7-9月期は小幅増収も「Swisse」サプリとペット食が好調、多角化戦略が奏功
現地コード | 銘柄名 |
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01112 |
健合国際控股有限公司 (ヘルスアンドハピネス・インターナショナル) |
株価 | 情報種類 |
10.64HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国の粉ミルク・サプリメント大手、健合国際の2023年7-9月期の売上高は、前年同期比2.1%の伸びだった。乳児用粉ミルクと小児用プロバイオティクス製品の売り上げが予想を下回る半面、豪サプリメントブランド「Swisse」とペット用栄養食が力強い伸びを示した。BOCIは乳児用品以外への製品多角化が順調に進み、同時にレバレッジの解消も進んでいると前向きに評価。2つの支援材料が同社株の短期的な再評価につながるとみて、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
7-9月期の売上高は2.1%増と小幅の伸びだったが、部門別では「Swisse」を扱う成人用の栄養食品・ケア製品部門「ANC」が26%増収、ペット栄養食部門「PNC」が34%増収と非常に好調であり、市場はこの点をポジティブに受け止めている。半面、乳幼児用栄養食品・ケア製品部門は25%の減収。出生数の減少以外に、新たな「GB規格」(中国国家標準規格)に対応した新製品の10-12月期の投入を控えた在庫の抑制も、乳児用品の販売減の一因となった。さらに新型コロナの収束に伴い、免疫関連の乳幼児プロバイオティックス製品の需要が縮小したことも響いたという。
乳幼児向け製品の低調にもかかわらず、同社経営陣は2023年通期の増収見通しを前年比1桁台後半に維持。EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)マージンに関する予想も10%台半ばに据え置いている。唯一、乳幼児品部門の売上高については、約15%の減少を見込むが、Swisseの売れ行きの好調がカバーするとの見方だ。BOCIは中国市場におけるSwisseのプレミアム化戦略が成功しているとみて、経営陣が示した通期見通しは達成可能としている。「Swisse Plus」などのハイエンド製品が域内売上高に占める割合はすでに、1桁台後半にまで拡大したという。こうした傾向はまた、長期的な利益率の改善に寄与する可能性が高い。
BOCIによれば、製品多様化が寄与し、同社全体の売上高とEBITDAに占める乳幼児用品の割合は2024年に40%、46%まで低下する見込み(2020年時点では65%、78%)。また、資本構成の最適化につながる健全なキャッシュフローや、Swisseおよびペット用品ビジネスに対する評価の上昇を受け、同社株の再評価が続く見通しという。
BOCIは従来予想を上回る金融費用の増加を見込み、2023-24年の予想EPS(1株当たり利益)を2-5%減額修正。引き続き2024年予想PER(株価収益率)8倍をあてはめ、目標株価を引き下げた。ただ、株価の先行きに対しては強気見通しを継続している。一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、少子化を受けた競争激化、世界的なサプリメント需要の下振れ、インフレ圧力の予想以上の高まりといった可能性を挙げている。
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