2023年12月の保有額:37万1,612円

 保有投資信託の12月の運用益÷前月末残高の月間騰落率は+4.56%となり、楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドの+1.33%を上回りました。連載開始からのトータルリターンは+49.70%で、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の+26.19%を大幅にアウトパフォームしています。

 米国株は過去2四半期に生産性が上昇し、将来のEPS(1株当たり利益)予想、利益率、設備投資は上昇傾向です。経済崩壊よりも、アップサイドリスクの方が高いと考えています。

 基本的には暗い見通し・暴落予測を述べる方が、人間の本能(生存危機の回避)を刺激するので、クールに見えて目立ちますが、投資判断においては冷静な見極めが必要となります。

 確かに、S&P500種指数の構成銘柄のうち90%が50日移動平均線を超えるなど、短期的に見ると「買われ過ぎ」で、一時的な調整があるかもしれません。しかし、過去20年を見ると、この状況が発生した1年後は、15回中14回上昇し、平均+16.1%となっています。

 なお、S&P500が11月と12月に+10%以上の場合、翌年1年間およびQ1は堅調な傾向です。第1四半期は平均+6.6%、通年は+19.5%です。

2023年12月時点の、エリア別ポートフォリオを解説!

 12月は米国株やインド株などに過熱感が出ましたが、12月は強いアノマリーがあるのでホールドし、さらに米国株、世界株、インド株、新興国投信を買い増しました。

 米国のクレジットカード延滞が増えていると報じられていますが、視点を変えると違う景色が見えてきます。可処分所得に占めるクレジットカードの負債の割合は、2カ月連続で低下。また、負債のうち、クレジットカードの負債割合は6.3%で、2008年のピークの9.5%を大きく下回っており、コロナ禍前の6.5%も下回っています。

 なお、S&P500の構成銘柄の65%以上が、20日間の高値をつけました。この事象が起きると、S&P500は1年後に15回中15回上昇しており、平均+18.1%と堅調です。

2023年12月時点の、タイプ別ポートフォリオを解説! 

 米国大統領選がある11月は、現職の再選に、不安があったり不透明感があったりすると軟調になる傾向があるため、12月末にレバレッジ型投信を売却し、通常タイプに切り替えました。なお、S&P500は、2022年が10%超の下落で、2023年は10%以上の上昇となりました。

 過去、このようなケースでは、翌年の勝率は100%であり、リターンの平均は+11.7%です。米国大統領が再選に臨む選挙年も堅調な傾向なので、手堅くいくならS&P500などの主要指数がおすすめです。サテライトとして、半導体関連、AI関連、新興国のバリュー株投資、ゴールド投資などに妙味を感じています。

2023年12月の保有投資信託~騰落率ベスト10

 2023年12月1~29日までに、新たに購入した投資信託のうち、*騰落率ランキングをご紹介します。NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)成長投資枠で購入できるもの、NISAつみたて投資枠で購入できるもの、[iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)]で購入できるものに、それぞれマークを付けています。ご参考ください!

*騰落率:投資信託が、一定期間内にどれだけ値上がり・値下がりしたかを知るために、価格の変化率を計算したもの。

1位:iFreeレバレッジNASDAQ 次世代50

騰落率:14.56%    

どんなファンド?:組み入れ上位銘柄は、ローパー・テクノロジーズ(多角産業企業)、コカ・コーラ・ユーロパシフィック・パートナーズ(英国を拠点とする消費者製品)、シー・ディー・ダブリュー(ITソリューション)、ハープーン・セラピューティクス(免疫療法)、スプランク(統合ログ管理プラットフォーム)、モンゴDB(汎用データベース)、テイクツー・インタラクティブ(ゲーム関連)、トラクター・サプライ(米国の農村生活用品の小売)、ベリサイン(インターネットインフラ) です。    

まつのすけコメント:日々の基準価額の値動きがNASDAQ Q-50指数(米ドルベース)の2倍程度となることを目指している投資信託です。為替ヘッジがあり、為替の影響はありませんが、日米の短期金利差の分はマイナスとなります。

 将来的にNASDAQ-100への組み入れが見込まれる50社で構成されている、中小型のグロース米国に投資するレバレッジ投信です。来年は中小型株のキャッチアップも期待できると考えています。    

2位:iFreeレバレッジ FANG+

騰落率:11.48%

どんなファンド?:日々の基準価額の値動きがNYSE FANG+指数(米ドルベース)の2倍程度となるように運用を行う投資信託です。

 為替ヘッジありです。組み入れ銘柄は、アップル、Amazon.com、メタ・プラットフォームズ(Facebook・Instagramなど)、アルファベット(Google・YouTubeなど)、ネットフリックス、エヌビディア(半導体大手)、テスラ、マイクロソフト、ブロードコム(半導体大手)、スノーフレイク(データクラウドなど)です。    

まつのすけコメント:NYSE FANG+指数は10銘柄の等金額インデックスで、厳選された銘柄に集中投資することが可能です。GAFAM+エヌビディア+テスラの「マグニフィセント・セブン」、動画サブスク最大手、半導体大手、データクラウド企業への集中投資が可能です。    

3位:楽天レバレッジNASDAQ-100(レバナス)

騰落率:10.40%

どんなファンド?:日々の値動きがNASDAQ-100指数(米ドルベース)の2倍程度となることを目指している投資信託です。組み入れ上位銘柄は、アップル、マイクロソフト、Amazon.com、エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、ブロードコム、アルファベットです。    

