2024年1-3月期は全般に堅調、価格に軟化圧力も設備稼働率回復
現地コード | 銘柄名 |
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01347 |
華虹半導体 (フアホン・セミコンダクター) |
株価 | 情報種類 |
17.04HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国の半導体ファウンドリー大手、華虹半導体の2024年1-3月期決算は、全般に予想を上回る水準に達した。平均販売価格の軟化で、売上高は同社の事前予想の下限にとどまったが、設備稼働率が92%に改善し、粗利益率はガイダンスの上限から上振れた。経営陣は続く4-6月期の粗利益率の改善を見込むが、BOCIはこの見通しが市場の予想とも合致するとの見方。半導体需要の持続的な回復が、新規の生産能力と価格圧力を一部消化する見通しを示している。また、現在株価の低バリュエーションを指摘し、国内の代替需要や自動車エレクトロニクス分野の需要増が長期的な支援材料になると予想。2024年予想PBR(株価純資産倍率)0.8倍を当てはめ(0.82倍から下方修正)、目標株価を小幅に引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
1-3月期の売上高は前年同期比27%減、前期比1%増の4億6,000万米ドルと経営陣のガイダンスの下限だった。MCU(マイクロコントローラー)やパワーディスクリートの需要減速と販売価格の軟化が背景。ただ、設備稼働率の改善で、粗利益率は前四半期比4.2ポイント高の6.4%と、ガイダンスの上限を超えた。純利益は前年同期比79%減の3,200万米ドル。税控除と少数株主持ち分の変動により、BOCI予想と市場予想を上回った。
同社は設備稼働率の上昇と価格の安定を見込み、続く4-6月期の粗利益率が市場予想を小幅に上回るとみている。消費者エレクトロニクス製品の需要が堅調である半面、産業用および車載用の需要はまだ回復の初期段階。経営陣は価格や利益率より、まずは設備稼働率の早期の改善を目指すとしている。
BOCIは年内、PMIC(パワー・マネージメントIC)の旺盛な需要を見込む。PMICがAIサーバー用マザーボード向けの主要IC(集積回路)であることが理由。経営陣によると、同社のPMICの最終取引先には、国内外の主要AIサーバーブランドが含まれる。BOCIは消費者エレクトロニクス需要の先行きを楽観し、これが同社の支援材料になるとみる。
BOCIは予想PBR0.8倍を当てはめ、目標株価を小幅に下方修正した。中国の半導体市況が依然低迷期にあることを理由に、過去5年間の平均PBR1.4倍を下回る水準に目標基準を設定した。新たな目標株価は2024-26年の予想PER(株価収益率)では、各29倍、17倍、14倍に当たる水準となる。また、最近のハンセン・テック指数の上昇に言及。42億米ドルを超えるネットキャッシュポジション(保有現金から有利子負債を差し引いた実質的な手元資金)を考慮すれば、同PBR0.6倍に当たる現在株価のリスク・リワード比は魅力的な水準にあるとしている。
一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、米中摩擦の激化、成熟ノード市場での価格競争の激化、予想以上に早い先端ノードへの移行などの可能性に加え、マクロ経済や需要に関するリスクを挙げている。
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