日銀による追加緩和観測

昨日（2012年10月17日）の動向

昨日は、格付け機関ムーディーズがスペインのソブリン格付け見通しについてネガティブながらBaa3で据置き、投資不適格に引下げなかったことからスペイン中長期債利回りが大きく低下したほか、米住宅着工・建設許可件数がともに市場予想を上回ったことを好感しドル/円・クロス円が大幅上昇、世界的な株高によるリスク選好相場となりました。
ドル/円は、79円を目前に先週以降のじり高局面で蓄積されたドルロングポジションの調整が入り、上値が重い展開となったものの、株高による米長期金利の上昇や日銀が今月30日の会合で追加緩和を検討との一部新聞社の報道が材料視され、約1ヵ月ぶりとなる79円台を回復しました。
ユーロ/円も9月17日高値（103.85円）に迫る水準へ続伸、前日売り込まれていた豪ドルなどの資源国通貨も総じて大幅上昇となりました。

2012年10月17日のBID値	始値	高値	安値	終値
米ドル/円	78.872	79.046	78.612	78.960
ユーロ/円	102.961	103.719	102.897	103.577
豪ドル/円	81.022	82.059	80.956	81.969

米ドル/円　1時間チャート

ユーロ/円　1時間チャート

豪ドル/円　1時間チャート

本日（10月18日）の展望

【米ドル/円】

月末に予定されている日銀政策決定会合での追加緩和期待から、米ドル/円は下値が切り上がって来ており、本日発表されます米経済指標のフィラデルフィア連銀指数が前回のマイナスからプラスに転じるようですと、80円台が視野に入ってくる可能性もみられます。

予想レンジ78.80-79.80

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
米ドル/円	79.30	79.80	78.80	78.50

米ドル/円　5分足チャート

【ユーロ/円】

昨日のムーディーズによるスペインの格付けを据え置いたことでスペイン長期債利回りが低下、下値は固く推移すると思われます。スペインの支援要請に進展がみられるようだとさらなるユーロ高の可能性もみられます。

予想レンジ103.00-104.20

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
ユーロ/円	103.90	104.20	103.00	102.50

ユーロ/円　5分足チャート

【豪ドル/円】

本日は中国の第3四半期GDPが発表が注目されています。市場予想を下回るようですと、豪ドルの売り圧力が強まる可能性もあります。しかし、世界的にリスクオンの動きによる円売りもあり、豪ドル/円は大きな下げにはつながらないと思われます。

予想レンジ81.50-82.60

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
豪ドル/円	82.40	82.80	81.40	81.00

豪ドル/円　5分足チャート

• ※ 上記各5分足チャートは、当日 11:00 現在のものです。
• ※ コメント欄の語句について　R＝上値抵抗線　S＝下値支持線

本日（10月18日）の主な指標

注目度	発表時間	指標	予想	前回
★★★	17:30	(英)9月小売売上高指数	+0.4％	-0.2％
★★	21:30	(米)新規失業保険申請件数	36.5万件	33.9万件
★★	23:00	(米)10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数	+1.0	-1.9
★★	23:00	(米)9月景気先行指標総合指数	+0.2％	-0.1％

• ※ 発表時間はいずれも東京時間
• ※ 注目度は★低～★★★高で示します

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