今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは152.10円
↓下値メドは151.05円
債務と成長:債務の実質金利が経済成長率よりも低ければ、債務を心配することはない
エネルギー政策:バイデン大統領、国家安全保障を理由にLNGガスの輸出ライセンスの発行停止
ECB:ラトビア中銀総裁「欧州がリセッションになる可能性がある」
日銀:4月26日の日銀会合で利上げ決定、YCCは廃止へ
FRB:アトランタ前連銀総裁「FRBに利下げを急がせるようなデータはどこにも見当たらない」
前日の市況
2024年66営業日目のドル/円は、前日比0.31円の「円安」。
4月1日(月曜)は151.27円からスタート。ドル買い需要は強く、安値は東京時間朝につけた151.24円とほとんど下がらなかった。イースターマンデーで休場の欧州時間帯はもみあいが続いたが、NY市場に入ると米製造業ISMが強かったことをきっかけに、未明に151.77円まで上昇して高値をつけた。終値は151.64円。24時間のレンジ幅は0.54円。
今日の見通し
米ISM(供給管理協会)発表の3月の製造業指数は、市場予想を上回り50.3に上昇した。景気判断の分かれ目となる50を超えたのは2022年9月以来で、ドル上昇のきっかけとなった。
本日(2日)は、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言に注目。ボウマンFRB理事(23:10)、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(25:00)、メスター・クリーブランド連銀総裁(25:05)、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(26:30)が話す予定だが、マーケットが注目するのはボウマンFRB理事。ボウマン理事はタカ派で、「米経済は利下げを行うべき段階にまだ至っていない」と主張している。FRBの利下げに消極的な発言でドル高が一段進む可能性がある。経済指標としては、雇用関連のJOLTS(雇用動態調査)求人件数の発表がある。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
夢を持つということは、つまるところ、計画を立てるという行為の一種である
Boys Are Back In Town
日銀はマイナス金利の解除を決定し、2007年2月以来となる利上げに踏み切った。しかし、日本は17年前に比べて何か変わったのだろうか。変わったかもしれないが、良くなったとは断言はできない。むしろ悪化しているかもしれない。日本の対GDP(国内総生産)比債務は約250%まで膨れ上がった。2007年の約180%、2013年のアベノミクス開始時の220%よりも増えている。
都合のいいことに、日銀も政府もアベノミクスが何だったのか忘れてしまったようだ。日本経済の再構築と銘打たれたアベノミクスは、経済成長を加速させ長期的な潜在成長率を引き上げることを目的に掲げ、外国からの投資を呼び込み、国内雇用を増大することで日本の財政は劇的に改善するはずだった。インフレ率2%も、高度で高速な経済成長のアウトプットという位置づけであり、それ自体が目的ではなかった。
現在のインフレは、日銀ではなくロシアのプーチン大統領が引き起こしたものだ。そこに企業が利益を上乗せしてさらに高くした。日銀は自ら作り出したものではないインフレを最大限に利用して政策を変更したのだ。
アベノミクスの世界では、企業は働き手を奪い合うようになり、需要主導による所得増加が実現するはずだった。現実はどうかというと、物価高に追いつかせるためのいわば供給主導による所得増加が行われているだけだ。2024年のベア平均は5.28%伸びたが、食料品の平均値上げ率19%には追いついていない。
日本は「2025年問題」に直面している。「2025年問題」とは、国民の5人に1人が後期高齢者(75歳以上)という超高齢化社会を迎える時代において労働力不足や医療費増加が爆発的に加速する問題を指す。日本では第二次大戦後のベビーブーム世代の最後が75歳に達し最初が80歳になる一方で、人口は16年前の2008年にピークを迎え、2010年からは急激な人口減少が続くと予測されている。我が国いわば、人口不均衡の最悪の局面を迎えようとしているのだ。
日本人の貯蓄意欲は高く、投資意欲は低い。一方、インフレを支えてきた円安も、FRBが利下げに踏み切ったあとも続くと保証されるわけではない。日本はなにも変わっていないように思える。
今週の注目経済指標
重要ブレークアウトレベル
タイムゾーン 分析
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