今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは149.80円
↓下値メドは149.30円
インフレ格差:同一通貨圏内におけるインフレの地域差は、通常財政移転と労働移動の組み合わせによって解決されるが、地方移住で問題となる都会と田舎の文化の違いが人々の移転意欲を減退させ、解決を難しくしている
地域差:アメリカのフロリダのインフレは依然9%、NYはディスインフレ、アラスカはすでにデフレ
原油デフレ:コロナ期の貯蓄が底を尽くなかで原油価格の上昇は成長デフレをもたらす
ドイツ経済:ブンデスバンクがドイツ経済の一段の悪化を予測
混乱:FRBの政策転換に対する市場のリスクマネージメントは非常に困難
市況
2023年206営業日目のドル/円は、前日比0.04円の「円高」。24時間のレンジは0.39円。
今月のドル/円の高値は、3日のNY市場でつけた年初来高値となる150.16円。安値は、その直後に「介入的」な動きで急落したときにつけた147.29円。レンジの中心値は148.725円。現在のレートは中心値より円安水準にある。
10月16日(月曜)は149.38円でオープン。東京時間は149.50円近辺まで上昇したあといったん押し戻されるが、始値の水準で支えられた。昼過ぎにつけた149.38円を安値に、夜遅くに149.76円まで上昇した。終値は149.54円。
中東の地政学リスクは予断を許さない状況だが、FX市場のテーマは、早くもリスクオフから「金利差」へと戻ろうとしている。日本当局の介入警戒感は強いが、ドル/円は150円台をいつでも狙える位置につけている。
鈴木財務大臣は「状況に応じて適切な対応が必要」との認識を示すなかで、IMF(国際通貨基金)は14日、円の為替レートはファンダメンタルズに沿った動きであり、日本の為替介入を支持しない立場を表明した。
レジスタンス:
149.76円(10/16)
149.83円(10/13)
149.83円(10/12)
サポート:
149.38円(10/16)
149.05円(200時間移動平均)
148.96円(10/12)
148.43円(10/11)
ドルに幅広い支持が集まっている。米国の10年債利回りは2007年以来16年ぶりの5.00%台に手が届こうとしている。しかし、これほど高金利でも米国経済は好調だ。金利をほんの少しでも上げたら経済が崩壊してしまうと怯える日銀がずっとゼロ金利を続ける日本とはあまりに対照的である。
イエレン財務長官は米経済のソフトランディングに自信を持っている。景気減速さえも起きない「ノーランディング」もありえるなどと、超強気な見方さえでてきた。
一方、欧州はインフレが高止まりするなかで経済が急速に冷え込んでいる。ECB(欧州中央銀行)がインフレ抑制のために利上げをすればするほど景気見通しは悪化し、ユーロ安になるという悪循環にはまっている。これでは、利上げを拒絶する日銀の政策の方がまだマシだといえる。中国は、2008年から15年近く、リーマンショック後の世界経済をけん引してきたが、ここにきて、深刻な不動産危機で急ブレーキがかかっている。中国の今年の経済成長は米国の経済成長を下回る予想もでている。
世界の他地域との格差は開くばかりだ。まさに「アメリカ例外主義」である。ドルの天下は今しばらく続くだろう。
2023年 騰落表
今日の為替ウォーキング
今日の一言
強く激しい言葉は、その人の主張の根拠の弱さを示す - ヴィクトル・ユーゴー
Black Night
10月に発表された米国の経済データは、おしなべて強い。NFP(雇用統計の就業者数)は33万6,000人増加して、市場予想の17万人を大幅に上回った。インフレ率も予想を上回っている。
11月FOMC(米連邦公開市場委員会)の利上げ確率はまだ高くなっていないが、FOMCがたとえ 11月の利上げを見送るとしても、利下げの開始時期は確実に遠のいた。「長期間にわたる高金利」の時代がしばらく続くことになるだろう。
先週発表された米国の9月のCPI(消費者物価指数)は市場予想をやや上回り、前年比で3.7%上昇してインフレ圧力の根強さを示す結果となった。エネルギーと食料品を除くコア指数は、伸びが減速して前年比で4.1%上昇となった。
米国のCPIの算出において、最も大きなウェイトを占めるのがOER(Owner’s Equivalent Rent of Primary Residence)である。9月CPIの最大の上昇要因となったのがOERであり、前年比で3.8%上昇した。
OERは、自宅を所有している世帯が、同じような住宅を賃貸する場合に支払うであろう家賃相当額を推定したものである。OERは、住宅価格や住宅ローン金利とは直接的な関係がなく、賃貸市場の状況によって変動する。
OERはCPIの約24%を占めるため、今後も米国のインフレ動向に大きな影響を与える可能性がある。もっとも、住宅関連を除くと米国のインフレ率はすでに2.0%前後まで下落している。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
タイムゾーン 分析
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