昨日(2016年06月02日)の動向

木曜日の米ドル/円は続落。109円台半ばでスタートした米ドル/円は、東京時間午前に108円台後半へ。何度か109円に戻す局面もありましたが、上値はかなり重く、NY時間には5月18日以来の安値108.52円をつけました。FOMC議事録公表後の利上げ期待の円安の全てが剥げ落ちたことになります。ここ数日の米指標がやや精彩に欠け、FRBの夏の利上げに、市場が半信半疑になりはじめたことが理由のようです。とはいえ、今夜の雇用統計の結果次第では、センチメントが大きく変わることも十分考えられます。今はまだ失望のドル売りというより、ポジション調整の範囲内と見るべきでしょう。

今夜発表の5月の米雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数変化)が+16.0万人(前回+16.0万人)、失業率は4.9%(前回5.0%)の予想です。たとえ悪い結果となっても、セントルイス連銀総裁が述べるように、「雇用統計がよっぽどひどい結果にならない限り、FRBは労働市場が強いという認識を変えることはない」でしょうから、1回のデータでそれほど悲観にくれることはありません。とはいえ、強いデータは利上げのゴーサインとなります。ドル円は、5月30日の高値111.44円、4月日銀会合直前の高値111.88円を上に抜けることができたなら、次は113.60円(今年の安値105.51円から高値121.369円までの半値戻し)がターゲットになるでしょう。

ECBはこの日理事会を開き、予想通り政策金利の据え置きを決定しました。ECBスタッフのマクロ経済予想は、2016年のインフレ率を0.1%から0.2%に引き上げましたが、2017、18年は変更なしでした。上方修正があまりにも小幅にとどまったために、市場は失望。ドラギ総裁からも景気見通しに関して強気の発言はきかれず、ユーロ/ドルは1.12ドル前半から1.1144まで下落。ユーロ安と円高が進んだことでユーロ/円は、3年ぶりの安値となる121.06円をつけました。

2016年06月02日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 109.524 109.584 108.523 108.870
ユーロ/円 122.518 122.559 121.063 121.411
豪ドル/円 79.448 79.478 78.291 78.680

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2016年06月03日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは110.84円(2016年06月01日高値圏)、サポートは 107.10円(2016年05月09日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 110.84 111.90 107.10 106.25

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは123.31円(2016年06月01日高値圏)、サポートは 119.10円(2013年04月03日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1230ドル(2016年05月19日高値圏)、サポートは 1.1055ドル(2016年03月16日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 123.31 124.64 119.10 118.70

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは80.80円(2016年06月01日高値圏)、サポートは 78.15円(2016年05月06日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 80.80 81.95 78.15 77.50

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2016年06月03日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2016年06月03日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 21:30 (米) 4月貿易収支 -410億ドル -404億ドル
★★★ 21:30 (米) 5月非農業部門雇用者数変化(前月比) 16.0万人 16.0万人
★★★ 21:30 (米) 5月失業率 4.9% 5.0%
★★★ 23:00 (米) 5月ISM非製造業景況指数(総合) 55.3 55.7
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します