円分が追加チャージされる長期保有株主優待制度もあります。

 同社はフランチャイズ(加盟店に経営ノウハウを教える対価としてロイヤルティで稼ぐ経営手法)で積極的な新店舗拡大を続けており、営業利益率が約20%と飲食業界の中ではかなり高いことで有名です。

 FC店舗の拡大や値上げ効果もあり、2024年2月期は過去最高益を更新。今期2025年2月期も最高益更新が視野に入っています。

 業績の急回復を受けて、2023年9月に上場来高値3,045円をつけた株価は現状、2,700円前後で高止まり。

 高い利益率を背景に予想配当利回りも1.98%と、飲食業界では高めな点も魅力といえるでしょう。

7位:高島屋(8233)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:2,930円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.28%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で株主優待カード(10%割引)
その他条件:一部除外品あり。優待カードの提示により各店の有料文化催事に3名まで無料入場可。100株以上500株未満の株主は買い物限度額30万円、500株以上は限度額なし。2025年以降は100株以上200株未満の株主は買い物限度額15万円、200株以上1,000株未満の株主は同30万円、1,000株以上は限度額なしに変更
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 第7位は百貨店の「高島屋」を運営する高島屋。

 8月・2月末に100株保有すると株主優待カードが贈呈され、高島屋の店舗や高島屋オンラインストアでの買い物が10%割引になります。

 支払いは現金だけでなく、全国百貨店共通商品券やタカシマヤカードでも可能。ちなみに100株の場合、半年間で割引対象となる買い物額の上限は30万円です。

 また、株主優待カードを提示すると高島屋各店の有料文化催に3名まで無料で入場できます。

 高島屋をはじめとした百貨店業界はインバウンド関連株の勝ち組といわれて、業績は絶好調です。

 高島屋も株高で潤う国内富裕層やインバウンド需要の好調持続に加え、ベトナムなど海外進出にも積極的で、今期2025年2月期に関しても6月28日の第1四半期決算発表時点で早くも業績を上方修正。

 株価も2020年7月安値699円から2024年7月1日に3,008円まで急騰するなど力強い上昇トレンドが続いています。

 インバウンド需要が顕在なうちは業績も株価も安泰といえるかもしれませんが、株価が急騰し過ぎの面もあるので高値つかみには注意しましょう。

8位:セブン&アイHD(3382)

権利付き最終月:8月[貸借銘柄]
株価:1,995円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.89%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で2,000円分、400株以上で2,500円分、700株以上で3,000円分の自社グループ共通商品券
その他条件:一部除外店舗・商品・サービスあり。優待品に代えて社会貢献活動団体への寄付選択可。3年以上継続保有の場合500円増。2025年以降は権利確定時が2月に変更
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 第8位は全国いたるところにあるコンビニ「セブン-イレブン」を運営するセブン&アイ・ホールディングスが初ランクイン。

 同社は今回の2024年8月末から新たに株主優待制度を導入し、早速、人気優待株としてランクインしました。

 今回8月末に100株以上保有でセブン&アイ共通商品券2,000円分が贈呈され、「セブン-イレブン」「イトーヨーカドー」「ヨークベニマル」などの他、傘下の日用雑貨店「Loft(ロフト)」やファミレス「デニーズ」でも利用できます。

 今後は8月末ではなく2月末の株主に対して年1回2,000円分の贈呈となり、3年以上継続保有すると2,500円分に増額される継続保有優遇も実施される予定です。

 同社は2021年以降、米投資ファンドのバリューアクトから、業績不振のそごう・西武といった百貨店事業、成長が見込めないイトーヨーカ堂のスーパー事業の分離・売却、経営陣の退陣を求められるなど、物言う株主との対立が続いていました。

