今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは148.85円
↓下値メドは146.70円
雇用統計:2023年3月までの雇用者増加数を下方修正、306,000人
中国経済指標:中国当局、経済データの50%を非公開に
中国不況:中国の景気後退、サイクル不況と構造不況が同時発生
暗い欧州経済:欧州でスタグフレーションのリスク上昇。米国は逆に低下
利上げ終了:フィラデルフィア連銀総裁「FRBは十分に利上げしたように思える」
市況
2023年189営業日目のドル/円は、前日比「円高」。24時間のレンジは1.13円。
9月21日(木曜)は148.21円からスタート。FOMC(米連邦公開市場委員会)が、年内に再利上げを行う可能性を示唆したことで、ドル/円は堅調。東京時間昼前には148.46円まで上昇して、年初来高値(円の安値)を更新した。
ただその後は、本日の日銀会合を控えたポジション調整の円の買い戻しが優勢となり、欧州市場で148円を下に抜け、未明には147.32円まで下落して安値をつけた。終値は147.57円(前日比▲0.77円)。
今週は、G10のうち6カ国、新興国5カ国の中央銀行が政策決定会合を開く、政策金利発表ラッシュの一週間だった。G10の中央銀行は、日銀を除いてほぼ全てが利上げサイクルの仕上げに入った。どの中央銀行も「必要であれば追加利上げを行う」と述べているが、マーケットはほとんど信じていない。
FRB(米連邦準備制度理事会)は利上げを見送ったが、年内の再利上げを示唆した。BOE(イングランド銀行)とSNB(スイス中銀)は0.25%の利上げ予想に対して、据え置きを決定した。このまま利上げサイクルを終了する可能性が高い。ECB(欧州中央銀行)は、利上げ継続と終了で内部の意見が分かれている。しかし欧州経済成長は急激に鈍化しており、FRBのような積極的な利上げを今後続けることは厳しい状況だ。
トルコは利上げを行ったが、ブラジルなど多くの新興国中央銀行は利下げサイクルの初期段階に入っている。キャリー目的で買われてきた新興国通貨には、金利差の縮小が大幅通貨安のリスクとなる。
そして、いよいよ今日は注目の日銀だ。FRBが利上げを見送ったが、パウエルFRB議長がタカ派姿勢を強め年内再利上げに言及しているため、植田日銀総裁も10月のYCC(イールドカーブ・コントロール)政策の変動幅拡大の可能性などを強調しなければ、円安に歯止めがかからなくなる。
市況チャート
レジスタンス:
148.46円(09/21)
148.35円(09/20)
148.40円(22/11/04)
148.45円(22/11/03)
サポート:
147.32円(09/21)
147.47円(09/20)
147.55円(09/18)
147.49円(09/19)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
自分のシステムがポジション保有を指示したら、自分の衝動が何を言おうとも、小さな利益を実現する誘惑に負けてはいけない
Rasputin
米国の政策金利がピークに達したと考えるのは時期尚早である。FRBは金融引き締めの遅効性を理由にして利上げを見送った。これ以上利上げをしなくても、その影響は今後じわじわと経済に表れてくると考えているのだ。
しかし、今年初めに起きたSVB(シリコンバレー銀行)の破綻の時点で、影響の大部分がすでに出てしまったとの見方もある。FRBがいくら待とうが、これから効果が表れることはない。
一方で、大統領選挙に向けたバイデン政権は複数の大型財政支出を検討している。原油価格も上昇に転じた。つまり米国のインフレは、今後悪化することはあっても、劇的に低下することはほとんど期待できないということになる。
米国政策金利は、FRBが考えているほどには引締め的でない可能性がある。パウエルFRB議長も今回のFOMC後の記者会見でこれを初めて公式に認めた。FRBはまだ利上げが足りないのだ。
米国経済のハードランディング(景気後退)は回避されたというのはあまりに楽観的だ。先延ばしされているだけだと考えた方が良い。インフレと利上げの追いかけっこの状況が変わらなければ、近い将来発生することは避けられない。
では、ハードランディングを避けてソフトランディングにもっていくためには、どうすればよいか?それには、労働市場の失業率を4%以下で安定させたまま、インフレを2%以下に下げることが条件となる。
ところが、パウエルFRB議長は、インフレ目標2%を恒常的に維持するために失業率を3.6%から4.5%まで引き上げる必要があると考えている。利上げサイクルの後に失業率が0.5ポイント以上高くなった場合、ハードランディングする。このようなことが、過去に11回も発生している。今回が12回になる可能性は否定できない。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
ヒートマップ分析(円ベース、ドルベース)
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