図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

夏枯れ相場続く(2017年7月3日(月)掲載分より)

先週はぱっとしない一週間でした。ドル安にもかかわらず、ゴールド上がらず。ドル高、株高、メタル高という動きの反動が来ているのでしょうか。どうもドルとの反相関が弱まっています。このところドルとゴールドが一緒に下げているという奇妙な状況が続いています。地政学的なリスクが少し後退したところへ夏休みシーズンとなり、積極的な売買が手控えられて、ゴールドに買いも入らないといったところでしょうか。1,240ドル割れでは実需の買いがあるのでそれがボトムとなっています。今週米独立記念日もあり、金曜日の雇用統計まで、しばらくはこういう相場が続きそうですね。

CFTC Commitment of Traders Report as of 27 Jun 2017(2017年7月3日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

投資家ロングポジションは518トンから473トンへ若干の減少。

クアトロ安?(2017年6月30日(金)掲載分より)

昨日は日本時間の夕方、またロンドンのオープニングから大きく下げました。1,240ドルではサポートされて1,245ドルへ戻して、ニューヨークは終わりました。ドルがその下落の勢いが増しており、NYダウも167ドルダウンと一昨日の上げをほぼすべてgive upする下げ、そして米国債も下げ(金利は上昇)となり、ゴールドを含めてすべて下げるという、ちょっと特異な状況になっています。これまでドル、株、ゴールドが歩みを同じくしてあげていたので、下げるときにも同じということでしょうか。ちょっと変。というかゴールドが上がるべきだと思います。このところ地政学的な緊張もちょっと緩んでるというイメージになってることもゴールドに対する積極的な買いがないということの一因でしょうね。ドルインデックスこんなに下がっているのに。

ドル安にもゴールド大きく反応せず(2017年6月29日(木)掲載分より)

動きませんな。ほんとに動意薄というか動意無しですな。ドルインデックスは過去7ヶ月の安値となっています。(火曜日のECBドラギ総裁のタカ派発言によってユーロが7ヶ月ぶりの高値となったということですが。)にもかかわらずゴールドの動きは鈍く、1,250ドル近辺での小動きに終始しています。NYダウが144ドルも上昇していることがドル安にもかかわらずゴールドが買いづらいことの一因になっています。他のメタルもめだった動きはなくSummer Doldrums(夏枯れ)が進行しつつあります。

ゴールドのVolatilityは12年ぶりの低水準(2017年6月29日(木)掲載分より)

現在ゴールドのボラティリティ(価格変動率)は3ヶ月物で10.78%、1ヶ月物で9.3%と過去12年でも最低レベルにあります。12年前2005年にこのレベルまで下がったときには、その後の1年で30%にまで上昇、3倍になりました。(ゴールドは急騰。)ボラティリティがあまりに低いときはまさに「仕入れ時」であることは間違いないと思います。問題はいつ動き出すか、ということですね。うちのアナリストは年末に向けてと言っています。まあ、あせる必要はなさそうですが、現在のこの動かないマーケット(ボラが低い状態)は、12年ぶりであるということを意識しておいたほうがよいですね。

急落の余韻残るゴールド(2017年6月28日(水)掲載分より)

昨日はECBのドラギ総裁のスピーチが、ECの経済に関して楽観的なものであったことから、ユーロが大きく上昇。(ドルの下落)これに呼応してゴールドも上昇して1,245ドルから1,253ドルまで上がりましたが、その後は利食いに押されてか1,247ドルまで戻して終わりました。ドル安の割にはゴールドはちょっと頭が重たい感じになっています。一昨日の巨大な売り(誤操作?)の影響がまだ残っているのかもしれません。

パラジウムはじょじょにですがリースレートが下がってきています。そして、中国米国での自動車販売にだいぶかげりが出てきていることもあり、900ドルを超えたレベルでの利食い売り圧力を考えるとこちらもまた短期的には900ドルが天井となりそうです。

Fat fingers?? Gold 瞬間20ドルの急落(2017年6月27日(火)掲載分より)

昨日は極端な動きにびっくりしました。下のチャートをみればよくわかりますが、東京時間夕方5時、ロンドン時間9時に突然ゴールドが暴落しました。56トンの売りがNymexに出ました。一瞬にして1,255ドルから1,236ドルまで急落。18,149ロットの売り。(1 lot =100 toz)非常に不自然で唐突な売りでした。決して流動性が十分といえないロンドンのオープニングにこれだけの巨大な数量をいっぺんに売るというのはちょっと普通では考えられません。もし中央銀行ならきっとFixingを使うでしょう。マーケットで売るとしてももう少し流動性があるであろうニューヨークの午前中にそろりそろりやるのではないでしょうか?と考えるとはやりこれはFat finger ? だれかが間違えて、18,149 toz 売りたいところを18,149 lot 売ってしまったとかいうことではないでしょうか?事の真相は、やった人しかわからないですが、今後、ひょっとしたら表になんらかの形で出てくるかもしれません。