昨日までの動向

3月 8日 米ドル/円:[始値] 81.094[高値] 81.723[安値] 81.074[終値] 81.562 ※数値はBID値です。

3月 8日米ドル/円は、陽線引けとなりました。
東京市場は発表された各国の経済指標に振幅を見せる展開となりました。
まず日本の経常収支が発表され、予想を超え大幅な経常赤字に転落し円が売られました。
その後オーストラリアの雇用統計が発表され、増加予想に反し減少と発表されると一時的に豪ドルが売られる場面が見られました。

欧州市場では、ギリシャ不安の後退を受けクロス円が終始堅調に推移しました。
本日9日に結果発表されるギリシャ債務交換参加率について、ギリシャ関係筋から85%程度(絶対条件66%)になるとの発言が伝わりユーロを買い戻す動きになりました。
ユーロ/米ドルは1.32後半まで反発、ユーロ/円も今週分の下落を全戻しし108円ミドル、米ドル/円もクロス円に牽引され81.70近辺まで戻し81.562で引けました。
また、英国と欧州の金利発表が行われ予想通り据え置かれ、金融政策もサプライズとはなりませんでした。
ただ、ECB理事会の会見にてドラギ総裁がインフレ懸念にスポットをあてた事もユーロ買いの材料となりました。

米ドル/円 直近の値動きと主なイベント

東京市場概況

【米ドル/円】
本邦経常収支の赤字転落で円売り、豪雇用統計の悪化で豪ドル売りと指標結果で振幅を見せた。

欧米市場概況

【米ドル/円】
東京時間の日本の経常収支悪化を特に海外勢が注目しており終始円が売られる展開。
ギリシャ不安後退を受け、株高や債券売り(利回り上昇)も追い風となり、3月6日の下落分を埋め再度82円を試す動き。
ただ、米雇用統計を前に注目されていた新規失業保険申請件数の悪化が冷や水となり失速し81.562レベルでクローズ。

【ユーロ/円】
ユーロ/円は、陽線引けとなりました。
クロス円は東京タイムの本邦経常収支の悪化から円売り姿勢を強めた。
その後、ギリシャ債務交換問題についてギリシャ関係筋からポジティブな内容が伝わった事や、ECB理事会の会見にてドラギ総裁がインフレ見通しを上方修正した事もユーロ買い要因に。
今週分の下げを戻し108円ミドルまで一本調子に上昇後、108.258レベルでクローズ。

【豪ドル/円】
豪ドル/円は、陽線引けとなりました。
東京タイムの本邦経常収支の悪化から円が売られやすい地合いの中、ギリシャ不安後退を受けた株高商品市況高を受けて、株価敏感通貨である豪ドル/円は積極的に買われ戻しを試す展開。
一時的に87円に乗せるも、その後は足元の経済指標が総じて弱い結果となっている事もあり反落し86.812レベルでクローズ。

本日の展望

【米ドル/円】買い気旺盛

海外勢が特に本邦の経常収支悪化を注目しており円が売られやすい地合いとなっております。
ただ、米雇用統計前にさらに上値を試す動意もないので、調整に終始すると思います。
今後の展開は22:30の米雇用統計次第となりますが、マーケットは既に強い数字を見越して動いている感があるので弱い結果になった方が動きが大きく反応すると思います。
目先のレジスタンスは82.00、82.20(5/25高値レベル)
サポートは81.15、80.60(それぞれ昨日の上昇の半値、全戻し)、79.60(2月からの上昇波の38.2%戻し)
想定レンジ 80.20-82.40

米ドル/円 日足チャート

【ユーロ/円】ギリシャ問題で振幅

本邦経常収支悪化とギリシャ不安後退で上昇し今週分の下落を埋めて、さらに高値をうかがう動きとなっています。
ここからは雇用統計前につき、ポジションを調整で上値が重い事が予想されます。
また、ギリシャ債務交換の発表も日本時間午後に控えています。
目先のレジスタンス108.70(2/29高値レベル)109.20
サポート107.60(昨夜の安値)107.10(3/7からの上昇の半値)

ユーロ/円 日足チャート

【豪ドル/円】豪経済指標は悪いも円売り優勢

GDPや雇用情勢など軒並み弱い結果なっているものの、本邦経常収支の悪化やギリシャ不安後退で底固い展開となっています。
他の通貨同様、雇用統計待ちですが足元の経済状況を鑑み他のクロス円に比べやや頭が重い推移が予想されます。
目先レジスタンス87.40、88.00  サポート86.20、85.70(それぞれ3/7からの上昇の38.2%と61.8%)

豪ドル/円 日足チャート

ユーロ/ドル 週足チャート ・日足チャート

本日の主な指標

<欧米市場>
【注目度☆☆☆】 東京時間22:30   (米)貿易収支 -1月        予想 -490億ドル 前回 -488億ドル
【注目度☆☆☆】 東京時間22:30 (米)失業率 -2月                予想 8.3%      前回 8.3%
【注目度☆☆☆】 東京時間22:30 (米)非農業部門雇用者数変化 -2月    予想 21.0万人   前回 24.3万人

※注目度は☆☆☆が高 ☆☆は中を示します。

 

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。