昨日(2012年8月31日)の動向

欧州時間序盤は、バーナンキ議長の講演を前にソブリン系とみられるユーロ買いが入り、ユーロドルは、1.26のオプションバリアを突破して1.2620台へ上昇、ユーロ円も1週間ぶりとなる99円台を回復しました。NY時間に入りバーナンキ議長の講演が始まると、相場は乱高下となりました。

「経済情勢が正当化すれば追加資産購入を排除しない」「労働市場の持続的改善のため必要に応じて追加緩和を実施」などと発言したものの、QE3実施に対する具体的な言及が無かったため、直後はドル買いで反応。ただ、その後の発言で景気や雇用の回復ペースについて厳しい認識を示したことから、再度QE3実施期待が高まりドル売りが優勢となりました。

ドル円は、QE3実施の高まりによる債券買いで、米長期金利が低下。日米金利差縮小への思惑から、78円20銭へと下落しました。ドル売り一服後は、米国の3連休を控えたポジション調整やスペインの国債利回り急上昇、S&Pがスペインのカタルーニャ州をジャンク級に格下げしたこと等が嫌気され、引けにかけて全体的にドルが買い戻される形で取引を終了しました。

2012年8月31日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 78.646 78.648 78.187 78.311
ユーロ/円 98.357 99.018 97.973 98.490
豪ドル/円 80.918 81.299 80.647 80.892

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

 ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(09月03日)の展望

【米ドル/円】

ジャクソンホールにて、バーナンキFRB議長の講演内容が労働市場の停滞が深刻な懸念材料とするなど、予想外のハト派的内容でドル売りの展開となりました。今週末に米雇用統計を控えており、大きな動きは取づらいと思いますが、追加緩和期待が高まってきており、ドルの上値は限定的と思われます。

想定レンジ77.60-78.80

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 78.50 79.00 78.00 77.80

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【 ユーロ/円】

今週のECB理事会に注目が集まっています。ECBの国債買い入れへの期待先行で買われている現状、6日の理事会までは買い入れ額の規模がどのくらいになるのか等の、ヘッドラインニュースで上下しそうです。
 
想定レンジ 97.80-99.40

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 98.70 99.20 98.00 97.50

ユーロ/円 5分足チャート

 ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

週末の中国経済指標が市場予想を下回る結果に、豪ドルは上値が重くなって来ています。ただし、追加緩和期待による株価の上昇も見込めるため、下値も堅く推移しそうです。80円の攻防が予想されます。

想定レンジ 79.60-81.00

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 80.80 81.20 80.00 79.50

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日  11:00 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(09月03日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
16:15 (スイス)7月実質小売売上高 (前年比) 3.7%
16:55 (独)8月製造業PMI <確報値> 45.1 45.1
17:00 (欧)8月製造業PMI <確報値> 45.3 45.3
17:00 (英)8月製造業PMI 46.1 45.4
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します