 今回の優待新設には、個人投資家という「安定株主」を取り込みたい、という狙いもあるようです。

 同社の業績は、日本国内だけでなく米国でも展開する「セブン-イレブン」のコンビニ事業が絶好調で前期2024年2月期は過去最高の営業益を達成。

 株価も2024年2月、ここ20年来の最高値2,244.5円まで上昇したものの、現在の株価は2,000円を割り込む水準まで下落しています。

 2024年4月にイトーヨーカ堂の分離と新規上場を目指すと発表したことで、物言う株主とは和解したもようで、長期的な上昇トレンドはいまだ健在といえます。

 株価が下げ止まれば、新設された優待取得を目的に押し目買いしたい優良銘柄といえるでしょう。今期の予想配当利回りが2.04%と、流通企業の中では高めな点も魅力です。

9位:コジマ(7513)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:938円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.48%
優待発生株数:100株以上
優待内容:8月のみ、100株以上で1枚、500株以上で3枚、1,000株以上で5枚、3,000株以上で15枚、5,000株以上で20枚の買い物優待券(1,000円分)。2月のみ、100株以上で1枚の買い物優待券(1,000円分)
その他条件:8月のみ、買い物優待券の有効期限翌5月末。1年以上2年未満継続保有(株主名簿に連続3回以上5回未満記載)の株主には1枚、2年以上継続保有(連続5回以上記載)は2枚追加。自社店舗・通販で合計1,000円(税込)以上の商品購入に利用可(一部限定品除く)。「ビックカメラ」、「ソフマップ」、「ビックカメラアウトレット」の各店舗(通販を除く)でも利用可。2月のみ、買い物優待券の有効期限11月末
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 第9位はビックカメラの子会社で、郊外型家電量販店を展開するコジマ。

 8月・2月末に100株保有で1,000円分の買い物券が贈呈されます。2月末優待に関しては今年2024年2月末から新設され、年2回優待になりました。

 8月末株主には1年以上2年未満の継続保有で1,000円分、2年以上保有で2,000円分の買い物券が追加贈呈される長期保有優待制度もあります。

 優待買い物券はコジマだけでなく、親会社のビックカメラ、ソフマップの店舗(通信販売を除く)やインターネット通販「コジマネット」でも利用できます。

 コジマの株式を50%保有する親会社のビックカメラは絶好調ですが、コジマは郊外型店舗が主力のためインバウンド特需とは無縁で2022年8月期以降、減収減益が続いています。

 ただ来期2025年8月期は高付加価値の白物家電販売に注力することで業績底打ちに期待できそう。

 株価もそれを見越して2023年1月安値の526円から2024年6月には990円の高値まで上昇しました。

10位:ユナイテッド・スーパーマーケットHD(3222)

権利付き最終月:8月、2月[貸借銘柄]
株価:851円(2024年7月4日終値)
配当利回り:1.87%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で30枚、500株以上で60枚、1,000株以上で100枚、2,000株以上で150枚、3,000株以上で180枚、5,000株以上で300枚の買い物優待券(100円割引)または食品
その他条件:買い物優待券は1,000円以上の買い物につき1,000円ごとに1枚利用可。食品はお米・レトルトカレー・ラーメンなど5点より1点選択。100株以上1,000株未満の株主と1,000株以上の株主では内容が異なる
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 第10位は東京、千葉など首都圏でスーパーマーケットを展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス。

 8月・2月末に100株保有で同社傘下のスーパー「マルエツ」「カスミ」「マックスバリュ関東」の店舗(一部店舗、テナントを除く)で利用できる優待券3,000円分が贈呈されます。送られてくるハガキを返送またはWEBで申し込みすると、新潟こしひかりなど優待品と交換することも可能です。

 同社は原価の高騰などもあって前期の2024年2月期まで2期連続で減収減益でしたが、今期2025年2月期は店舗の改装や低価格品拡充で増収増益への転換に期待が持てそうです。

 2024年11月末からは4月に完全子会社化した東京地区のスーパー「いなげや」が傘下に加わることで売上規模も拡大します。

 買収にかかったコスト負担が嫌気され、株価は5月に安値860円をつけるまで急落していますが、そろそろ下げ止まってもいい価格帯といえるかもしれません。

「株主優待検索」のやり方

 8月の人気優待銘柄を「株主優待検索」で調べる方法を解説します。ログインは必要なく、どなたでもお使いできます。

※スマートフォンでお読みの方は、上記をクリックすると、「楽天証券スマートフォン専用サイトへ移動しますか?」とポップアップが出ます。「OK」をクリックしてください。スマホでも、PC版とほぼ同じ検索が行えます。

※楽天証券ウェブサイトのトップページから、「株主優待検索」を開く場合は、「国内株式」→「株主優待>」とクリックしてください。

 次に、水色の文字で「株主優待検索」と出ているところをクリックしてください。

優待銘柄を検索

「優待検索」を開いてください。下記の左側の赤で囲んだ「検索条件を指定」から下の部分で、絞り込み条件を指定できます。

8月に権利が確定する人気優待銘柄を検索

 最初は、「権利付き最終日 近い順」に並んでいるので、画面上部の「並び替え」のところで、「人気順」をクリックすると、自動で人気順に並び替えができます。