スマホの海外販売が好調、2023年7-9月期決算の大幅上振れを予想
現地コード | 銘柄名 |
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01810 |
小米集団 (シャオミ) |
株価 | 情報種類 |
14.22HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国のスマートフォン大手、小米集団の2023年7-9月期のスマホ出荷台数は4,150万台に達し、伸び率で同業他社を上回った。海外市場での浸透とハイエンド機種の好調が背景。BOCIはほかに、「Xiaomi 14」の発売や部品調達コストの低下、在庫処理の完了といったプラス材料を挙げ、7-9月期および下期の純利益が市場予想を大幅に上回る見通しを示した。7-9月期の予想純利益を55%大きく増額修正し、市場予想を63%上回る51億元に設定している。さらに、同社が抱える巨大な若年層顧客基盤や良好な製品ポジショニングを理由に、大型家電およびEV(電気自動車)事業の先行きを楽観。2023-25年の予想EPS(1株当たり利益)を16%、10%、6%上方修正した。2024年予想PER(株価収益率)33倍を当てはめて目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
7-9月期の売上高について、BOCIは前年同期比1%増の710億元を見込む。これはほぼ従来予想や市場コンセンサス予想と同水準。半面、部品コストの低下やスマホ「Mi 13」の販売好調を理由に、粗利益率、営業利益率に関する予想を1.7ポイント、2.5ポイント引き上げ、20.9%、6.4%に設定。7-9月期の予想純利益を33億元から51億元に大きく増額修正した。この予測値は市場予想の31億元を大幅に上回る。
品目別に見ると、同社のスマホ出荷台数は7-9月期に前年同期比3%増の4,150万台(カナリス調べ)。中国では横ばいの910万台、インドでは17%減の760万台で、その他地域では13%増の2,480万台だった。BOCIは海外での販売好調と「14」シリーズの投入を理由に、通年の出荷台数見通しを1億4,000万台から1億4,600万台に上方修正している。
このほか、IoT(モノのインターネット)製品部門については、白物家電やウエアラブル製品などのけん引で、7-9月期に7%の増収を見込む。粗利益率も17.5%へ1.3ポイント改善するとの見方。また、インターネット・サービス部門の7-9月期の売上高と利益率に関しては、予想値を74億元、72%から、75億元、74%に上方修正した。
一方、新規のEV事業については、2024年上期の第1号モデルの投入に伴い、消費者の話題を集めると予想。2024年、2025年の予想出荷台数を3万台、8万台から、5万台、12万台に上方修正し、両年の予想粗利益率を2ポイント引き上げた。
BOCIは部品コストの低下や製品のハイエンド化に伴うスマホ部門の粗利益率の大幅な改善を見込み、2023-25年の予想EPSを16-6%上方修正。さらに、算出基準を2024年予想PER「29倍」から「33倍」に変更し、目標株価を引き上げた。EV事業関連の支出を除外した場合には、新たな目標株価は同21倍の水準となる。
レーティング面の支援材料としては、BOCIは国内のベンダー間の競争激化や、世界の地政学的リスク、インド政府との課税絡みの対立に加え、EV事業の進捗(しんちょく)状況が予想以上に遅れる可能性を挙げている。
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