マイクロソフト傘下のブリザードと提携再開、新たなビジネスチャンスに
現地コード | 銘柄名 |
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09999 |
網易 (ネットイース) |
株価 | 情報種類 |
157.50HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国のオンラインゲーム大手、ネットイースの2024年1-3月期決算(5月後半に発表予定)について、BOCIは主力のオンラインゲーム収入が総額およびコアベースで、いずれも前年同期比7%増加すると予想。粗利益率、営業利益率は62.2%、29.6%と、市場コンセンサス予想に合致するとみている。同社は米マイクロソフト傘下のゲーム大手、ブリザード・エンターテインメントとの再度の提携に伴い、2024年夏にも、中国本土市場向けにブリザードのPCゲームの配信を再開する運び。マイクロソフト・ゲーミングとの提携の深化はユーザー数や売上高の上乗せにとどまらず、自社IP(創作物などの版権)とのクロスセルなど、中長期的に新たなチャンスをもたらす見通しという。BOCIは現時点で、2024年通期のオンラインゲーム収入を前年比12%増と予想し(ブリザードのPCゲームを除いた場合、下期に前年同期比10%増)。純利益はブリザードとの提携に伴う粗利益率の希薄化や営業費用の増大により、同2%増の334億元になるとの見方。同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
ネットイースの発表によれば、今夏には国内市場向けに、ブリザードの各種PCゲームの配信を順次再開する計画。過去の保存データは全面的に復元されるという。同社はまた、マイクロソフト社のXboxを含むプラットフォーム上で新作ゲームを投入するなど、マイクロソフト・ゲーミングとの提携強化を図る方針。BOCIはこれを「ウィンウィン」のビジネス関係と捉え、ネットイース側の利点として、まずはユーザー数と収入の上乗せ効果を指摘している(うち収入の上乗せ効果は2024年下期以降、最大3%)。ほかに自社ゲーム作品とのクロスセルの機会や、ブリザードが保有するIP作品のモバイルゲーム展開、グローバル化などもプラスという。ネットイースはほかにも、今夏以降の相次ぎ自前の新作をリリースする予定であり、BOCIはオンラインゲーム収入に関する2024-25年の予想をほぼ据え置いている。
2024年1-3月期決算に関するBOCIの予想は、売上高が前年同期比7%増の267億元。純オンラインゲーム収入が7%増の199億元で、うちモバイルゲームが15%増の154億元。粗利益率は62.2%で安定的に推移するとみている。
BOCIはSOTP(サム・オブ・ザ・パーツ)方式に基づき、同社の目標株価を据え置いた。1ADS(米国預託株式)当たり調整後利益をベースに2024年予想PER(株価収益率)15.0倍をあてはめた上で、オンライン教育事業子会社の有道とクラウド音楽事業の評価額や手元資金分を上乗せし、目標株価を設定した。株価の先行きに強気見通しを継続している。
一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、マクロ経済の減速と、それに伴うオンライン支出への影響、ゲーム規制強化の可能性、市場競争の激化、投資の失敗、提携関係の減退、ADR(米国預託証券)の上場廃止などの可能性を挙げている。
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