今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは147.70円
↓下値メドは147.00円
日銀どっち?:金利高を止めるか、円安を止めるか。両立は不可能
FRB利下げ:2024年5月から利下げサイクル開始へ – 金利市場予想
中国GDP:2023年の経済成長5.0%達成は難しい
中国不動産不況:不動産債券の60%がディストレス化。政府公式発表より遥かに悪い
NZドル:RBNZ:政策金利 5.50%到達、利上げサイクル終了か
市況
2023年184営業日目のドル/円は、前日比「円高 円安」横ばい。24時間のレンジは147.01円から147.57円。値幅は0.56円。
9月14日(木曜)は147.40円からスタート。NY市場で発表された8月小売売上高などの米指標が堅調だったことに気を良くして夜遅くに147.57円まで上昇した。ただ前日の高値(147.74円)には届かなかった。
ECB(欧州中央銀行)はこの日利上げを決定したが、ラガルドECB総裁が欧州の景気見通しに弱気だったことでユーロ/ドルが急落。ユーロ/円ロングの解消に伴う円買いに巻き込まれたドル/円は未明に147.01円まで下落して安値をつけた。ただ前日の安値(147.02円)に並んだところで買い戻されて、終値は147.47円(前日比▲0.03円)。
レジスタンス:
147.57円(09/14)
147.74円(09/13)
147.87円(09/08)
サポート:
147.01円(09/14)
146.44円(09/12)
145.89円(09/11)
ECBはこの日、定例理事会において利上げを決定し、デポ金利を0.25%利上げして4.00%とした。市場予想では据え置き予想も多かったために、ユーロ/ドルは1.0752ドルまで上昇した。
しかし、ラガルド総裁が金利水準について「インフレ率を目標に戻すのに、十分な水準に達した」と述べて利上げサイクル終了を示唆したことでユーロ/ドルは急落。この半年間の上昇分を全て吐き出して1.0632ドルまでユーロ安に動いた。
ECBは、来年のインフレ見通しを上方修正する一方で、利上げ終了を示唆したことに対して「矛盾していて、説得力に欠ける」との批判もあった。政策の不透明感もユーロ売りの一因となった。
レジスタンス:
1.0752ドル(09/14)
1.0765ドル(09/13)
1.0768ドル(09/12)
サポート:
1.0632ドル(09/14)
1.0631ドル(03/20)
1.0608ドル(03/17)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
目標達成のためには、「大きな行動を始めるための小さな行動」を設定することだ
Pride
世界の中央銀行にとって、インフレ期待の定着は悪夢でしかない。しかし、日銀だけは何十年もの間、日本がそうなることを望んできたのだ。
日銀はインフレ期待を抑えるのではなく、逆に刺激することに集中している。円安を放置して輸入インフレに火をつけ、日本人の意識に物価上昇を強く植え付ける努力をした結果、ついに日銀はインフレの離陸に成功した。日本の消費者のインフレ期待は急激に上昇している。消費者の意識は「もう少し待てば安くなる」から「今日買わないと明日はもっと高くなる」へと変わった。かくして日本の物価はどんどん高くなるのだ。
植田日銀総裁は「長期的に2%のインフレ目標が達成された暁には、インフレ予想も大体2%になる」と述べ、インフレ期待が起きただけでは満足せず、さらに定着することを望んでいる。しかしインフレが2%の水準で都合よく止まるわけがないのは、他国の中央銀行がすでに証明している。
もっとも、日銀は利上げしたくても、絶対に「できない理由」がある。将来税収で返済する必要がある国の長期債務残高、いわゆる「国の借金」は昨年6月末時点で1,255兆1,932億円だったと財務省が発表した。国民1人あたりで単純計算すると、初めて1,000万円を超えた。慢性的な財源不足が続いているほか、新型コロナ対策の巨額支出も借金増に拍車を掛けている。債務残高はここ10年で1.5倍に急増した。
金利が上昇した場合の利払い費負担が財政運営にとって重大なリスクとなる。日銀が利上げによって円安を抑える、あるいはインフレを抑制することは、ほぼ不可能な状態になっているのだ。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
Winners & Losers
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。