今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは161.35円
↓下値メドは159.75円
スイス時計:コロナ禍中の投機による急騰の反動で業界に逆風
米経済データ:米社会分断化で聞き取り調査の経済データは政治的偏向強い
米株市場:長期金利の上昇は、それが米経済の強さを示す限り株式市場は心配していない
欧州軍拡:マクロン仏大統領「欧州は防衛費を大幅に増額するべき」
豪:RBAの利下げは主要国で一番遅くなる可能性
前日の市況
6月26日(水曜)のドル/円相場は前日比1.19円の「円安」。
日本の経団連会長はこの日、政府・日銀による為替介入について、「1ドル=160円台にはしないという政府の強い姿勢を感じる」と評価した。それに対するマーケットの返答は、38年ぶりの円の安値をつけることだった。
2024年128営業日目は159.64円からスタート。東京時間朝に申し訳程度に159.60円まで下げたあとは後ろを振り返ることはなく、明け方には、バブル前夜の1986年12月以来38年ぶりとなる160.87円をつけた。終値は160.87円。24時間のレンジ幅は1.27円。
前回の介入で、財務省はドル売り/円買いの資金調達のために米国債を売却した。たとえそれが全体としてはわずかな金額だったとしても、世界最大の米国債保有国が売りに回ったことを、金利市場は米金利上昇の要因と捉える。日米金利差拡大は「円安」の最たる原因だから、政府日銀が介入額を増やせば増やすほど、逆に円安が進むイメージが強くなるのだ
今週後半の「円安・円高のメド」
円安のメドは、161.00円、161.35円、161.80円、168.50円
円高のメドは、159.60円、159.19円、158.66円、157.91円
中期:円安
直近2カ月間のドル/円のレンジは151.85円から160.87円。
高値と安値の50%(中立点)は、156.36円。
中立点から見て現在の水準は、「円安」。
2024年 主要指標
今日の為替ウォーキング
今日の一言
常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう - アインシュタイン
Best Day of My Life
FOMC(米連邦公開市場委員会)は6月の会合で、政策金利であるFF金利を5.25%から5.50%の範囲に据え置くことを決定した。決定は全会一致で、金利据え置きは7会合連続となる。米国の雇用市場の過熱は続き、インフレの減速は緩やかなままで、FRB(米連邦準備制度理事会)は今年3月に予定していた利下げを半年以上も延期することになった。年内利下げの可能性は残っているが、状況が改善しなければ、利下げではなく、来年は再利上げになるかもしれない。
FRBだけではなく、カナダ中銀も最新のCPI(消費者物価指数)が予想以上に上昇しているため、7月に予定していた利下げを延期すると見られている。RBA(豪準備銀行)は、インフレ率が高止まりするなかで、8月の「利上げ」を示唆している。
世界の中央銀行にとって、インフレ期待の浮上は悪夢でしかない。しかし、日銀は何十年もの間、そうなることを望んできたのだ。日銀は今、インフレ期待を刺激することに集中している。円安を煽って輸入インフレに火をつけ、日本人に物価上昇を長く経験させることで、インフレ期待を形成させようとしてきた。その甲斐あって、ついに日銀はインフレの離陸に成功した。日本の消費者のインフレ期待は急激に上昇している。
植田日銀総裁は「長期的に2%のインフレ目標が達成されたなら、インフレ予想も大体2%になる」と述べる。物価目標を成就した暁には日銀は政策正常化するので、インフレが暴走することはないと考えている。しかしインフレが都合よく2%で止まるはずないのは、他国の例で明らかだ。
もっとも、日銀は利上げしたくても、絶対にできない理由がある。将来税収で返済する必要がある国の長期債務残高、いわゆる「国の借金」は2023年12月末時点で1,286兆4,520億円だったと財務省が発表した。国民1人あたりで単純計算すると1,000万円を超える。債務残高はここ10年で1.5倍に急増した。
金利が上昇した場合の利払い費負担が財政運営にとって重大なリスクとなる。日銀が利上げによって円安を抑える、あるいはインフレを抑制することは、ほぼ不可能な状態になっているのだ。その反面、日本経済にインフレを定着させることができれば、政府債務負担が実質的に軽減されることになって、財政の持続可能性がかなり改善すると内閣府が報告している。だから、日銀はインフレが上昇しても利上げをしない。財務省による円買い介入は、円安の是正ではなく、スピード調整であり、円安の定着が目的なのだ。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
ヒートマップ分析
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