まつのすけコメント:情報技術のテクノロジー企業を中心とした100銘柄に分散投資可能です。為替ヘッジがあります。AI関連の活用が世界的に広がった場合、今後も株価が上昇する可能性があります。

4位:iFreeレバレッジ S&P500

騰落率:9.53%

どんなファンド?:日々の値動きがS&P500(米ドルベース)の2倍程度となることを目指している投資信託です。

 組み入れ上位銘柄は、マイクロソフト、アップル、Amazon.com、エヌビディア、アルファベット、テスラ、メタ・プラットフォームズ、バークシャー・ハサウェイ(投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットが会長兼CEOを務める機関投資家)、ユナイテッドヘルス・グループ(ヘルスケア製品や医療保険サービスの大手)です。    

まつのすけコメント:為替ヘッジありで、株価指数であるS&P500の値動きに対して、日々2倍となるのが基本です。NASDAQ-100よりも幅広い業種をカバーしており、より多種多様な業種に分散投資できます。リスク・リターンの双方がNASDAQ100より低い傾向にあり、中庸を求める場合に選択肢となります。    

5位:グローバルAIファンド(為替ヘッジあり)[NISA成長投資枠]

騰落率:8.33%

どんなファンド?:組み入れ上位銘柄は、エヌビディア、テスラ、Amazon.com、ショッピファイ(Eコースプラットフォーム企業)、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、トゥイリオ(電話の発着信・テキストメッセージの送受信など)、アドビ(写真や動画の編集・PDFなど)、マーベル・テクノロジー(ファブレス半導体)、オン・セミコンダクター(半導体メーカー)です。    

まつのすけコメント:AI(人工知能)の進化、応用により高い成長が期待される企業の株式に投資を行う投資信託です。AIテクノロジーの開発のほか、AIの開発に必要なコンピューティング技術、AIを活用したサービス、ソフトウエア・アプリケーションの提供を行う企業などに投資を行っています。    

6位以下はこちら

6位:<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)[NISA成長投資枠]

7位:Tracers グローバル2倍株(地球コンプリート)

8位:米国インフラ関連株式ファンド<為替ヘッジなし>(グレート・アメリカ)[NISA成長投資枠]

9位:iTrust ロボ[NISA成長投資枠]

10位:イーストスプリング・インド・インフラ株式ファンド[NISA成長投資枠]

まつのすけ、今月の注目銘柄!

楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド[NISA成長投資枠][NISAつみたて投資枠]

どんなファンド?:MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース)の値動きに連動するインデックス投信で、日本を除く先進国全体をカバーしています。為替ヘッジはなく、円安になると好影響、円高は悪影響です。

 米国、英国、フランス、カナダ、スイス、ドイツ、オーストラリアなどに分散投資可能。世界株指数と比較すると、米国のウエートが大きくなるのが特徴です。

 連動する株価指数の組み入れ上位銘柄は、アップル、マイクロソフト、Amazon、エヌビディア、アルファベット、テスラ、メタプラットフォームズ、ユナイテッドヘルス・グループ(大手ヘルスケア企業)、イーライリリー(肥満治療薬が話題の製薬会社)です。

注目ポイント!:MSCIコクサイは日本と新興国がないのが特徴であり、過去30年間は、世界株よりはパフォーマンスがよく、S&P500より低い傾向です。

 ただし、ドル安トレンドが発生する局面では、新興国がアウトパフォームする傾向もあり、今後は世界株投信より弱くなる可能性はあります。信託報酬は年0.088%(税込)と低コストで、保有額の年0.033%の楽天ポイントが還元されます。

まつのすけ、今月のがっかり

 12月は株価が上昇した半面、為替は円高傾向となり、プラス・マイナスの双方の影響を受けました。FRB(米連邦準備制度理事会)の姿勢が、ややタカ派から変化し、単純に考えると円高方面でしたが、大胆に為替ヘッジ付あり投信にスイッチングできなかったのが残念です。

 今後FRBの利下げがあり、日米金利差が縮小していくと円高が懸念されます。ただし、ファンダメンタルズは依然として円安方向で、140円割れになると、どちらに動くか難しい印象です。

 なお、FRBが利上げを終了した翌年、S&P500は+10%を超えることが多くなっています。金融引き締めの遅効的効果の浸透、地政学リスクなどは懸念ですが、2024年半ばまでは株高を期待できると考えています。

12月のポイ活実績:7万9,193ポイント

 楽天には、「メールdeポイント」「クリック1円分 楽天Edyお得ナビ」、「楽天カレンダーお得なニュース」など、クリックすると1ポイントを獲得できるメールがいくつかあります。地味ではありますが、テレビやWeb動画などの閲覧時にポチポチすると、手間がかからず効率的です。

 また、「楽天ウェブ検索アプリ」「楽天ブラウザ」「楽天PointClub」など、指定されたミッションを達成することでポイントが貯まるアプリや、表示される広告をタップするだけでポイントがもらえる「楽天スーパーポイントスクリーン」、などがあり、毎日スマホアプリで楽天ポイントを得られます。

 12月のキャンペーンでは、「楽天ペイアプリ」での支払いで楽天市場が2倍、「楽天ラクマ」で、久しぶりの購入または新規で500ポイント、というキャンペーンを利用してポイントをゲット。定期的にお得なキャンペーンがあるので、適宜、利用すると有意義です。