【米ドル/円】円安加速

昨日までの動向

2月 22日 米ドル/円:[始値] 79.704[高値] 80.388[安値] 79.679[終値] 80.289 ※数値はBID値です。

2月22日米ドル/円は、陽線引けとなりました。
東京市場では、昨年の8月4日以来となる80円乗せを達成しました。日本の対外収支悪化や日銀の追加緩和、景気回復期待を受けた株の大幅高などが引き続き材料視されている模様です。実需の動向も、本邦輸入筋の買いももちろんですが、ヘッジ売りをしていた輸出筋のヘッジ解消(売り過ぎた米ドルを買い戻す)もあいまって米ドル買いに拍車をかけました。

欧米市場でも米ドル/円は続伸し、クロス円を牽引しながら80.40手前まで上昇しました。
日銀がインフレターゲットの導入や、オバマ米大統領が法人税の引下げを発表した事が上昇を後押ししている。
ユーロ/米ドルはギリシャ支援問題が一服したかと思いきや、フィッチが同国の格下げと「デフォルトの可能性が極めて高い」と発表しました。
また、緊縮財政を実行できるのかといった問題も浮上し、影響は今のところ限定的だが依然としてファンダメンタルの弱さをうかがわせています。
目立った動きとしてはポンドが独歩安となりました。英中銀議事録にて予想外にハト派な結果となり対主要通貨で売り先行となりました。

米ドル/円 直近の値動きと主なイベント

東京市場概況

【米ドル/円】
昨年の8月4日以来となる80円台を示現。貿易収支の赤字化や金融緩和を引き続き材料視。

欧米市場概況

【米ドル/円】
日銀のインフレターゲット導入や、米国の法人税率の引下げを好感し80.40手前まで続伸。
輸入の買いだけでなく、輸出筋のヘッジ解消の米ドル買いも加わり非常に強い地合いが継続。
80.50のオプション防戦売りに失速し、80.289レベルでクローズ。

【ユーロ/円】
ユーロ/円は、陽線引けとなりました。
ギリシャ支援問題も一服し調整も入りながら、米ドル/円の上昇に牽引され上昇。
ロンドンタイムにフィッチによるギリシャの格下げで緩む場面が見られたが、むしろ押し目を拾う向きが優勢で106.55アラウンドと高値更新。
また、欧州大手決済機関がアイルランド国債の取引証拠金の引下げを発表した事もポジティブにとらえ106.396でクローズ。

【豪ドル/円】
豪ドル/円は、陰線引けとなりました。
ギリシャ支援問題も一服、ドル円も80.40手前まで上昇、そして商品市況も非常に強いにもかかわらず豪ドル/円は上値が重い。
高値更新しているユーロ/円とは対照的に、豪ドル/円は引き続き調整モード。
豪中銀による利下げ余地発言が依然として材料視されている模様。
クロス円上昇の際も上値は重く、85.389レベルでクローズ。

本日の展望

【米ドル/円】80円50銭が鍵

目立った調整もなく力強く80円乗せを達成し、米ドル/円は非常に強い地合いとなっております。
テクニカル的には昨年4月の高値(85.50付近)から10月安値(75.50付近)の半値にあたる80.50アラウンドが重要なレジスタンスになってきます。
マーケットでは急ピッチに進んだ円安の調整が、米ドル/円でなくクロス円で出て、それに引っ張られる事を懸念する声も聞こえます。
予想レンジ79.85-80.55

米ドル/円 日足チャート

【ユーロ/円】ドル円に支えられ高値更新

ギリシャ支援問題も一服し、格下げ報道に反応は限定的で依然として上値が強いようです。
次のレジスタンスとしては107.15近辺に200日移動平均線があり、重要な節目を迎えています。
そろそろ調整の売りが入るとの見方も強くなってきており、上値追いには慎重になってきています。

ユーロ/円 日足チャート

【豪ドル/円】調整局面が継続

米ドル/円の上昇、商品市況高にも反応は限定的で依然として調整色が強くなっています。
議事録での利下げ余地発言がネックとなっておりクロス円の上昇局面でも積極的な買いは見られず、むしろ反落する際の追撃売りが目立つ展開となっております。

豪ドル/円 日足チャート

ユーロ/ドル 週足チャート ・日足チャート

本日の主な指標

<欧米市場>
【注目度☆☆ 】東京時間18:00 (独)IFO企業景況感指数 -2月 予想 108.8 前回 108.3
【注目度☆  】東京時間22:30 (米)新規失業保険申請件数  予想 35.5万件 前回 34.8万件

※注目度は☆☆☆が高 ☆☆は中を示します。

 

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。