今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは150.70円
↓下値メドは149.20円
限界効用逓減の法則:財の消費量が増えるにつれて、1単位追加で消費したときに得られる満足度(効用)が減少していくという法則
米景気:今年の米国のリセッションは起きないとの見方増える
ECB利下げ:6月開始、年内4回、デポ金利3%が市場予想
タイ:2024年成長見通しを2.8%に下方修正
米利上げ?:シカゴ連銀総裁「インフレ再燃なら、再利上げもありえる」
前日の市況
2024年44営業日目のドル/円は、前日比0.73円の「円高」。
2月29日(木曜)は150.63円からスタートした。上昇は限定的で、東京時間の朝につけた150.66円がこの日の高値だった。日銀の高田審議委員が、2%の物価目標が見通せる状況になったとの見解を示したことで、マイナス金利の早期解除の期待が高まると、150円を割り149円台後半まで下落した。
未明には149.20円までさらに円高に動いたが、その後買い戻しが入り150円台まで戻した。終値は149.98円。24時間のレンジ幅は1.46円
今日の見通し
この日発表された米国のPCE(個人消費支出)コア価格指数は強く、前月比での伸びが過去1年近くで最大となった。PCEはFRB(米連邦準備制度理事会)がインフレの判断材料として重視する指標だが、CPI(消費者物価指数)に続いてインフレ率が下げ渋っているデータが示されたことで、アトランタ連銀総裁は「利下げは夏頃になる」と6月FOMC会合での利下げにもやや慎重な姿勢を示した。
しかしFRBのタカ派発言にもかかわらず、月末のドル売りフローでドルは全般的に下落した。ドル/円はすでに高値警戒感が出ていたことも売られやすい状況だったが、日銀のマイナス金利解除が近づいたことで、キャリートレードの調達通貨を円からスイスに分散する動きもあったようだ。
来週は米ISM、雇用統計の発表、そしてパウエル議長の議会証言が予定されている。どれもドル買いを支援する内容になりそうだ。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
他人が君にかける期待や悪口をいちいち受け止めたりしていたら、何の結果も生み出せないだろう- マイケル・ジョーダン
Stranger
FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げをためらっているのはなぜか。それは、 インフレ率を目標値まで引き下げる唯一の方法が、失業率を上昇させることだとFRBが信じているからだ。失業率を上昇させるには、引締め政策を続けて経済にブレーキをかける必要がある。だから利下げをしないのだ。
FRBのこの考えは、フィリップス曲線に従っている。フィリップス曲線とは、 横軸を失業率、縦軸を物価上昇率にとって関係をグラフに描いた時、「失業率が上がるほど、物価は下がる」という曲線を描くというものだ。
しかし2023年の経済は、成長は力強く失業率は低かったが、インフレ率も低下して、右肩下がりのフィリップス曲線では説明がつかない経済事象が起きた。高インフレはコロナ禍によるサプライチェーンの混乱が生み出したもので、それが収まるにつれてインフレも(失業率とは関係なく)低下しているのだ。
FRBには、物価の安定と雇用の最大化というデュアルマンデートが(二重の使命)課されているのに、失業率が上昇するまで金利を高く維持するのは、完全雇用の使命と矛盾するのではないかという批判もある。
多くのエコノミストは「米国の急速なインフレ鈍化は、FRBの政策とはほとんど関係がない」と指摘している。初期の利上げは必要だったが、後期の利上げはインフレにほとんど影響がなかったのだから、FRBは経済を邪魔しないように一刻も早く利下げするべきだと、彼らは意見する。
ウルトラ緩和政策を続ける日銀には逆のことがいえる。日銀の政策が日本経済の活性化にほとんど関係がないことは、日本がリセッションになったことでも明らかだ。日本のインフレが上昇したのは、日銀の政策ではなく、ウクライナ戦争を引き起こしたロシアのプーチン大統領のせいだ。日銀は、日本経済が海外で起きた高インフレ状態になる前にただちに利上げするべきなのだ。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
Winners & Losers
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