今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは147.25円
↓下値メドは145.15円
米転職事情:米国人の転職率がコロナ前に戻りはじめる
ECB:9月の利上げ確率は65%
異常気象:欧州の干ばつ危機。ライン川の水位低下
スイスフラン:製造業PMI が大幅悪化。2009年以来の低水準でSNB利上げ終了か
トルコリラ:エルドアン大統領の与党AKP、イスタンブールで支持率上昇。リラにはマイナス材料
市況
この日のドル/円は昨年11月以来の高値を更新しながら、一時147円台まで円安が進んだ。先週のジャクソンホール会議でFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は追加利上げの可能性を示したが、日銀の植田総裁が緩和政策継続の正当性を主張した。日米金利差の拡大が改めて意識される中で円安が進んだ。
パウエルFRB議長は、今後の利上げ判断については「経済データを重視する」方針だと言明したが、この日発表された雇用関連のデータの米JOLTS(雇用動態調査)求人件数は予想を下回り、米国の消費者信頼感指数も消費者の支出意欲の悪化を示す結果となった。経済データの軟化が9月の利上げ確率が後退させたことで今度はドルが下落した。
ドル/円はすでに高値警戒感が高まっていて、ドルにネガティブなニュースに反応しやすい状況ではあった。もっとも、ドルには悪材料でも株式市場にとっては「悪いニュースは、良いニュース」で、NY株式市場は大幅高となった。
2023年172営業日目のドル/円は、前日比「円高」。24時間の値幅は1.70円。
8月29日(火曜)は146.52円からスタート。欧州市場で前日の高値(146.74円)を超えたことで円売りに弾みがつき、夜遅くには147.00円も上に抜けると147.37円まで上値を伸ばし、約9カ月半ぶりの高値を更新した。
しかし、NY市場では一転急落。雇用関連のデータや景気先行指数が悪化したことを理由にドル売りが強まると、146.00円を抜け145.67円まで一気に下げた。
終値は145.88円(前日比▲0.65円)。ジャクソンホール会議のパウエルFRB議長スピーチによるドル高分を全て吐き出したことになる。
レジスタンス:
147.37円(08/29)
147.57円(22/11/07)
148.40円(22/11/04)
サポート:
145.67円(08/29)
144.60円(08/24)
144.53円(08/23)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
「失敗したくない」と思えば思うほどココロの余裕を無くして失敗の連鎖が続く。
「失敗しても大丈夫」と思えば、むしろ失敗を免れて、ココロの余裕が得やすくなっていく、
No Scrubs
パウエルFRB議長は、ジャクソンホール会合のスピーチで、米国のコアインフレ率がまだ高い水準に居座っていることを懸念しると述べた。
問題は、コアPCE指数の半分を占めるヘルスケア、食品サービス、運輸、宿泊施設などの、いわゆる「非住宅サービス部門」で、昨年から利上げにもかかわらず、この部門はインフレ率がほとんど下がっていない。金利感応度が低いせいもあるが、大きな理由は、賃金コストの上昇の影響を強く受けているためだ。
パウエルFRB議長は、家計が支出を抑制する水準まで債務返済コスト(金利)を引き上げることで「総需要と総供給を均衡させる必要がある」との考えを示している。非住宅サービス部門のインフレが高止まりしている状態で、金利感応度が高い住宅セクタ―までが回復し始めているため、FRBにとっては絶対に避けなくてはいけないインフレ再発のおそれがでてきた。これは再利上げの引き金となるだろう。
パウエルFRB議長は、利上げにもかかわらず想定よりも米経済が減速せず、支出は増加し、雇用市場が依然として過熱状態であることに頭を悩ませているようだ。つまり、FRBは中立金利(自然利子率)の適正水準が分からないと暗に認めたということでもある。
パウエル議長がジャクソンホールで示したFRBの金融政策の見通しをまとめると、「インフレ圧力が続く限り、引き締めペースを維持する」というものだ。しかし、インフレ率が目標の2%に近づくかどうかは不確実であり、金利水準も中立金利の推計に依存するため、今後の経済指標や当局者の発言に注目する必要があるだろう。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
コーンチャート分析(ドル/円、ユーロ/円)
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