2024年1-3月期に20%増益見通し、早期の復配観測が支援材料に
現地コード | 銘柄名 |
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00425 |
敏実集団 (ミンス・グループ) |
株価 | 情報種類 |
13.46HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国の自動車部品メーカー、敏実集団の2024年1-3月期の売上高について、BOCIは前年同期比15%増と通期目標の前年比20%増を下回るペースを予想。純利益に関しては利益率の改善を理由に同20%増を見込む。高金利環境の下、同社は設備投資の必要性や資金調達の厳しさを理由に2023年の上場以来、初めて期末配当を見送ったが、長期的には安定的な配当を維持する方針。BOCIは目標株価を引き下げながらも、現在株価の低バリュエーションを指摘し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
1-3月期には海外売り上げが減速する半面、中国市場は好調だった。複数の国内自動車メーカーからの新規受注が寄与した。BOCIが開催した海外投資家向けミーティングの場で、経営陣は年間の値下げ幅を2-2.5%程度に抑える方針を示している。
このミーティングでは、多くの投資家がメキシコからの輸入アルミ押出材を標的とした米国のAD(アンチダンピング関税)、CVD(補助金相殺関税)調査に懸念を示したが、BOCIは実際、同社のメキシコ製押出材には5月以降、1.68%のCVDが適用されるとの見方だ。短期的には、同社は米国の主要顧客と連携して関税の軽減を求める方針。中長期的には、代替生産拠点をカナダに設ける計画という。米国とカナダとの安定的な関係を考慮すれば、コスト面ではメキシコより不利でも、安定供給面からメリットがある。
2023年は無配となったが、これは3年連続で年間30億元規模の設備投資を実施する中、過去2年の利上げが響いて有利子負債が増大したため。純負債は期末に過去最多の42億元に膨らみ、金融費用が急増した。投資家の強い拒否反応もあり、2024年の早期復配もあり得るものの、配当性向は通常時の40%を下回る可能性が高い。
一方、海外の生産増強と新規事業の立ち上げにより、設備投資は長期化する見込み。経営陣が示した2024年の設備投資計画は25-35億元と、前回予想を大きく上回った。
BOCIは2024-25年の予想純利益を4-5%減額し、21億元、25億元に設定した。EVシフトの鈍化、地政学的リスク、ADやCVDの可能性を含め、世界市場の先行き不透明感を反映させた。ただ、同社は過去3年間、グローバル化や地域密着型の供給能力の増強、さらにはEV化に対応する革新的な製品の投入を進めてきた。BOCIはこの点を高く評価し、グローバルな事業運営能力では、中国の同業他社を凌駕(りょうが)するとしている。
半面、多額の設備投資に伴う財務の悪化で、配当の持続可能性に対する懸念が高まり、同社株は過去2年間に大きく下落。現在株価は2024年予想PER(株価収益率)6.7倍、予想PBR(株価純資産倍率)0.7倍という記録的な低水準にある。BOCIは悲観見通しが株価にほぼ反映されたとし、同社経営陣が受注残を根拠に、中期成長を楽観していることに言及。2024年予想PER10倍(同13倍から下方修正)をベースに目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
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