今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは151.70

 ↓下値メドは149.70 

AI:新しいテクノロジーは往々にして過大評価される。短期、中期的な影響に対する現実的な評価を再検討することが正しい政策設定のために非常に重要になる
不良債権ゼロ化:中国政府、地方政府の融資借り換えに「より低い金利で」応じるよう銀行に指示
ローン地獄:米学生ローン返済再開へ。米消費に懸念
欧州インフレ:レーンECB主任エコノミスト「2025年までに2%に戻る」  
イタリア:イタリアの財政赤字、2年後の2026年には3%超え

市況

 2023年227営業日目のドル/円は、前日比1.33円の「円高」。24時間のレンジは1.62円。
11月14日(火曜)は151.65円でオープン。東京時間朝に151.78円まで上昇したが前日の高値(151.91円)を超えられないまま、NY市場まで151円台半ばで横ばい状態が続いた。

 この日発表された米国の10月CPI(消費者物価指数)は、米国のインフレ率が想定以上のペースで低下していることを示す内容だった。FRB(米連邦準備制度理事会)はもう利上げする必要がないとの見方が一気に広がるなかで、ドルは急落。ドル/円は151円を下抜けて、明け方には150.16円まで大きく下げた。終値は150.40円。

 CPI後のマーケットでユーロは1.08ドル、ポンドは1.25ドル台まで、それぞれ対ドルで大きく上昇した。12月の「FOMCリスク」が消えたことで、FX市場で長く続いてきた「ドル高」が終わり、いよいよ「ドル安」の季節が始まるという期待が高まっている。

 ドル/円も、大台の152円まであと一歩と迫りながら、150円台前半まで振り落とされた。とはいえ、まだ150円台。3週間前には「円安だ、介入だ」と 騒いでいた水準である。他の通貨はともかく、ドル/円が円高に方向転換したと考えるのはまだ早いと考える。

レジスタンス:
151.78円(11/14)
151.91円(11/13)
151.95円(22/10/21)

サポート:
150.16円(11/14)
149.93円(11/07)
149.27円(11/06) 

2023年 ドル/円 データ

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

少し下がったところで買う」とか、「割安なタイミングで買いたい」とか考えるのは、そもそも発想として間違っている 

Hold Me Now

 11月14日に発表された米国のCPIは、前月比0.0%、前年比3.2%に低下した。これは市場予想を下回る結果で、米国のインフレの最最悪期は過ぎたとの見方が広がった。CPI低下の理由としては、エネルギー価格が大幅に下落したことがある。

 米国のCPIの算出において、最も大きなウェイトを占めるのが、OER(Owner’s Equivalent Rent of Primary Residence)だ。前回のCPIの最大の上昇要因となったのがOERである。

 OERは、自宅を所有している世帯が、同じような住宅を賃貸する場合に支払うであろう家賃相当額を推定したものである。OERは、住宅価格や住宅ローン金利とは直接的な関係がなく、賃貸市場の状況によって変動する。OERはCPIの約24%を占めるため、今後も米国のインフレ動向に大きな影響を与える可能性がある。もっとも、住宅関連を除くと米国のインフレ率はすでに2.0%前後まで下落している。

 ダイエットで本当にきついのは、最初の1キロを落とすことではなく、目標体重までの最後の500グラムだ。中央銀行によるインフレ対策も同じだ。FRBは1年でインフレ率を9%から3%に下げることができた。しかし、そこから目標値の2%にもっていくには倍の時間がかかると予想している。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目テクニカルレベル

出所:楽天証券作成

ヒートマップ分析

出所:楽天証券作成
出所:楽天証券作成