今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは151.60円
↓下値メドは150.83円
タカ派姿勢維持:FRBは、データが弱くなった途端に政策方向を転換すると見られることを最も警戒
欧州景気悲観:ECBメンバーのタカ派のほとんどがハト派に転向
ECB利上げ: 9月利上げの背景は、ECBが厳格なマンデートよりも経済全般に優先したとみられるのを嫌ったため
ECB政策ミス:燃料価格の上昇のバランスをとるために、金融引き締めで国内経済を弱める政策は、リセッションへの道まっしぐら
原油価格:IEA、2024年の原油需要見通し引き下げ
市況
2023年224営業日目のドル/円は、前日比0.37円の「円安」。24時間のレンジは0.62円。
11月9日(木曜)は150.90円でオープン。東京時間夕方に150.76円まで下落して安値をつけたが、下値は堅い。安値は4営業日連続で切り上がる、ハイヤー・ロー(Higher Low、より高い安値)という上昇トレンドのパターンを示している。(6日149.27円 - 7日149.93円 – 8日 150.28円 – 9日150.76円)。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長はこの日の講演を行い、「FRBはインフレ率を2%の目標に引き下げることに強くコミットする」と述べた。来月のFOMC(米連邦公開市場委員会)会合で利上げの可能性を排除しなかったことで米長期金利は4.60%台に上昇。NY市場でドル買いが再過熱するなかで、ドル/円は151円に乗せ、明け方には151.39円まで上値を伸ばして高値をつけた。終値は151.35円で4営業日連続の前日比円安となった。
レジスタンス:
151.39円(11/09)
151.06円(11/08)
151.65円(11/01)
151.71円(10/31)
サポート:
150.76円(11/09)
150.45円(200時間移動平均)
150.28円(11/08)
149.93円(11/07)
2023年 ドル/円 データ
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
この世で確実なものは2つしかない。ひとつは「死」、もう一つは「税金」だ
Long Train Runnin’
ドル/円は円安街道をゆっくり北上中だ。150円はサポートとなり、151円台で値固めを始めていることは一段の円安を目指すための準備行動だ。
財務省は、これ以上円安が進んだ場合には「介入する」と警告しているが、定型文の繰り返しに終始するだけなら「やる気がない」と解釈されて円安に安心感を与える可能性がある。
IMF(国際通貨基金)は、「円の為替レートはファンダメンタルズに沿った動き」であり、日本の為替介入は支持しないとの見解を示している。円安の理由は日米金利差なのだから、円安を本当に止めたいなら、介入ではなく日本の金利を調整したらどうですかという、しごく真っ当な指摘である。もっとも財務省がたとえ介入を実施したところで、下ではドル/円を安く拾おうと投資家が手ぐすねを引いて待っているから、効果は一時的だろう。
介入で円安がストップするなら、これほど楽なことはない。日銀とFRB(米連邦準備制度理事会)の政策スタンスが修正されない限り、来年前半には160円台の可能性もある。
しかし、財務省にとってはそれが成功なのだ。なぜなら介入の目的は、円安を止めることでも円高にすることでもない。円安を生かさず殺さず、できる限り永らえさせることだからだ。
円安のスピードが速すぎるようならば、財務省が為替介入をちらつかせ、円高に動くと、今度はすかさず日銀が大規模緩和を続けるとコメントする。
円安警官と円高警官の絶妙のコンビネーションのおかげで、ドル/円相場は9月以来ずっと145円から151円の円安水準で安定している。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
Winners & Losers
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