昨日の動向

3月29日 米ドル/円:[始値] 82.861 [高値] 82.965 [安値] 81.898 [終値] 82.454 ※数値はBID値です。
ユーロ/円:[始値] 110.327 [高値] 110.501 [安値] 108.743 [終値] 109.664 ※数値はBID値です。
豪ドル/円:[始値] 86.073 [高値] 86.253 [安値] 84.603 [終値] 85.641 ※数値はBID値です。

3月29日の外為市場は、本邦会計年度末を背景とした企業のリパトリエーションと海外株式市場の軟調傾向を材料に円買いが優勢な展開に終始しました。

東京市場では、朝方83円手前付近で推移していたドル円は、午前中から輸出企業の円買いに押され下落基調となりました。対ユーロにおいても実需の円買いに加え、欧州債務問題への懸念が再燃していることを受け、ユーロに売り圧力がかかり109円後半まで下落しました。

ロンドン時間に入り、ギリシャによる債務再編観測やスペイン政府による緊縮予算案の提出など、欧州問題の行方を懸念したユーロ売りが優勢となり、ユーロ円は一時108円後半まで下落。ドル円も82円を一時割り込む円高となりました。

NY時間に入ると、米雇用指標の新規失業保険申請件数が、市場予想を上回る件数だったこともあり、ドル売り圧力が強まる場面もありました。円買いに関しては引き続き本邦企業のレバトリと欧州債務問題への懸念が逃避的な円買いを増幅させ、円は主要通貨ほぼ全てに対して買われる展開となったようです。

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日の展望

【米ドル/円】期末最終日
本日期末の最終日ということもあり、仲値にかけて各企業のドルの持ち高で、上下に振れやすくなるといわれています。大きな流れとしましては、昨日82円を割り込みましたが、政府与党が消費税引き上げを掲げていることもあり、円高によって景気が後退することが懸念されると思い、何らかの牽制が入る可能性があると思われます。
想定レンジ 81.50-82.90

【ユーロ/円】本日EFSFの協議
依然としてギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリアなどのソブリンリスクが懸念されていますが、本日から開催される、EU財務相会談にてEFSFが予想を上回る9,400億ユーロまで拡大されるとの期待感で下げは一服しています。しかし、イタリア、スペインの財政問題がさらに悪化をたどるようですと、基金の積み上げだけではどうにもならないため、ユーロの上値は限定的になると思われます。
想定レンジ 108.50-110.50

【豪ドル/円】中国依存の動きに
株価に影響されやすい通貨であるため、本日も、特に上海総合指数の株価指数の動きに合わせて上下する展開となると思われます。また4月3日には政策金利発表を控えており、要人の発言等にも注意が必要です。
想定レンジ 84.30-86.80

テクニカル

【米ドル/円】
レジスタンス:82.50-55 82.90
サポート:81.80-85

【ユーロ/円】
レジスタンス:109.90-110.00 110.20-25
サポート:108.70-80

【豪ドル/円】
レジスタンス:85.60-70 86.10-15
サポート:84.60-65

下記各5分足チャートは、当日 9:30 現在のものです。
コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

チャート1:米ドル/円 5分足チャート

チャート2:ユーロ/円 5分足チャート

チャート3:豪ドル/円 5分足チャート

本日の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 15:00 (独)小売売上高-2月 1.1% 1.6%
★★ 18:00 (欧)消費者物価指数 速報値-3月 2.5% 2.7%
★★ 21:30 (加)GDP-1月 0.1% 0.4%
★★ 22:45 (米)シカゴ購買部協会景気指数-3月 63.0 64.0
22:55 (米)ミシガン大消費者信頼感指数 確報値-3月 74.6 74.3
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します

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