今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは153.60

 ↓下値メドは152.05 

欧州景気:北と南で大きな景気格差。南欧は上向き、ドイツ、フランスは悪化。
米利下げ:パウエル議長「利下げには成長鈍化が必要」。ハードランディング確率も高まる 
ECB政策:政策バランス難しく。欧州のインフレ再上昇とリセッションのリスクの板挟み。 
中央銀行:中央銀行の政策は、金融、量的、規制の3つの柱から成り立っている  
スウェーデン:リクスバンク、利下げ前倒しを検討 

前日の市況

 4月10日(水曜)のドル/円相場は前日比1.39円の「円安」だった。

 2024年73営業日目のドル/円は、151.70円からスタート。買い意欲は強く、東京時間昼前にわずかに下げてつけた151.68円がこの日の安値。

 この日は米国の3月CPI(消費者物価指数)が発表されたが、マーケットが期待するようなインフレ低下のサインは全く見られず、FRBの利下げ時期は大幅に後退するだろうとの思惑からドルが急上昇した。東京時間明け方にドル/円は34年ぶりとなる153.24円まで円安になった。終値は153.16円。24時間のレンジ幅は1.56円。

 マーケットの利下げ予想は、昨年末に1.5%(6回)だったのが、強い米指標が続いた結果、0.75%(3回)まで下がっていた。利下げ時期については、6月が見送りになれば7月、あるいはその次の9月が候補になる。今回のCPIで7月も「利下げ見送り」の予想が主流になりつつある。
しかし9月は米大統領選挙直前で政治的に微妙なので、7月がなければ、今年の利下げは11月と12月の2回だけになる公算が大きい。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は「インフレが再燃した場合、FRB(米連邦準備制度理事会)は今年利下げを見送る可能性がある」と発言している。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

国家があなたの為に何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを問うてほしい- ジョン・F・ケネディ(第35代米大統領)

Crazy For You

 米国の3月のCPI(消費者物価指数)は、前月比で0.4%と前月から横ばいだった。前年同月比は3.5%上昇した。2月の3.2%上昇から加速して、昨年9月以来の大幅な伸びとなって市場予想も上回った。

 原油高でエネルギー価格が1年ぶりに上昇に転じたほか、エネルギーと食品を除くベースでも予想を上回った。食品とエネルギーを除いたコア指数は3.8%の上昇で、前月(3.8%)と変わらなかった。

 3月CPI(消費者物価指数)は、米国のインフレがしつこく、大きな改善の兆しも見られないことを確認するだけ結果となった。これは、FRBの「利下げは必要ない」ことを示している。さらに言えば「利下げはリスク」ということになる。

 しかし、マーケットにとっては重要な問題は、米国インフレ率が今後も上昇するかどうかよりも、FRBの反応である。FRBの最初の利下げ予想は9月まで後退している。現在はFRBも含めて、時期は遅くなるものの、利下げはあるという予想になっているが、今後も強い米指標が続くならば「年内利下げなし」の可能性が強まるだろう。ECB(欧州中央銀行)は、欧州景気の悪化で、たとえインフレ率が下げ止まっても、FRBと同じように利下げを延期あるいは見送ることは難しい。ドル高は今後さらに強まるだろう。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目テクニカルレベル

出所:楽天証券作成

コーンチャート分析

出所:楽天証券作成
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